- 【01】 MSC NutriStem? XF 培地には、ヒト由来成分が含まれていますか?
含まれている場合、安全性に関して臨床適応可能な基準に準拠していますか? - 【02】 MSC NutriStem? XF 培地を使用する際に、コーティングは必要ですか?
- 【03】 現在、他の血清フリー増殖培地を使用しています。MSC NutriStem? XF 培地に変更しても問題ないでしょうか?
- 【04】 抗生物質を使用する基準はありますか?
- 【05】 MSC 用凍結保存溶液(品番:05-712-1D、05-712-1E)には、DMSO が含まれていますか?
- 【06】 いつも血清含有培地を使用しております。ゼノフリー培地を使用する利点は何でしょうか?
- 【07】 ヒト間葉系幹細胞の培養に関して、MSC NutriStem? XF 培地と他社製品を比較したデータはありますか?
- 【08】 調製後の MSC NutriStem? XF完全培地(基本培地+サプリメントミックス)を30日以上長期保存するために、分注して-20℃で保存することは可能ですか?
- 【09】 MSC NutriStem? XF 培地は、細胞増殖だけではなく、細胞単離にも適していますか?
- 【10】 「集団倍加」(population doublings: PD)と「継代」の違いは何ですか?
はい、MSC Nutristem? XF 培地にはヒト由来成分が含まれています。また、動物由来成分を含まないゼノフリー製品ですので臨床適応可能と考えられますが、安全性に関しては各国の規制当局の基準によります。
MSC Nutristem? XF 培地を使用する際に、通常は Xeno-free MSC attachment solution でコーティングを行ってください。
MSC NutriStem? XF 培地 に変更しても問題ありません。ヒト間葉系幹細胞は、事前に順化培養させる必要なく、MSC NutriStem? XF 培地に変更することが可能です。
【05】 MSC 用凍結保存溶液(品番:05-712-1D、05-712-1E)には、DMSO が含まれていますか?
はい、MSC 用凍結保存溶液には DMSO が含まれています。
血清には、ロット差に依存する細胞培養の差やコンタミネーションリスクがあり、血清中に含まれる様々な因子が細胞内シグナルに影響し実験結果に影響を与える可能性があります。
また、血清含有の一般的な培地は様々な細胞を培養できるものの、特別な細胞に最適化されておりません。
MSC NutriStem? XF 培地はMSCに特化したゼノフリー培地ですので、こうした血清による影響を受けず、再現性が高く、より良い細胞形態や細胞増殖が得られるMSCの培養系を構築できます。
下のグラフは、MSC NutriStem? XF/他社の血清フリー培地/他社の血清含有培地 を使用して、ヒト間葉系幹細胞(hMSC)を培養した結果を示しています。
MSC NutriStem? XF 培地で培養したヒト間葉系幹細胞(緑)は、他社の血清フリー培地(青)、他社の血清含有培地(ピンク)と比較して、増殖速度が速く、長期的に良好な成長を示しました。
いいえ、完全培地を凍結する事は推奨しません。培地の性能が低下し、沈殿を生じる場合があります。
はい、適しています。細胞単離には、MSC NutriStem? XF 培地に、終濃度 2.5 % になるように ヒト AB 血清を添加して使用してください。
集団倍加(PD)は、in vitro で培養中の細胞数が2倍に増加することです。PD の回数を計測することで、正確な細胞齢を知ることが出来ます。
一方で、「継代」は、単に継代プロセスを指す用語です。つまり、細胞を培養容器から剥離し(トリプシン/EDTA、 accutase などを使用)、さらに増殖させるために低密度で再度播種するプロセスの事を指し、細胞播種時のSplit ratioを考慮に入れていません。継代時にSplit ratioを調整する事で継代数を調整する事は可能ですが、それぞれの細胞の倍加数は異なってきてしまいますので、細胞齢を概算で予想する事しかできません。