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FAQ : ORIGENE(ORG)社 CRISPR/Cas9ゲノム編集用ガイドベクターについて

ORG社 CRISPR/Cas9ゲノム編集用ガイドベクターの商品情報は「Cas9ゲノム編集用ガイドベクター」をご参照ください。

【01】 NGG PAM配列には20bp標的特異的配列が必要ですが、NGGは必ず20bp配列の3’ 末端直後に配置する必要がありますか。

はい。NGGは20bp標的特異的配列の3’ 末端直後に配置します。

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【02】 20bp標的特異的配列のデザイン方法を教えてください。

20bp標的特異的配列はNGG(PAM)の前に来ます。20bp標的配列のシード領域(12bp PAM近位)をBLASTにかけ、この配列がゲノムに対してユニークであり、特異性を示すことを確認してください。シード領域(5’-NNNNNNNNNNNN-NGG-3’)は対象とするゲノムに対して特異的です。シード領域に続いてNGGやNAGをもつ配列であっても、シード領域に3bp以下のミスマッチをもつ配列は使用できません。

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【03】 pCas9システム ではオフターゲット作用に関してどのように対処していますか。

標的配列をデザインする際、配列をBLASTにかけます。もし、オフターゲット配列がPAM(NGG)をもたない場合、その配列はCRISPR/Cas9に標的されません。また、標的配列にはオフターゲット配列と比べて3’末端 8-14 塩基にミスマッチをもつものを選択します。これにより、オフターゲット作用のリスクが格段に下がります。医薬品開発目的の場合、一本鎖切断を行うCas9ニッカーゼタイプの利用もご検討ください。

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【04】 ゲノム編集プロジェクトを行う場合、いくつくらいの標的RNA配列を使用するべきですか。

gRNAの性質上、予測不可能であることを考慮し、少なくとも1つのターゲティング配列が機能することを目指して2つ以上のgRNAターゲティング配列をデザインすることをおすすめします。

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【05】 ドナー配列が蛍光タンパク質マーカーや抗生物質耐性マーカーを持たない場合のゲノム編集評価方法を教えてください。

標的遺伝子が内在性タンパク質と区別可能なタンパク質をコードする場合、 ウェスタンブロット法が利用できます。または、プライマーの一方をドナー配列内に設計し他方のプライマーをドナー配列の下流に設計して「ジャンクションPCR」を行い、ドナー配列を検出することもできます。

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【06】 Cas9:gRNA複合体による特異的切断部位はどこですか。つまり、標的配列のどの部分が切断されるのでしょうか。

Cas9はゲノム上の標的配列の3’ 末端から3塩基離れた部分を切断します。

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【07】 なぜgRNAとCas9発現にT7にドライブされたベクターを使用する必要があるのですか。

遺伝子ノックアウトマウスやショウジョウバエといった他の生物種においてゲノム編集を行う場合、gRNAとCas9 mRNAを細胞にマイクロインジェクションする場合があるためです。

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【08】 ガイドRNAとドナーベクターの両方を細胞にトランスフェクションする必要がありますが、トランスフェクションが限定因子なのでしょうか。

ご利用の細胞に適したトランスフェクション試薬を選択することができるかと思います。トランスフェクションの困難な細胞の場合、エレクトロポレーションを利用する研究者も多くいらっしゃいます。ORIGENE社のトランスフェクションが困難な細胞用の脂質を含まないウイルス様ポリマートランスフェクション試薬 Viromer® もぜひお試しください。 pCas-Guide-EF1a-GFP(品番:GE100018)のGFP発現をトランスフェクション効率のモニターやトランスフェクトされたGFP陽性細胞の選別用に利用することもできます。

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【09】 使用している細胞株のトランスフェクション効率はわずか20%です。CRISPR-Cas9がトランスフェクトされた細胞を濃縮する方法はありますか?

pCas-Guide-EF1a-GFP(品番:GE100018)からはGFPも発現するため、GFP発現がみられる細胞をもとにトランスフェクトされた細胞を選別することができます。ORIGENE社では pCas-Guide-EF1a-CD4ベクターもご用意しており、CD4抗体ビーズを用いてトランスフェクトされた細胞の濃縮を行うことができます

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【10】 標的遺伝子のノックアウトには、ドナープラスミドは必要ありませんか?

ドナーの鋳型DNAが存在しない場合、二本鎖切断はNHEJによる修復を受け、予期できない挿入欠損が生じるため、フレームシフトを生ずる欠損/挿入をスクリーニングする必要があります。ドナーDNAプラスミドを用いると、希望する挿入/欠損/変異を入れることができます。

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【11】 LHAやRHAはどのくらいの長さが適当ですか。

CRISPR-CasにおけるHDR介在性修復では、600-1000 bpの相同左腕または右腕が適当であると思います。

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【12】 ORIGENE社のデザイン済みドナーベクター(例:ORIGENE社 ゲノム編集ノックアウトキットに含まれるHDRプラスミド)を使って、全てのスプライシングバリアントをノックアウトするにはどうすればよいですか。

ひとつのpre-mRNAがスプライシングを受けて異なるスプライシングバリアントの遺伝子が生じます。ORIGENE社において全てのスプライシングバリアントをノックアウトできるよう標的配列をデザインする際には、最も長鎖のスプライシングバリアントの開始コドン(ATG)周辺に標的配列をデザインします。ドナーベクターの相同左腕の3’末端は開始コドン(ATG)のすぐ上流となります。相同組換えにより、ゲノム上の最長鎖スプライシングバリアントのコード領域の一部がGFP-Puroカセットと置換されます。GFP-Puro機能をもつカセットの3’末端には転写終止シグナルがあり、残りの標的遺伝子は転写されません。

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【13】 構築した細胞プールからノックアウト細胞株をクローニングする方法はありますか?

各細胞コロニーを単離します。

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【14】 効率よく修復を行うために、細胞にトランスフェクションする前にドナーテンプレートを開環する必要がありますか?

無作為な組込みを回避するため、ドナーテンプレートDNAを開環しないことが好ましいです。

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【15】 ドナーテンプレートに長鎖オリゴを使用した場合、どのようにして陽性クローンを選択すればよいですか?

単一細胞コロニーを単離し、遺伝子ノックアウトやタグ付の場合はウェスタンブロットを、変異の場合はゲノムPCRや配列決定を行います。

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【16】 CRISPR-Cas9ベクターをトランスフェクション後、どのようにして編集済み細胞をスクリーニングすればよいですか?

遺伝子ノックアウトの場合、ウェスタンブロットを行って確認することができます。ゲノムPCRを行ってゲノムへの組込みを確認することもできます。変異の場合、ゲノム配列を増幅して配列決定します。遺伝子ノックアウトを行う場合、ドナーテンプレートDNA内の選択マーカーを利用することもできます。必要であれば、ゲノムへの特定変異導入や他のアプリケーション用に各細胞コロニーを単離することもできます。

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【17】 CRISPR-Cas9システムは非分裂細胞にも使えますか。

NHEJ修復は非分裂細胞でも機能しますがHDRは活性をもちません。ドナーテンプレートDNAを使用せず、CRISPR-Cas9システムを用いて遺伝子を破壊することはできます。

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【18】 CRISPR-Cas9を用いて単一対立遺伝子ノックアウトや二対立遺伝子ノックアウトを行うことはできますか。

CRISPR-Cas9による二本鎖切断は非常に効率的です。もしCRISPR-Cas9ベクターのみを使用して挿入欠損を導入する場合でトランスフェクション効率が高い場合、より二対立遺伝子ノックアウトが生じます。ドナーDNA存在下では、これが相同組換えの限定要因となるため、単一対立遺伝子ノックアウトが生じた細胞と二対立遺伝子ノックアウトが生じた細胞がみられます。

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【19】 ORIGENE社 ゲノム編集ノックアウトキットを使用した場合、単一対立遺伝子ノックアウトと二対立遺伝子ノックアウトのどちらが得られますか?

もし単一細胞コロニーを単離した場合、いくつかの細胞ではひとつの対立遺伝子においてのみ遺伝子ノックアウトが生じ、いくつかの細胞では両方の対立遺伝子において遺伝子ノックアウトが生ずる可能性があります。もし、二対立遺伝子ノックアウトを期待している場合で単一対立遺伝子ノックアウトのみが生じた場合、ブラストサイジンやネオマイシン耐性マーカーといった異なる哺乳類の選択マーカーをもった異なるドナーベクターをご利用頂くこともできます。ORIGENE社では何れの機能カセットもご用意しています。2番目の対立遺伝子を標的するため、新しいドナーベクターを用いてノックアウト工程を再度行います(一方の対立遺伝子は既にGFP-Puroカセットと置換されているため)。または、編集した細胞からCreを用いてPuroカセットを取り出し、ノックアウトキットの同一ドナーベクターを用いてノックアウト工程を再度行い、2番目の対立遺伝子を標的します。

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【20】 Cas9抗体を提供していますか?

Cas9抗体もご用意しています(品番:TA190309)。ORIGENE社のCRISPR-Cas9ベクターにはC末端Myc-DDKタグがついています。DDKはSIGMA社のFlag Rと同一のエピトープです。ORIGENE社の抗DDK抗体(品番:TA50011-100)をお試しください。

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【21】 CRISPR-Cas9を用いて特定遺伝子をノックダウンしたい場合、どのようなネガティブコントロールを使えばよいですか。

pCas-Scramble(品番:GE100003)またはpCas-Scramble-EF1a-GFP(品番: GE100021)といったスクランブルコントロールをご利用ください。

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【22】 マウス内で遺伝子標的を行う場合、ES細胞と前核へのトランスフェクションの何れを推奨しますか。

両方お試し頂けます。mRNA(gRNAとCas9 mRNA)またはプラスミドDNA(標的配列をクローンしたpCas-Guide)を接合体またはES細胞にインジェクションします。

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【23】 複数の遺伝子破壊を行う場合、その限界はなんですか。

CRISPR-Cas9システムを使用してマルチプレックスを行うことができます。複数のガイドRNAを使用細胞あるいは動物モデルに同時導入(またはインジェクション)することで複数の遺伝子破壊またはゲノム編集が得られます。ただし、トランスフェクション効率が限定要因になる可能性があります。

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【24】 レンチウイルスベクターを使用する場合、どのようにしてCas9が組込まれないことを確認すればよいですか。

スクリーニング目的や短期的には、Cas9がゲノムに2週間組込まれても細胞に影響を及ぼしません。Clontech社より、トランスダクション後にレンチウイルスベクターが組込まれない非組込み型レンチパッケージングキットも販売されています。

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【25】 プロモーターやエンハンサーをはじめ、ゲノム上のどの領域にも変異を導入することができますか。

可能です。ただし、20塩基の標的配列の後にNGG配列が必要です。

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【26】 細胞株によって成功率は異なりますか?

細胞株や標的配列によって、効果が異なります。

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【27】 標的遺伝子を蛍光ラベル(タグ付け)したい場合、トランスフェクションした細胞を培養してドナーDNAをもつ細胞を希釈する必要がありますか。

もしドナー構築の蛍光タンパク質が哺乳類の発現プロモータ−をもたない場合(例えば相同左腕がプロモーターを含まない場合)、蛍光細胞を識別することができます(トランスフェクションされた細胞内でのみドナーDNAがわかります)。単一細胞コロニーを抽出する必要がない場合もあります。もしドナー構築の蛍光タンパク質が哺乳類の発現プロモータをもつ場合、トランスフェクションされた遺伝子を数回継代し、ドナー構築を含む細胞を希釈する必要があります。

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【28】 他のゲノム編集アプローチと比べて、既知の効率はどの程度ですか。

一般に、CRISPR-Cas9によるゲノム編集効率はTALENと同等またはそれ以上と考えられています。さらに、CRISPR-Cas9はほかのゲノム編集技術比べて非常にシンプルかつ簡単に利用できます。CRISPR-Cas9ではRNAを利用するのに対し、TALENシステムでは新規DNA配列ごとにこれを認識するタンパク質を作成しなければならない可能性があります。

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【29】 CF3シークエンシングプライマー配列を教えてください。

5’-ACGATACAAGGCTGTTAGAGAG-3’

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【30】 pCas-Guideシステムの検証データを教えてください。

検証データはこちらよりダウンロード可能ですので、ご参照ください。

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【31】 pCas-Scrambleのスクランブル配列を教えてください。

5’ -GCACTACCAGAGCTAACTCA- 3’

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【32】 gRNAクローニングサービスやドナーベクター構築サービスも行っていますか。

はい、カスタム構築サービスも承ります。お問合せください。

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【33】 pLenti vectorに関する安全性での問題はありますか。

pLenti vector は第3世代のレンチウイルスベクターであり、双方のLTR領域が切断された 現時点で最も安全だと考えられているレンチウイルスベクターです。 ただし、pLenti vectorをご利用の際には、事前にご所属の機関の生物学的安全性部門にお問い合わせいただき、許可を得ると同時に機関特定の指導を得てください。レンチウイルスの取扱いは、全てBL2/(+)条件下で行ってください。全ての汚染除去ステップにおいて70%エタノール/1% SDSをご利用ください。レンチウイルス調製、感染細胞の取扱い、トランスフェクション試薬とレンチウイルスDNAの混合物の取扱いといった全行程において、手袋をご使用ください。

* 日本国内では、P2レベルの機関承認実験です。

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【34】 第3世代のレンチウイルスベクターの特徴を教えてください。

第3世代のレンチウイルスベクターは第2世代ベクターより安全面で優れています。第3世代のパッケージングシステムではgagとpolをひとつのベクターから、revを他のベクターから発現させます。第3世代のパッケージングシステムではtat(転写のトランス活性化因子)を発現させません。

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【35】 レンチウイルス産生にはどの細胞株を使用すればよいですか。

レンチウイルス産生には通常HEK293T細胞が 使用されます。コスモ・バイオではさまざまな細胞を扱っておりますが、Cell Biolab社の293LTV Cell Line(品番:LTV-100)は、レンチウイルス用に選択されたセルラインです。293T cell line に比べ、高レンチウイルス収率や培養プレートへの安定結合、より早い増殖能を持つといった特長があり、おすすめです。

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【36】 ウイルス粒子を産生させず、pLentiベクターを直接トランスフェクションできますか。

ORIGENE社のpLentiベクターは導入遺伝子発現を目的とした一過性トランスフェクションにも使用できます。ただし、一般にはトランスフェクション効率が低いことからタンパク質産生量が低くなります。

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【37】 レンチウイルスとレトロウイルスの違いはなんですか。

レンチウイルスはレトロウイルスの亜型です。レンチウイルスと標準的なレトロウイルスとの主な違いを特に実験的な観点からいうと、レンチウイルスは非分化細胞と活発な分裂細胞の何れにも感染可能であるのに対し、標準型のレトロウイルスは有糸分裂細胞にのみ感染可能です。レンチウイルスと標準型レトロウイルスの何れもgag, pol, env遺伝子をパッケージングに利用します。ただし、これらのタンパク質はレトロウイルスとレンチウイルスで異なるイソ型を使用するため、異なるパッケージングベクターを使用した場合、効率的なパッケージングが行われない可能性があります。

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【38】 pLentiベクターに第2世代のパッケージングシステムを使用できますか?

第2世代のパッケージングシステムも理論的にはORG社の第3世代pLentiベクターに使用できるはずですが、実験的検証は行っていません。pLenti-vectorには、ORIGENE社の 第3世代パッケージングキット(品番:TR300022)をご利用ください。

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【39】 pT7-Guideベクターにクローンされている標的配列の配列決定方法を教えてください。

M13 forward primer: 5’ CGCCAGGGTTTTCCCAGTCACGAC 3’をご利用ください。

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