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Q&A

記事ID : 14848

FAQ:Lucigen社 Expresso® Solubility and Expression Screening System について

FAQ

【1-01】 本キットには、どんなタグが含まれていますか?

Expresso® Solubility and Expression Screening System には、8種類の pSol ベクターが含まれています。そのうち7種類のベクターは、クローニング領域のN末端に 6xHis アフィニティタグと組み合わせたユニークな可溶性タグを持ち、1種類のコントロールベクターは 6xHis タグのみを持ちます。
タグ: AFV、Bla、GST、MBP、SlyD、SUMO、Tsf

  • タグの詳細はこちらでご確認ください
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【1-02】 本キットのタグが溶解性を向上させることは、どのように検証されていますか?

本キットに含まれるタグは、他の方法では発現量が少ない、または、不溶性として発現する複数のタンパク質で検証しています。各タグは、試験を行ったタンパク質のいずれか1つ以上で、発現量や溶解性を向上させることが確認されています。全てのタンパク質で良好な結果が得られたタグはありませんでした。

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【1-03】 目的のタンパク質の溶解性を最も向上させるタグを予測する方法はありますか?

目的のタンパク質とタグの効果との相関は確認されていません。
本キットを使用すると、複数の可溶性タグを並行して評価することが可能です。

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【1-04】 本キットは、発現が困難なタンパク質にも使用できますか?

本キットは、本来の機能を保持した可溶性のタンパク質を得る機会をご提供することを目的としています。全てのタンパク質に対して万能ではなく、本キットを使用しても発現と溶解性が向上しない場合があります。本キットは、GPCR、イオンチャネル、膜タンパク質、膜結合性タンパク質には適していません。

  • 膜タンパク質の発現についてはこちらをご参照ください。
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【1-05】 Expressioneering™ とは何ですか?

Expressioneering™ は、簡単で高速な酵素フリーのクローニング法で、Lucigen 社の切断済み Expresso® ベクターを用いて、インサートを効率的にクローニングすることができます。ディレクショナルクローニングが可能で、リコンビナントタンパク質の収率は > 90% です。

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【1-06】 pSol ベクターの T7 プロモーターバージョンはありますか?

ご提供しておりません。
各ベクターは、ラムノース誘導性 rhaPBAD プロモーターの制御下で作動し、1つの宿主株内で、安定したクローニングと強力で調整可能な発現を行うことができます。T7 プロモーターからの発現は調整が難しく、リークが起こることが知られており、通常はクローニング用の宿主から発現用の宿主に移し変える必要があります。

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【1-07】 本キットに含まれているコンピテントセルを使用する必要はありますか?

E. cloni 10G 細胞は、pSol ベクターのクローニングと発現の両方に適しています。しかし、タンパク質によっては、発現用として適さない場合があります。E. cloni 10G 細胞から目的の pSol コンストラクトを回収した後、他の E. coli 株にプラスミドを形質転換することが可能です。

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【1-08】 pSol ベクターを一つだけ、またはいくつか選択して購入することはできますか?

pSol ベクターは、個別には販売しておりません。

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【1-09】 本キットには、Accura® High Fidelity ポリメラーゼを使用する必要がありますか?

必ずしも使用する必要はありません。
しかし、変異を誘発する可能性があることから、プルーフリーディング活性のないポリメラーゼ(Taq など)の使用は避けることを推奨します。

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【1-10】 本キットでのクローニングに、既存のPCR産物を使用できますか?

PCR産物には、アンプリコンの 5' および 3' 末端に、18塩基対の特定の配列が含まれている必要があります。詳細についてはマニュアル(英文)PDF をご参照ください。

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トラブルシューティング

【2-01】 クローニング

問題点 考えられる原因 解決方法
ほとんど(まったく)形質転換されない DNA がない
DNA の分解
DNA 量が不十分
ゲル電気泳動によりインサート DNA を確認してください。
インサートの濃度を定量し、正確な量を加えてください。
システムのテストには、キットに添付されたコントロールインサートを使用してください。
プライマー配列が不適切 プライマー配列の 5' 末端は、pSol ベクターの末端と必ず一致させてください。
抗生物質を間違えて使用 55℃ で溶かした寒天をプレートにそそぐ前に、適切な量のカナマイシンを加えて下さい。
寒天プレートに加える抗生物質の量が不適切 抗生物質を寒天プレートの表面に広げないでください。
ヒートショックに使用するチューブが不適切 ディスポーザブルの 15mL ポリプロピレン製培養チューブ(コニカルチューブ、17 x 100 mm)を使用してください。
他の種類のチューブを使用すると、形質転換効率が大幅に低下します。
PCR インサートのクローニングが困難 形質転換後の菌体 1mL を沈殿させ、100 μL の回復培地(recovery media)に再懸濁し、プレーティングしてください。
インサートを含まない形質転換体のバックグラウンドが高い インタクトなカナマイシン耐性プラスミドのテンプレートDNA による形質転換体 PCR の前に線状化したプラスミド、または、ゲルで分離した PCR フラグメントをテンプレートとして使用してください。
または、PCR 産物を DpnI で処理してください。
インサートが小さすぎて検出できない コロニーをシーケンシングによって解析し、インサートが入っているか確認してください。
寒天プレートに加えた抗生物質の量が不適切 55℃ で溶かした寒天をプレートにそそぐ前に、適切な量のカナマイシンを加えて下さい。
抗生物質をアガープレートの表面に広げないでください。
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【2-02】 発現/精製

問題点 考えられる原因 解決方法
リコンビナントタンパク質の回収率が低い リコンビナントタンパク質が過剰発現されていない

ライセートを SDS-PAGE やウェスタンブロットで解析し、リコンビナントタンパク質の過剰発現を確認してください。

本キットには、クローニングおよびタンパク質発現用に、E. cloni 10G ケミカルコンピテントセルが含まれていますが、もし必要であれば、クローニング後に pSol コンストラクトを他の様々な細胞株に移し変え、目的のタンパク質を発現させることができます。

His タグがない

リコンビナントタンパク質は、発現やライセート調製の際に、内在性のプロテアーゼによって切断を受ける場合があります。切断を防ぐには、プロテアーゼ阻害剤を使用してください。
SelecTEV プロテアーゼは、 “cOmplete” プロテアーゼインヒビターカクテル(Roche 社)などの多くのプロテアーゼ阻害剤に耐性です。

ライセートやカラムのフロースルーを、SDS-PAGE やウェスタンブロットで解析し、予想される分子量の過剰発現したタンパク質に 6xHis が付加されていることを確認してください。

リコンビナントタンパク質が封入体として発現している

発現を誘導した菌体を SDS-PAGE ローディングバッファーで直接溶解し、SDS-PAGE やウェスタンブロットで発現を確認してください。
その結果を、ライセート上清の SDS-PAGE やウェスタンブロットによる解析結果と比較してください。

溶解性の高いリコンビナントタンパク質を回収するために、誘導の際は、低い温度(例: 20℃ から 30℃)でインキュベートしてください。

ラムノース濃度を下げることを試してください。

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