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記事ID : 17874

FAQ : Marker Gene Technologies(MGT)社 lacZ β-ガラクトシダーゼ活性測定キットについて

商品詳細「lacZ β-ガラクトシダーゼ活性測定キット

MarkerGene™ in vivo lacZ β-Galactosidase Intracellular Detection Kit(品番:M0259)について

【01】 本キットは固定した細胞/組織の染色に使用できますか?

本キット(品番:M0259)を用いた固定細胞の染色には、下記プロトコールをご利用ください。

  1. 細胞を滅菌した 1X PBS で3回洗浄する
  2. 適切な量の固定液(1.85% ホルムアルデヒド/0.35% グルタルアルデヒド)を添加する
  3. 室温で30分間インキュベートする
  4. 固定液を除去し、細胞を 1X PBS で3回洗浄する
  5. 使用する直前に 500uM 基質試薬をPBSで調製し、細胞に添加する
  6. 37℃で30分〜2時間インキュベートする
  7. 必要に応じて解析する

細胞を固定することで色素が細胞外に漏出するため、できるだけ速やかに解析を行ってください。

組織切片の染色には、固定により染色がかなり diffuse になることから、未固定のクリオスタット切片を用いることを推奨します。組織を 0.5 〜 2 mM の基質試薬溶液に 37℃で30分〜2時間浸漬してください。その後、観察の前に組織を洗浄します。組織を低温に保つことで、蛍光シグナルの拡散を防ぐことができます。

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【02】 高いバックグラウンド、または、内在性物質による染色への影響が見られます。どうすれば防ぐことができますか? PETG溶液を使用すると、細胞が死んでしまいます。

本キットに含まれるFDGは非常に不安定なため、この方法で多少バックグラウンドが染色されるのは珍しいことではありません。明らかに問題となるのは、染色前に基質が加水分解されることによるものです。染色前に染色液がかなり黄色くなっている場合、すでに加水分解されている可能性があり、使用できません。通常はわずかに黄褐色をしています(特にキットに含まれる濃縮ストック)が、明るい黄色になっている場合はすでに分解が起こっていることを示します。

可能性はわずかですが、内在性の β-Gal 活性(通常はリソソーム活性)が、高いバックグラウンドに関与することも考えられます。本キットには、この活性を特異的に阻害剤するクロロキンが含まれており、クロロキンを用いたプロトコールを試してみることもできます。同様の阻害剤には、他にベラパミルやプロベネシドがあります。詳細については、こちらの記事外部リンク をご参照ください。

IPTGは広く作用する阻害剤であり、生細胞の解析にはあまり使いません。反応速度アッセイで酵素反応を完全に「停止」する際に有用です。

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【03】 本キットを酵母細胞の染色に使用するにはどうすればいいですか?

酵母細胞の増殖後に染色する場合は、下記プロトコールをご利用いただけます。

  1. 酵母細胞を遠心によりペレット化する
  2. ペレットを乱さないように増殖培地を除去する
  3. ペレットを氷冷した 1 mL の 70% エタノールに再懸濁する
  4. 氷上で5分間激しく振とうする
  5. 細胞を再度遠心する
  6. 細胞ペレットを乱さないように 70% エタノールを除去する
  7. ペレットを氷冷した 100 uL Zバッファー(60 mM Na2HPO4、40 mM NaH2PO4、10 mM KCl、1 mM MgSO4、0.27% メルカプトエタノール。メルカプトエタノールは使用直前に添加する。メルカプトエタノールを含まないZバッファーは 4℃ で保存する。)
  8. 100 uL Zバッファーに、氷冷した 100 uL の 100 uM FDG を速やかに添加する。FDGは、10 uL の 10 mM FDG基質ストック(キットに付属)を 990 uL の Zバッファーで希釈して調製する。
  9. 37℃で20〜30分インキュベートする
  10. フローサイトメトリーまたは顕微鏡で蛍光を測定する

Na2CO3(終濃度 142 mM)を添加すると反応を停止させることができます。これを行わない場合は、FDG 基質の添加後に、全ての反応を同時に解析するという注意深いタイミングが必要になります。

本キットにはZバッファーと 70% エタノールは含まれませんのでご注意ください。

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【04】 注文した本キットが今日届きましたが、残念なことにキットが解凍されていました。試薬に何か影響はありますか?

本キットは、室温に数時間おいた場合でも、問題なくご使用いただけます。ご使用になるまで冷凍庫(-20℃)で保管してください。

キットに含まれる試薬で、温度の影響を受ける可能性があるのは、蛍光基質試薬のみです。蛍光基質試薬溶液は、分解されると明るい黄色(蛍光)に変化し、「ブランク」の蛍光バックグラウンドが明らかに高くなります。ご注意:本試薬は濃縮されており、通常は黄褐色または淡黄色です。

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MarkerGene™ FACS Fluorescent Blue lacZ β-Galactosidase Detection Kit(品番:M0255)について

【05】 本キットは、ヒト老化細胞の SA-β-Gal 活性の測定に使用できますか?

本キットの pH は、SA-β-Gal に適していません。SA-β-Gal の測定には、品番:M1405(MarkerGene™ Fluorescent Cellular Senescence Microtiterplate Assay Kit)を推奨します。

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【06】 基質の吸光度は?

基質の吸光度は 330nm です。

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【07】 FACSを行う場合、細胞を反応バッファーでインキュベートしたり、Triton-X 100 で透過処理したりする必要がありますか?

FACSでは、細胞を反応バッファーではなく、基質を含む適切な培地でインキュベートします。また、透過処理は不要です。

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【08】 スタンダード試薬はどのように使用するのですか?

キットに含まれるリファレンススタンダード試薬は、プレートリーダーを用いる際に使用します。a) プレートリーダーのキャリブレーション(ゲイン設定、フィルター設定など)。b) 基質の生成物であるクマリンの線形範囲の決定。全てのアッセイにおいて、蛍光光度計または蛍光プレートリーダーによって、直線性がある範囲内で検出される生成物が生成されます。

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【09】 本キットはバイオレット(405nm)レーザーに対応していますか?

最適励起波長は 386 nm です。405 nm での励起は、色素の吸収極大波長ではありませんが、良好なアッセイ結果が得られます。このようなクマリン色素の吸収スペクトルは、一般的にかなり広いです。酸性条件(pKa 7.8 未満)では、吸収がより短波長(235-340 nm)にシフトし、蛍光強度が減少します。

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【10】 CUGで標識した細胞の培養は可能ですか? 標識による細胞死はおきますか?

CUG および carboxyumbelliferone(蛍光産物)は毒性がなく、ソーティング後に細胞を再度培養することができます。FACSソーティングの際の操作により、多少細胞毒性を示す可能性があることにご留意ください。しかし、他の染色プロトコールと比較して、細胞の生存にはそれほど影響しません。

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【11】 基質試薬はどのくらいの期間安定ですか?

このようなアッセイにおいては、CUGはFDGより安定しています。それでも、キットを使用する際にはいくつか注意が必要です。CUG基質は、低温に保った場合、溶液中で少なくとも数時間から数日間は安定です。酸性/塩基性バッファーは分解を促進します。アッセイの前後にブランク(lacZ 非発現細胞)を流すことで、分解の状態をモニターできます。

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