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技術情報

記事ID : 10432

バイオニア社のsiRNA設計アルゴリズム


siRNAとは

短鎖干渉RNA(siRNA)を利用したRNA干渉(RNAi)技術による遺伝子抑制は、ゲノム機能解析、薬物標的の同定やバリデーション、経路解明、および治療開発などを研究する上で非常に有用なツールです。siRNAは約21塩基程度の短鎖2本鎖RNAです。細胞内にトランスフェクションすると、siRNAはヌクレアーゼ複合体と結合し、RNA誘導型抑制複合体(RNA induced silencing complex:RISC)を形成します。siRNAはRISC内にてヘリケースによりATP依存性プロセスをへて巻き戻されます。その後、1本鎖になった短鎖RNAが標的mRNAに結合しRISC内のAgo-2タンパク質により標的mRNAが切断され、やがて標的mRNAが崩壊します。

バイオニア社のsiRNA設計アルゴリズム

バイオニア社が秀でている点は、siRNAデザインに使用するアルゴリズムにあります。同社のsiRNA設計アルゴリズムTurbo si-Designer softwareでは、非常に効果的なsiRNA表的部位を同定できるため高いノックダウン効率が得られます。Turbo si-Designerでは、塩基組成、熱力学的安定性および塩基優先度といった重要なパラメータを全て考慮します。また、siRNAがSNPsにまたがる場合はこれを除去し、さらにBLASTおよびSmith-Waterman algorithmによりホモロジー検索を行って非特異的siRNAを除外します。そのため、バイオニア社のsiRNAは非常にノックダウン効果が高く、かつオフターゲット効果が最小限に抑えられます。STEカイネース、TKカイネース、NF-kappaBおよびカスペース経路に関与する遺伝子を標的とする何千ものsiRNAについてそのノックダウン効果をqPCR解析し、 Turbo si-Designerの性能評価を行っています。テストしたsiRNAのうち80%のものが70%以上のノックダウン効果を示し、このうち38%が90%以上のノックダウン効果を示したことから、Bioneer社のデザインアルゴリズムは、優秀なsiRNAデザインに秀でることが示されています。

 

AccuTarget(TM)ゲノムワイドデザイン済みsiRNAによるノックダウン効果

 

図1.AccuTarget™ゲノムワイドデザイン済みsiRNAによるノックダウン効果
HeLa細胞に100nMのsiRNAをトランスフェクションし、24時間後に定量PCRアッセイにて標的mRNAレベルを確認した。テストしたsiRNAのうち83.8%は70%以上のノックダウン効果を示し、このうち38%が90%以上のノックダウン効果を示した。

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