サポート情報

Q&A

記事ID : 11063

FAQ : Genomine社 質量分析受託サービスについて

【01】 MS解析の結果、スペクトル (MS PEAK) が出たにもかかわらず希望するタンパク質が同定されなかった理由は何ですか?

(1)タンパク質 band を構成している主なタンパク質が他のタンパク質で組成されている場合。
(2) タンパク質 band の場合、一次元電気泳動 (1-D SDS-PAGE) では一つの band に見えても二つ以上のタンパク質が存在する可能性があるため、この場合PMFの結果は mixed protein で同定されたり、または信頼性のある score が同定されない場合があります。
(3) Genomic sequencing が完璧に完了されていない origin に対して PMF 同定を希望される場合。
(4) 依頼者が予想しているタンパク質が、実際解析の結果では目的タンパク質でないことと判明される場合や database に hit がない場合。
(5) MS peak が human keratin で同定された場合 (keratin のコンタミと見なす)。
*このような事例の場合、依頼者が希望するタンパク質では同定されない可能性があり、正常な spectrum が得られた場合は同定されたことと同じ料金が請求されますので、ご了承ください。

pagetop

【02】 解析期間はどのくらいですか?

PMF: 5〜7 作業日
MALDI-TOF/TOF: 7〜10 作業日
LC-MS/MS: 10〜14 作業日

pagetop

【03】 解析に必要なタンパク質量を教えてください。

量は決まってはいませんが、MS解析でのタンパク質同定はタンパク質の量が一番のポイントですので、量が多いほど同定できる確率は高いです。MS解析は、silver stained gel と CBB stained gel の両方とも可能です。また、タンパク質の量さえ確認できれば染色されていないゲルや溶液状態でも大丈夫です。MS/MS解析はMS解析よりもっと多い量のタンパク質が必要ですので、CBB stained gel をお薦めします。

pagetop

【04】 MALDI-TOF (MS) と MALDI-TOF/TOF (MS/MS) はどう違うのですか?

MALDI-TOFは、PMF (Peptide Mass Fingerprint) 解析法で特定の enzyme 処理によって切られた peptide fragments の mass 値を測定し、これで database search をして同定する解析です。従って、PMF は Genomic sequence が完了している生物種または NCBI に登載されているタンパク質の同定に主に使用します。MALDI-TOF/TOF は、MALDI-TOF 解析から出た MASS に対してもう一度 MS/MS解析をし、アミノ酸単位まで切られた mass 値を測定し、database search によって同定する解析法です。Genomic sequence が完了されていない生物種や数個のタンパク質が混ざっているサンプルの同定に有用に利用される方法です。そして、MS 解析の結果を論文に使用する目的の場合は、近頃の著名なジャーナルでは MALDI-TOF/TOF 法や LC-MS/MS 法からのデータのみを認める状況になっております。

pagetop

【05】 タンパク質同定をしたいですが、サンプルはどのように調製すればいいですか?

Gel (2-DE gel or SDS-PAGE gel) を dust-free D.W で 2~3 回洗浄した後、解析するspot (or band) を汚染されていない清潔な道具で直径 0.2 cm を超えないように cutting します (染色されていない部位は最大限除去して下さい)。 Silver stainingの場合、染色の程度が肉眼で見えるほどはっきりしたバンドの形態になってこそ同定の確率が高くなります。CBB staining の場合は肉眼で見える程度の形態なら解析可能です。Cutting した gel を 1.5 ml micro-tube に入れて常温配送でお送り下さい (D.W. や緩衝液は添加しなくても大丈夫ですし、乾燥された band も問題ないです)。

pagetop

【06】 質量分析に関してタンパク質同定結果だけではなく、解析により得られたペプチド断片のアミノ酸配列データも提供して頂けますか?

ペプチド断片のアミノ酸配列データも納品データに含まれます。

pagetop

【07】 LC-MS/MS 受託の感度を教えてください。

LC-MS/MS は 25 fmole 量から分析可能です。25 fmole の量は換算すると 50 KDa 程度のタンパク質を基準とした場合、1.25 ng くらいに該当する量です。ただし、タンパク量は多ければ多いほど解析の成功率が高いため、ご提供頂くタンパク質の量は可能な限り多くご送付頂きたく存じます。

pagetop

【08】 LC-MS/MS で SDS-PAGE のバンド中のタンパクを同定する場合最大で何個くらい同定可能か?またバンド中の存在比が多い順にランキングすることは可能か?

LC-MS/MSで SDS-PAGE の 1 バンド中に存在しているタンパク質を同定する場合、Genomine 社では過去に 10-15 個のタンパク質を同定した実績がございます。その際、バンド中に多く含まれているタンパク質を中心に同定されますが、存在比を多い順に順位づけすることはできません。

pagetop

【09】 質量分析で糖鎖部位及び脂質修飾 (ファルネシル化等) 部位の同定解析は可能ですか?

糖鎖修飾及び脂質修飾部位の同定は解析不能です。

pagetop

【10】 質量分析のマススペクトルの表中で、トリプシン由来のピークはどれですか?

842.508 と 2211.1046 のピークがトリプシン由来です。

pagetop

【11】 各質量分析に必要なタンパク質量を教えてください。

Genomine 社が所有している MS 機器のメーカーが広報している必要最低タンパク量は 25 fmol 以上です。これは 50 kDa のタンパク質の場合、バンドやスポットに含まれるタンパク量が 1.25 ng 以上になる計算です。ただし、これは純粋な単一タンパク質 (溶液に含まれた) を MS 機器で最大限の効率で分析した時のタンパク量になりますので、確実に解析できるタンパク質量としてご案内することを現在やめております。現実的には Genomine 社の技術者が過去の経験に照らして CBB や銀染色の画像を見て判断致します。おおまかな基準としては PMF 分析, MALDI-TOF MASS SPEC FOR Modification Analysis, PMF によるリン酸化タンパク質の同定には銀染色をした場合に肉眼で確認できるくらい明確に分離できたゲル (2DE SPOT は2個以上)が、MALDI-TOF/TOF や LC-MS/MS によるリン酸化タンパク質の同定は CBB 染色で肉眼で確認できるくらいのゲルが解析に必要です。

pagetop

【12】 タンパク質A と B をクロスリンクしたサンプルを質量分析で同定することは可能でしょうか?

難易度の高い分析です。クロスリンクはリジン残基やアルギニン残基で行われますので、トリプシン消化を阻害する可能性があります。また、クロスリンクされたアミノ酸を含むペプチドはタンパク質同定に使用することは困難です。クロスリンクに関わらない領域がトリプシン消化により切り出されて分析に供することが出来れば、同定できる可能性がありますが、分析に適したペプチドが切り出されない場合は解析不能となる可能性が考えられます。

pagetop

【13】 LC-MS/MS等でタンパク質中のシグナル配列の有無を解析することは可能でしょうか?

MS機器を利用したタンパク質の分析は酵素切断後に行いますが、イオン化の程度によって検出される ペプチドが異なったり INTENSITY 値も異なります。従って、特定部位や N-TERMINAL 側のシグナル配列のみを探して分析するのは不可能です。

pagetop

【14】 培養上清中のタンパク質同定が目的ですが、培養上清はどのように送付すればよいでしょうか?

下記のように処理してご送付ください。なお、タンパク質濃度は 1 mg 以上必要です。

  1. 培養上清に最終濃度が10〜20%になるようトリクロロ酢酸 (TCA) を加える。
  2. 4℃で2時間以上インキュベートする。
  3. 10分間、12,000 × g で遠心分離する。
  4. ペレットを氷冷アセトンまたはエタノールで洗いTCAを完全に除去した後, TCA を完全に乾かした後、pellet を常温で配送する。
pagetop

【15】 MALDI-TOF やLC-MS/MSサービスにおいて、溶液サンプルを質量分析でタンパク質同定することは可能ですか?

溶液サンプルからの質量分析は、承っておりません。
溶液サンプルの場合は溶液の種類によって質量分析に影響を及ぼす可能性があるため、SDS-PAGE を行い、バンドを切り出してお送りください。

pagetop

【16】 タンパク質を消化する酵素はトリプシンのみでしょうか?

ご希望に応じてキモトリプシンによる消化も可能です。

pagetop

【17】 SDS-PAGE 後のゲルをフィルムで挟み乾燥保存しています。乾燥状態のバンドでも質量分析可能でしょうか?

可能です。乾燥したゲル全体を水に浸すとゲルがばらばらに破けてしまう可能性かありますので、乾燥しているゲルから目的バンドのみを切り出してください。切り出したバンドのみをチューブに入れて水を入れるとフィルムが分離しますで、除去してからゲル片のみをよくウォッシュしてからご送付ください。

pagetop

【18】 質量分析によるタンパク質の同定には何 kDa 以上のタンパク質が適しているのでしょうか?

タンパク質のサイズが大きいほどトリプシン断片が多く得られますので、同定はに有利です。 20 kDa以上の大きさであれば分析に適切です。

pagetop

【19】 SDS-PAGE 後のバンドは凍結保管してもよろしいでしょうか?

冷凍をすると溶解の際に亀裂ができ、洗浄の段階でバンドのタンパク質が消失する可能性がありますので冷蔵保存をお薦めします。

pagetop

【20】 LC-MS/MSやMALDI-TOF MASS等の解析結果で、何%のペプチドがマッチすれば信頼できる同定結果として判断できるのでしょうか?

同定の可否はMASCOTプログラムでのscoreと期待値から算定されるため、 sequence coverage(%)は関係がなく、具体的に何%あれば信頼性があるというものではありません。

pagetop

【21】 Genomine社のLC-MS/MS MASS SPEC ANALYSIS分析はCID(衝突誘起解離)とETD(電子移動解離)のどちらの方法で実施しているのでしょうか?

CIDとなります。

pagetop

【22】 複数の異なるバンドをゲルから切り出し、それらをまとめてLC-MS/MS MASS SPEC解析用サンプルとして送付することは可能でしょうか?

分析作業自体はご希望があれば実施可能ですが、まとめた複数のバンドの全てを同定できるわけではないため、バンドを個別にご提供いただき、MALDI-TOF MASS によるPMF分析にて同定を試みることをお勧め致します。

pagetop

【23】 タンパク質のユビキチン化部位の解析は可能でしょうか?

LC-MS/MS により解析可能です。

pagetop