- 【01】 購入する前に、細胞が目的の遺伝子を発現するかどうか確認したいです。テスト用のサンプルはありますか?
- 【02】 培地の交換は、どのくらいの頻度で行う必要がありますか?
- 【03】 不死化細胞は、なぜバイオセーフティレベル 2 での取扱いが必要なのですか?
- 【04】 ECM コート済みの T75 フラスコは販売していますか?
- 【05】 細胞の培養に、APB 社推奨の PriCoat™ T25 フラスコ(ECMコート済み)(品番: G299)を使用する必要はありますか?通常の ECM コート済み 60mm/90mm ディッシュは使用できますか?
- 【06】継代用に大きなディッシュをコートするには、何を使用すればいいですか?
- 【07】 凍結バイアルは、どのくらいの期間保存できますか?
- 【08】 送付される生細胞はいつ播種されていますか。
- 【09】 細胞培養ステップを始める前にフラスコの蓋を変えるべきですか。
- 【10】 推奨される貯蔵温度は何度ですか?
- 【11】 T25フラスコに1x10^6細胞(例えば、バイアル中の全細胞)を播種するとされていますが、多すぎませんか?
- 【12】 薬物セレクションには細胞密度はどれくらい重大ですか。
- 【13】 細胞が剥離しません。お奨めの細胞のトリプシン処理方法を教えてください。
- 【14】 なぜ最適な細胞播種濃度を決めることが重要なのですか。
Applied Biological Materials(アプライドバイオロジカルマテリアルズ/APB)社では、細胞株の特性解析や遺伝子発現プロファイリングは行っておりません。予備実験にご使用いただけるように、APB社の全ての不死化細胞株のRNA 抽出物(トータルRNA 0.5ug)または細胞ライセート(100ug/100uL、バッファー組成: 62.5mM Tris‐HCl、2% SDS、10% グリセロール、50mM DTT、0.01% w/v ブロモフェノールブルー)を別途販売しています。詳細については、お問い合わせください。
APB 社では、慎重を期して、すべての哺乳類由来製品の取り扱いは、潜在的な感染性因子との接触が最小限となるよう、バイオセーフティレベル 2 で行うことを原則とする、という米国 CDC-NIH の推奨基準に従っています。本情報は、「Biosafety in Microbiological and Biomedical Laboratories」(1999)に記載されています。
APB 社では、現在のところ、PriCoat™ T25 フラスコ(品番: G299)以外のコート済みプラスチック製品は販売しておりませんが、必要に応じて全ての種類のフラスコやプレートをコートできる Applied ECM solution(品番: G422)を提供しております。
【05】 細胞の培養に、APB 社推奨の PriCoat™ T25 フラスコ(ECMコート済み)(品番: G299)を使用する必要はありますか? 通常の ECM コート済み 60mm/90mm ディッシュは使用できますか?
APB 社では、他のプレートをテストする前に、細胞の回復を保証している T25 フラスコ(品番: G299)を使用することを強く推奨しています。指定した培地およびフラスコを使用して不死化細胞を培養した場合のみ、細胞の交換を保証* しております。指定のフラスコを使用しなかった場合、保証は無効となります。
*APB 社では、細胞株の凍結融解後の回復率について、十分に試験を行っております。ご購入いただいた凍結細胞が、指定した条件下で回復しない場合には、細胞の交換に応じております(有償+送料)。
APB 社では、大きなフラスコやその他のプラスチック容器のコートに使用できる、液体状の applied extracellular matrix (I型コラーゲン)(品番: G422)を提供しています。
凍結保護剤を使用して適切に凍結した細胞は、液体窒素中で保存することが可能です。細胞の回復に影響はありません。
一般的に、生細胞を受け取った場合は、37℃、5% CO2 において3-4時間気候順応させ、その後培地交換を行います。凍結細胞の場合、直ちに液体窒素またはドライアイス内に入れます(-180℃)。
全バイアル(1x10^6 細胞など)を1つのT25フラスコに入れて解凍することを推奨しています。凍結過程で生細胞が減少するため、より高密度で始めることをお奨めしています。その後、複数のプレートにより低密度で蒔いてもよいでしょう。不死化細胞のため頑強ではありますが、Applied Biological Materials社推奨の範囲で培養を始めた後、お客様の実験条件に合わせて継代培養することをお奨めします。
薬物セレクション中は、全てのバックグラウンド細胞を排除して細胞密度を低く抑える(20-30% でもよい)ことをご提案しています。しかし、クローン希釈によりクローンが選択できれば、薬物は必要ありません。細胞は既に選択されているため、必要であれば細胞密度を高くします。残余している初代細胞は老化により枯渇し、残った細胞集団はピューロマイシン耐性をもつことになります。
- トリプシン溶液を添加した被覆プレートを、37℃で細胞が凝集するまで3-5分ほど培養します。このとき、定期的に顕微鏡下で細胞を観察します。
- G422(1:1)をPBSで希釈し、できるだけ短時間でコートします。G422のコラーゲン含有量が高い場合、細胞との結合が強くなります。
- より薄層にするため、プレートコーティング目的の培養時間を短縮してもよいでしょう。
Applied Biological Materials社がお奨めする播種密度は、細胞を新しい容器に蒔く場合です。最適播種密度では、細胞が表面に接着することができ、増殖する余地があります。
もし播種する量が少なすぎる場合、細胞が表面にうまく接着しないことがあります。多くの細胞では、より良く生長するために細胞が近接している必要があるため、播種密度は重要です。細胞間相互作用により、微小環境の変化に応答して細胞がお互いに情報交換することができます。このシグナルを送ったり受け取ったりする能力は、細胞の生存に不可欠なものです。また、もし播種密度が低い場合、細胞は接着するかもしれませんが細胞生長の遅延が見られることもあります。
もし、播種密度が高すぎる場合、細胞は接着しますが、増殖に必要な空間が十分になく複製を停止してしまいます。