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Allelic Expression、WBで確認できますCRISPR-Cas9 両対立遺伝子ノックアウト?単一対立遺伝子ノックアウト?


二倍体細胞は各染色体に対して2つの相同コピーをもち、各遺伝子に対して2つのコピーを保有します。同一遺伝子におけるこの代替形態は同一である必要性がなく、対立遺伝子と呼ばれ、特定染色体座位において同一遺伝子に対しそれぞれ2つの対立遺伝子をもっています。集団内において1つの対立遺伝子がより頻繁に生ずることから、優性野生型対立遺伝子と名付けられ、通常、野生型形質を示します。変異により新しい対立遺伝子が生ずることもあり、それぞれの新規対立遺伝子が表現型の変更を導くこともあります。二倍体細胞は多くの遺伝子に対して2つの対立遺伝子をもつため、全ての標的遺伝子をノックアウトし、ホモ接合のノックアウト細胞群を得るためには、幾度かトランスフェクションおよび細胞選択を繰り返し行う必要があるケースもあります。CRISPR-Cas9ノックアウトプラスミドのみを使用する場合、NHEJ修復を誘導し、対象遺伝子に挿入欠損を導入します。CRISPR-Cas9ノックアウトプラスミドをトランスフェクション後、細胞によっては対象遺伝子の両方の対立遺伝子に対してノックアウトが生じます(両対立遺伝子ノックアウト)が、一部の細胞においては1つの対立遺伝子に対してのみノックアウトが生じます(単一対立遺伝子ノックアウト)。そのため、CRISPR-Cas9ノックアウトプラスミドがトランスフェクションされた細胞群には両対立遺伝子ノックアウト細胞と単一対立遺伝子ノックアウト細胞が混在することになります。

CRISPR-Cas9ノックアウトプラスミドをトランスフェクションした後、対象細胞に両対立遺伝子ノックアウトが生じたのか、あるいは単一対立遺伝子ノックアウトが生じたのかを確認する方法のひとつに、ウェスタンブロット法があります。単一細胞コロニーを単離することで、単一対立遺伝子または両対立遺伝子の細胞群を育成することができます。これらの集合が周密的に育った場合には、どのコロニーが対象遺伝子に対して二対立遺伝子または単一対立遺伝子ノックアウトであったかを、ウェスタンブロット実験により確認することができます。二対立遺伝子ノックアウト集団は、ウェスタンブロットにおいて対象タンパク質の100%ノックダウン(ノックアウト)を示し、単一対立遺伝子ノックアウト群では対象タンパク質発現の50%ノックダウン(ノックアウト)がみられるはずです。

標的遺伝子の遺伝子破壊と相同配向型修復(HDR)には、特定のCRISPR-Cas9ノックアウトプラスミドHDR(相同組み換え型修復)プラスミドの同時トランスフェクションが問題なく実施されることが重要となります。これらを同時にトランスフェクションした後、この段階でピューロマイシン耐性遺伝子が取り込まれた細胞を選択することができます。このセレクションにおいても単一対立遺伝子と二対立遺伝子細胞が混合した細胞群を確認することができます。ウェスタンブロット法は、ここでも、何れのコロニーが対象遺伝子の二対立遺伝子ノックアウトであるかを確認するための有用な手段といえます。

 

ウエスタンブロッティングによるCD47の発現解析

ウエスタンブロッティングによるCD47の発現解析

細胞:HEK293T細胞
抗体:Anti CD47(B6H12) ,Human(品番:SC-12730)
コントロール:Anti β-Actin(C4)(品番:SC-47778)

(A)コントロールHDRプラスミド(空ベクター)導入後、ピューロマイシン処理
(B-M)CD47 CRISPR-Cas9 KOプラスミド(品番:SC-400508)およびCD47 HDRプラスミド(品番:SC-400508-HDR)を同時トランスフェクションした全細胞ライセート

ピューロマイシンで細胞選択した後、(B)〜(M)の細胞はDilution cloningした。ライセートB/C/E/F/I/K/L/Mは両対立遺伝子のノックアウトを示し、ライセートD/G/H/Jは、CD47の発現量が一部残っていることで単一対立遺伝子ノックアウトであることを示す。

 

Cosmo Bio would like to acknowledge and thank the Santa Cruz Biotechnology, Inc. for providing CRISPR technology information presented here.

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