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Q&A

記事ID : 13502

FAQ : Applied Biological Materials(APB)社 細胞不死化試薬について

1. 全般

2. SV40 T抗原

3. HPV E6-E7

4. hTERT

1. 全般

【1-01】 初代上皮細胞培養で一般的に使用される抗生物質(ペニシリン/ストレプトマイシン)または抗真菌剤(アンホテリシンB)は、SV40 large T抗原を介する不死化プロセスに影響しますか(トランスフェクション効率を低下させますか)? レトロウイルスおよびレンチウイルスベクターを用いて不死化を行う前に、抗生物質などの化合物を除去する必要はありますか?

通常、一般的に使用されている抗生物質は、レトロウイルスおよびレンチウイルスベクターの感染効率に影響を与えません。

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【1-02】 レンチウイルスおよびアデノウイルスの感染に適した細胞密度はどのくらいですか?

レンチウイルスは 20〜30%、アデノウイルスは 70% を推奨します。

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【1-03】 細胞不死化プロセスについて簡単に教えてください。

不死化を行う際には、コントロールの設定が重要になります。例えば、6ウェルディッシュを使用する時には、細胞を少なくとも2ウェルに播種します。
そのうち1ウェルはウイルスを用いた形質導入に使用し、残りの1ウェルには形質導入を行わずにおきます。選択マーカーが含まれない場合(例: SV40T レンチウイルス)は、形質導入した細胞の成長速度および老化について、形質導入しなかった細胞と比較します(継代の際にコントロールを並べて配置すると、比較しやすくなります)。

開始時には、1mL〜2mL のウイルス上清にポリブレン(終濃度 0.8ug/mL)を加えて、6ウェルプレートに直接添加します。強い細胞毒性が認められる場合には、新鮮な培地を添加することができますが、ウイルス濃度が希釈されることに注意してください。

48/72 時間後に細胞を確認し、6ウェル中でコンフルエントに達していない場合は、継代する必要はありません。100mm ディッシュに継代した後は、細胞が継代回数の限界を超えるまで、継代を続けます。そこからモノクローンを選択し、ウェスタンブロット、PCR、定量PCR などを用いて、SV40T 発現を確認します。さらに詳しい情報は細胞不死化ガイドラインをご参照ください。

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【1-04】 ウイルス試薬 10 mL を使用すると、何回不死化を行うことができますか?

実験のパラメーター(細胞種、播種密度など)によって異なります。不死化を行う前に、GFP コントロールレンチウイルス(品番: LV006)を用いて予備実験を行い、最適な MOI を決定することを推奨します。

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【1-05】 レンチウイルスの力価は、凍結融解によって低下しますか?

はい、レンチウイルスの力価は、凍結融解を繰り返すと低下します。最初に不死化を行う時にウイルス全量を使用しない場合には、凍結融解の繰り返しを避けるために分注することを推奨します。

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【1-06】 実験に最適なプロトコールと試薬を教えてください。

特定の実験に対して、最もクローン化に適した不死化試薬を予測することは困難です。細胞の不死化にはコツが必要なため、実際に実験してみる必要があります。Applied Biological Materials 社では、SV40 全遺伝子や hTERT レンチウイルスを用いて、様々な哺乳類細胞に形質導入を行った実績があります。プロトコールの詳細については、細胞不死化ガイドラインをご参照ください。最適化が必要なことをご考慮いただき、不死化を行う前に、GFP コントロールレンチウイルス(品番: LV006)を用いて予備実験を行い、細胞のレンチウイルス感染効率を決定することを推奨します。

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【1-07】 ウイルス上清 10mL チューブは、どのように解凍すれば良いですか?

レンチウイルス上清 10mL は、ウオーターバスを使用して解凍できます。フリーザーから取り出すと、比較的早く解凍できるため、これより小さなバイアルは通常必要ありません。

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【1-08】 ヒトB細胞の不死化には、どの製品が適していますか?

EBV および Lenti-SV40 が適しています。

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2. SV40 T抗原

【2-01】 SV40 によって細胞が不死化されたことを確認するには、何を使用すれば良いですか?

Applied Biological Materials 社では、ウェスタンブロット解析に使用できる SV40 T抗体(品番: G202)をご用意しております。
また、定量PCR解析用に、SV40 遺伝子に対するプライマーを設計することができます。配列はこちらでご覧いただけます。

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【2-02】 SV40 を識別するために使用するプライマーは何ですか?

SV40 フォワードプライマー配列
5' GACTCAGGGCATGAAACAGG

SV40 リバースプライマー配列
5' ACTGAGGGGCCTGAAATGA

定量PCR用プライマーで、バンドサイズは 61 bp です。

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【2-03】 Lenti-SV40、Lenti-SV40T、Lenti-SV40T+t ベクターには、それぞれどんな利点/欠点がありますか?

各ベクターは、含まれる遺伝子が異なります。Lenti-SV40 は全 SV40 遺伝子を、Lenti-SV40T は large T 抗原のみを、Lenti-SV40T+t は large および small T 抗原のみを含みます。

実験に適したベクターをお選びください。Applied Biological Materials 社では、Lenti-SV40(全遺伝子)を使用して、様々な細胞の不死化に成功しています。

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【2-04】 SV40 のアクセッション番号は?

SV40 は、ゲノム全体をカバーしており、アクセッション番号は J02400.1 です。PCR用プライマーの設計にご利用ください。

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3. HPV E6-E7

【3-01】 HPV16 E6/E7 発現を検出するために使用するプライマーは何ですか?

フォワード: 5' TTGCAGATCATCAAGAACACGTAGA
リバース: 5' CAGTAGAGATCAGTTGTCTCTGGTTGC

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4. hTERT

【4-01】 pLenti-EF1α-hTERT-YFP は融合タンパク質を生成しますか?核‐細胞質間移行の研究に使用できますか?YFP を観察するにはどのフィルターを使用すれば良いですか?

hTert と YFP 2A は、2A によって接続されています。2A は Ribosomal Skipping により「切断」活性を有することから、hTERT および YFP は、融合タンパク質ではなく個別のタンパク質として翻訳されます。従って、このコンストラクトは、細胞質から核への移行の研究には適していません。YFP のピーク励起/発光波長は、513 nm/527 nm です。GFP と YFP のどちらも、488 nm の青色レーザーで励起することが可能です。

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【4-02】 クローン性抗原特異的T細胞株を樹立するために、抗原特異的なマウスT細胞を不死化したいです。実績のある方法を教えてください。不死化にはどのくらいかかりましたか?

Applied Biological Materials 社では、様々な細胞(不死化が困難なヒト幹細胞や脳細胞を含む)の不死化に成功していますが、T細胞では成功していません。何度か試みたことがありますが、全て失敗しています。理由は、T細胞はトランスフェクションおよびレンチウイルス感染の両方に抵抗性を示すからです。そのため、細胞に不死化遺伝子を導入することができません。現在は、レトロウイルスを使用すると、T細胞にわずかに形質導入が可能であることがわかっています。

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【4-03】 hTERT レンチウイルスは、ヒト由来以外の初代哺乳類細胞を不死化することはできますか?

はい、マウスやラットの細胞で使用実績があります。

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【4-04】 海洋哺乳類細胞株を用いて研究を行っています。この方法はアザラシやシロイルカの初代腎細胞株に使用できますか?ウイルス分離に使用するには、まずどの方法を試せば良いですか?

Applied Biological Materials 社では、以前、蜂の細胞などの不死化を行っています。まずは、Lenti-SV40 を使用することを推奨します。また、Applied Biological Materials 社では、全ての不死化試薬を使用することが可能なカスタム不死化細胞作製受託サービスをご提供しています。

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【4-05】 hTERT でウシB細胞を不死化できますか?そのような細胞を不死化する試薬はありますか?

細胞の不死化は、まだあまり解明されていない複雑なプロセスです。Applied Biological Materials 社では、細胞の種類や研究内容に応じて選択することができる、幅広い不死化試薬をご用意しております。ウシB細胞に関しては、最も強力な不死化試薬である SV40 抗原の使用をご提案します。

また、Applied Biological Materials 社では、不死化細胞作製受託サービスをご提供しています。詳細については営業部(jutaku_gr@cosmobio.co.jp )へお問い合わせください。

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【4-06】 レンチウイルスベクターで発現させた RFP タンパク質の励起/発光波長は?

励起/発光極大波長は、それぞれ 553 nm/574 nm です。

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【4-07】 hTERT レンチウイルス(またはレトロウイルス)システムを使用して、B細胞リンパ腫などのヒト造血細胞を不死化した実績はありますか?成功率はどのくらいですか?

造血細胞には、SV40 レンチウイルスシステムを使用することを推奨します。SV40 は、hTERT と比較してより強力な不死化遺伝子であり、成功率が大幅に上昇する可能性があります。Applied Biological Materials 社では、高力価の SV40 レンチウイルスを使用して、ウシリンパ球を不死化した実績があります。

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【4-08】 hTERT 発現を検出するために使用するプライマーは何ですか?

フォワード: 5' GAAGGCGTCTGGGATGCGAA
リバース: 5' GAGTAGAGGAAGTGCTTGGT

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【4-09】 RFP および YFP が由来する種は何ですか?
例: イソギンチャクモドキ(Discosoma)、オワンクラゲ

YFP および RFP 配列は、両方ともコドン最適化された合成配列です。

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【4-10】 ヒト上皮細胞の不死化には、Lenti-hTERT ウイルスと、Lenti-hTERT アンチセンスウイルスのどちらを選べば良いですか?アンチセンスはコントロールですか?

不死化を行うには、Lenti-hTERT ウイルス(品番: G200)を使用する必要があります。アンチセンスウイルスは、細胞を Lenti-hTERT ウイルス(品番: G200) で不死化した後、必要に応じて hTERT の発現を抑制(サイレンシング)するために使用します。

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【4-11】 これらのコンストラクトを発現させる hTERT 配列を提供していますか?

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【4-12】 ウイルスは何度で保存すれば良いですか?

ウイルスは -70 ℃ で保存してください。

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【4-13】 品番: G441(2014年現在製造中止品)を使用すると、高い RFP 発現を得ることができません。これは正常ですか?

(CMV などの強力なプロモーターと比較して)EF1a プロモーターの発現強度が低いため、RFP を発現する細胞がわずかしか得られないことは、正常であると考えられます。

全ての RFP 発現細胞(わずかであっても)は安定して形質導入されているため、形質導入細胞が少数であっても、ピューロマイシンを用いて選択することができます。

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