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記事ID : 16363

Ca2+溶液を加えるだけ!低バックグラウンド、高いS/N比でシグナルを得ることができます。

イクオリンを用いた高感度イムノアッセイ法


ビオチン化イクオリンと抗体を用いた高感度なイムノアッセイ法をご紹介します。
本アッセイ系は、検出時に基質を必要とせず、Ca2+溶液を添加するだけで簡便に測定することができます。

本アッセイ法は、BERTHOLD TECHNOLOGIES社「Centro LB960」を用いて構築しております。

背景

イクオリンとは?

イクオリン(Aequorin)は、カルシウム(Ca2+)結合性の発光タンパク質で、アポイクオリン(189アミノ酸残基)とセレンテラジン(ルシフェリンの一種)、酸素分子から構成されます。イクオリンは、カルシウム量(≥10-7 M)に反応し、青色に発光します。

イクオリンの発光反応とイクオリンの再生
図1. イクオリンの発光反応とイクオリンの再生

特長

■ イクオリンアッセイの特長

  • Ca2+ 特異的反応
     バックグラウンド、偽陽性はありません。
     検出試薬の調製も不要になります。
  • 発光測定
     高いS/N比を示します。
     迅速に結果を得ることができます。
  • 高感度
     ホタルルシフェラーゼと比較し、100倍高感度です。(>3 fg / assay)  

イクオリンの発光パターン
図2. イクオリンの発光パターン

■ ビオチン化イクオリン

  • Cys-Aequorin(品番:T-002)にマレイミド活性化ビオチンを反応させて調製されます
  • イクオリンとビオチンは、1 : 1 で結合しています

Cys-Aequorinと様々な分子の結合
図3. Cys-Aequorinと様々な分子の結合

ビオチン化イクオリン
図4. ビオチン化イクオリン

 

アッセイ例

■ 必要な試薬

  • キャプチャー抗体
      Anti-α fetoprotein (6D2; 5 μg/mL)
  • ビオチン化抗体
      Biotinylated anti-α fetoprotein (B-1D5; 74.9 ng/mL = 497 fmol/mL)
  • 抗原
      Human α-fetoprotein standard (AFP; 0.0025 ~ 125 ng/mL)
  • ストレプトアビジン
      Streptavidin (SA; 6 μg/ml = 100 pmol/mL)
  • ビオチン化イクオリン(品番: T-003)
      Biotin-Aequorin (B-AQ; 2.2 μg/mL = 100 pmol/mL)
  • コーティングバッファー
      50 mM Carbonate buffer (pH 9.6)
  • TBS
      20 mM Tris-HCl (pH 7.6) and 150 mM NaCl
  • ブロッキングバッファー
      1 % bovine serum albumin, 2 mM EDTA and 0.05 % NaN3 in TBS
  • 洗浄バッファー
      0.05 % Tween 20 and 2 mM EDTA in TBS
  • 抗原希釈バッファー
      10 % Block Ace and 0.05 % Tween 20 in TBS
  • イクオリン希釈バッファー
      10 % Block Ace and 5 mM EDTA in TBS
  • CaCl2 溶液
      50 mM CaCl2 in 50 mM Tris-HCl (pH 7.6)

■ アッセイ原理

ビオチン化イクオリンを用いたα-fetoprotein(AFP)の検出
図5. ビオチン化イクオリンを用いた癌マーカー α-fetoprotein(AFP)の検出

■ プロトコール

  1. キャプチャー抗体のコート
    コーティングバッファー希釈済みのキャプチャー抗体(6D2)を、プレートに100 μL/wellで添加し、30℃で一晩インキュベートします。
  2. 洗浄
      吸引と洗浄を3回繰り返します。各洗浄において洗浄バッファーを300 μL/well 以上使用します。
  3. ブロッキング
      ブロッキングバッファーを200 μl/well で添加してください。4℃で一晩インキュベート後、ステップ2と同じく3回洗浄します。
  4. 抗原の反応
      抗原希釈バッファーで希釈した抗原(AFP)を 100 μL/wellで添加します。30℃で1時間インキュベート後、ステップ2と同じく3回洗浄します。
  5. 検出抗体の反応
      抗原希釈バッファーで希釈した検出抗体(B-1D5) を、100 μL/wellで添加します。30℃で1時間インキュベート後、ステップ2と同じく3回洗浄します。
  6. ストレプトアビジンとビオチン化イクオリンの複合体を調製
      ストレプトアビジン(SA)とビオチン化イクオリン(B-AQ)を各50 μLずつ混合します。30℃で30分間インキュベートします。(ABC溶液, モル比; SA : B-AQ = 1 : 1)
    ABC溶液を、イクオリン希釈バッファーで80倍に希釈します。
  7. ABC溶液の反応
      B-1D5 を吸引除去し、ステップ2と同じく3回洗浄します。
      ABC溶液を100 μL/wellで加え、30℃で30分間インキュベートします。
      ステップ2と同じく3回洗浄します。
  8. Ca2+溶液の添加、発光測定
      100 μLのCa2+ 溶液をウェルにインジェクトし、最大発光強度(Imax)を測定します(測定時間:0.1秒、インターバル:5秒)。

■ 結果

n = 5 Blank = 19: (Imax + 3 x SD) of 0 ng/ml AFP
AFP
(ng/ml)
Imax
(rlu)
SD CV
(%)
S/N ratio
(Signal/Blank)
0 15 1 8.7 0.8
0.0025 22 1 5.9 1.1
0.005 28 2 5.9 1.4
0.01 37 2 5.5 1.9
0.02 53 2 4.5 2.7
0.039 93 4 4 4.8
0.156 311 7 2.4 16
0.625 1071 24 2.2 55.1
2.5 4159 123 3 214.1
10 13840 354 2.6 712.5
125 46926 981 2.1 2415.8

図6. スタンダードカーブ

 

 

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