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Q&A

記事ID : 14043

FAQ : Applied Biological Materials(APB)社 CRISPR/Cas9 ゲノム編集用製品について

【01】 APB社で保証できるノックアウト率を教えてください。また、3種の標的何れもノックアウトできなかった場合、他の候補を提供してもらえますか?

APB社の経験では、デザインしたコンストラクトの90%以上が20〜90%の細胞において完全なノックアウトを達成しています。感染後ピューロマイシン選択した細胞の50%以上において、ほとんどのコンストラクトから完全なノックアウトが得られています。実証例からsgRNAはshRNAやsiRNAよりかなり優秀であることが示唆されます。3コンストラクトの何れからも顕著なノックアウトが得られないというのは非常にまれな状況です。 もし、何れのコンストラクトを用いても適切なノックアウトが得られない場合、異なる3種のコンストラクトを無料でデザイン致します。交換は1回のみに限ります。交換には細胞のモニターが必須条件で、Surveyorアッセイの分析証明をご提供ください。標的配列増幅用PCRプライマーを設計しT7Eで分解させます。

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【02】 本システムを長鎖ノンコーディングRNAに使用した経験はありますか。

本システムでは、長鎖ノンコーディングRNAやmiRNA、もしくは短鎖DNA断片を2本鎖sgRNAsによりノックアウトすることも可能です。しかし、ノックアウト効率はタンパク質コーディング遺伝子に比べて非常に低く、〜1%程度です。したがって、単一細胞クローニングが必要となります。APB社では、lncRNAの最初と最後を標的する3種のsgRNAsをデザインを今後上市する計画もあります(3x2コンストラクト)。標的lncRNAのノックアウト用に3x3の組み合わせがあるため、PCRスクリーニングにより最良の組み合わせを確認します。その後、2つの最もよいsgRNAsをトランスダクションした後、単一細胞クローニングします。1〜5%のクローンにおいてlncRNAの完全ノックアウトが期待されます。

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【03】 ノックアウトがみられるまでにどのくらいの時間が必要ですか。

ピューロマイシン選択後1週間です。

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【04】 推奨する培養条件を教えてください。

レンチウイルストランスダクションの標準型プロトコールに準ずるとともに、ご利用の特定細胞に対して最適化された培養条件をお確かめの上ご利用ください。

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【05】 代替品に対するsgRNAガイドラインを教えてください。

APB社では、セットでご購入いただいた3種のsgRNAレンチウイルスコンストラクトのうち少なくとも1つは、トランスダクションと薬物選択後、50%以上の細胞においてフレームシフト変異による完全な遺伝子ノックアウトを示すことを保証します。遺伝子ノックアウト効率はSurveyorアッセイで迅速に確認することができ、ウェスタンブロットまたは他の機能解析により確かめることができます。非常にまれな事例ではありますが、もし顕著なノックアウトが得られない場合は、異なるsgRNA配列をもつ3種の新規コンストラクトを代替品として1回のみご提供致します。代替品提供をご希望の場合、まず Surveyorアッセイ結果をご提示頂いた上でAPB社にて内容を確認致します。代替品セットは保証対象外です。もしこれらのコンストラクトも効果がないと考えられる場合、おそらく理由は原因不明であると思われます。 APB社では、代替品のご提供は1回のみとなりますので、お問い合わせ頂く前に、お客様においてMOIの増大(10程度まで)、感染時間(最長72時間)およびノックアウトアッセイの前にクローンのスクリーニングを行うなど、可能な限り実験系の最適化を行っていただけますようお願い致します。

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【06】 野生型Cas9を使用する場合とニッカーゼ改変型Cas9を使用する場合では、どのような違いがありますか?ゲノム編集において、何れかの方がより優れていますか?

通常、野生型Cas9を使用して二本鎖切断を行うことで非相同末端結合(NHEJ)が生じます。これにより、数塩基欠損が生じ、フレームシフトにより標的遺伝子をノックアウトすることができます。

オフターゲット作用が憂慮される実験系では、ニッカーゼ改変型Cas9を推奨しています。ダブルニッキング法では、2種類の近接した標的部位において、各々の一本鎖切断が必要であるため、標的遺伝子に合わせてsgRNAペアをデザインします。ノックアウト効率が若干低くなる可能性がありますが、より高い特異性が得られます。Applied Biological Materials社独自の設計アルゴリズムにより、オフターゲット作用を低減できるsgRNAのデザインが可能であるため、オフターゲット作用を低減しながらも高いノックアウト効率を得ることができます。

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【07】 siRNAウイルスとsgRNAウイルスが各々ノックダウンあるいはノックアウト効果を示すまでにどれくらい時間を要しますか?何か違いはありますか?

通常、siRNAレンチウイルスプラスミドでは、トランスフェクションから72時間程度の時間を要します。siRNAレンチウイルスでも同様にトランスダクション後72時間程度必要ですが、この場合は薬物処理ステップも必要です。 sgRNAレンチウイルスでは、ノックアウトがみられるまでにおよそ1週間かかります。sgRNAアデノウイルスにおいても、1週間が目安になります。

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【08】 ニッカーゼタイプのCas9用にデザインされたsgRNA配列をCas9ヌクレアーゼ(ワイルドタイプ)に使用できますか?

はい、できます。

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【09】 ニッカーゼタイプのCas9に対して1種のsgRNA配列のみを使用することもできますか?これらのsgRNAは同一のエキソンを標的しますか?または2つの異なるコード領域を標的しますか?

ニッカーゼタイプのCas9はCas9ヌクレアーゼ(ワイルドタイプ)の改変型です。Cas9ニッカーゼは各ガイドRNAを利用して一本鎖切断を生じます。そのため、野生型Cas9ヌクレアーゼのような二本鎖切断を引き起こすためにはお互いに非常に近接した部位を標的とする2種のガイドRNAが必要となります。

もし、3種類のsgRNA(例:3ペアのsgRNAs、計6コンストラクト)を考慮されている場合に、ご希望であれば異なるエキソンを標的とするsgRNAを特別にデザインすることもできます。カスタム構築のお見積をさせていただきますので、お問合せ ください。1ペア(例:1ペアのsgRNA、2構築)をご注文頂いた場合、同一領域を標的して二本鎖にニックをいれる必要があるため、同一エキソン内でデザイン致します。

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【10】 オフターゲットの頻度を教えてください。

Applied Biological Materials(APB)社ではゲノム上の他の部位との相同性を決定するソフトを使用してオフターゲット作用を「予測」しています。通常、このオフターゲットマッチの値が「0」である標的配列を選択しています。

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【11】 もしサンガーシークエンシングの結果、ゲノム編集が二倍体または三倍体細胞において見つかった場合、ホモノックアウト細胞の構築を確認するためにはどのような結果が必要ですか。

サンガーシークエンシングの場合、確認したい標的領域をPCR増幅してクローンし、複数のクローンの配列決定を行う方法が考えられます。これらのクローンより野生型配列が見られなければ、ホモノックアウト細胞と考えられます。一方、ゲノム編集済みクローンと野生型のものが混在している場合は、ヘテロ接合性ノックアウトと考えられます。

これらは、あくまでガイドラインですので、ご利用になるお客様ご自身で、お客様の実験系において適切であるか等をご判断ください。

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【12】 もしsurveyor assayの結果ゲノム編集が二倍体または三倍体細胞において見つかった場合、ホモノックアウト細胞の構築を確認するためにはどのような結果が必要ですか。

ノックアウトを目的としている場合、必ずしもホモ変異体である必要はありません。フレームシフトの二対立遺伝子変異で十分なケースも多々あります。CRISPR-Casの場合、両方の対立遺伝子において同一変異が生ずることは滅多にありません。1つのアレルでゲノム編集が成功しており他のアレルでゲノム編集が生じていない場合であっても、surveyor assayでは分解がみられるはずです。もし両方のアレルでゲノム編集が成功していることが確認できた場合(おそらく異なる変異だと思われますが)もsurveyor assayで分解が確認できるかと思われます。ホモノックアウトの確認方法としては、これらのクローンをさらにサンガーシークエンシングして配列決定し、単一対立遺伝子ノックアウトか二対立遺伝子ノックアウトかを確認することが最もよい方法だと考えられます。 これらは、あくまでガイドラインですので、ご利用になるお客様ご自身で、お客様の実験系において適切であるか等をご判断ください。

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【13】 Surveyor assay、サンガーシークエンシングまたはウェスタンブロットのうち、ノックアウト細胞検出に最も適しているのはどれですか。

Surveyor assayにより簡単なスクリーニングを行った後、単一細胞から増殖させてサンガーシークエンシングを行って全ての対立遺伝子において期待する変異がみられることを確認することが、完全な遺伝子ノックアウトを確認する方法として最も厳密なアプローチであると考えます。 これらは、あくまでガイドラインですので、ご利用になるお客様ご自身で、お客様の実験系において適切であるか等をご判断ください。

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【14】 pLenti-U6-sgRNA-SFFV-Cas9-2A-PuroのU6 フォワードシークエンシングプライマー配列を教えてください。

プライマー配列はU6プロモーター領域内に位置します。
5’--TACGTCCAAGGTCGGGCAGGAAGA--3’

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【15】 sgRNA発現用プロモーターをU6プロモーターではなくEF1aプロモーターに変更できますか。

U6やH1といったRNA polIIプロモーターはsiRNA, miRNAおよびsgRNAといった短鎖RNA発現に一般的に使用されています。Applied Biological Materials 社では、sgRNA発現用にEF1aが使用可能か確認する試験を行った経験がなく、機能しない可能性があるため、お奨めしておりません。多くの論文報告には、sgRNA発現にU6やH1プロモーターを使用していると記載されています。

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【16】 Applied Biological Materials社のCas9にはNLS配列を含んでいますか。

はい。Applied Biological Materials社システムのCas9はNLS配列を含んでいます。

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【17】 ノックアウト検証用プライマーはどのようにデザインすればよいですか。

ノックアウトを確認する最良の方法は、surveyorアッセイと同様にゲノム領域にプライマーをデザインし、ゲノム編集で標的としたゲノム領域をPCR増幅してベクターに組込み、このプラスミドDNAの配列決定を行うことです。配列決定を行うことでゲノム編集において生ずる可能性のある変異等も確認できます。

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【18】 CRISPR産物の標的遺伝子が長鎖ノンコーディングRNAの場合、全遺伝子のノックアウトが得られるのでしょうか、または一部分のみでしょうか。スクリーニング用プライマーデザインにも関わる質問です。

長鎖ノンコーディングRNAの場合、ウイルスプールの使用をお奨めしています。この方法では、2種またはそれ以上の異なった方法でノックアウトが生ずる可能性があるためです。

  1. 細胞が単一のCRISPRレンチウイルスに感染した場合、遺伝子は1ヶ所で切断され、平均的に1〜20塩基離れた挿入/欠損が生じます。機能のノックアウトには十分かもしれませんし、十分ではないかもしれません。
  2. 細胞が2つのCRISPRレンチウイルスに感染した場合、遺伝子は2ヶ所で切断される可能性があります。この場合、より大きな欠損が生じてノックアウト効果が増強される可能性があります。
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