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フローサイトメトリーのコツ


1.蛍光シグナルのノイズ低減

フローサイトメトリー実験の最適化において重要なステップは、試薬(抗体)の滴定です。最適な結果を得るには、抗原の結合が飽和点に達するために必要な抗体の最小量を決定する必要があります。そうすることで、バックグラウンドを最小限に抑えながら、蛍光シグナルの特異性と強度を向上させることができます。多重染色を行う場合は、滴定によって、一次抗体と標識二次抗体の予想外の交差反応性を検出することが可能です。

 

2.フローサイトメトリー用の適切なコントロールを選択

バックグラウンド範囲を決定できるように、標識抗体と同じアイソタイプの抗体を、ネガティブコントロールとして必ず使用してください。標識一次抗体のみで染色を行う時、または一次抗体とフィコエリトリン標識二次抗体を組み合わせる時も同様です。最適な結果を得るには、自家蛍光由来のバックグラウンドをコントロールできるように、未染色細胞のサンプル(染色サンプルと同時にインキュベートしたもの)を必ず使用してください。可能な場合は、使用する抗体の特異性を決定できるように、目的の抗原を発現している細胞と、同じタンパク質を欠損している細胞を、サンプルとして加えて下さい。

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3.透過処理と固定を最適化して細胞内タンパク質の検出を改善

細胞内ターゲットの検出は、抗体の特異性以外に細胞膜透過能などの条件が加わるため、さらなる検討が必要になります。細胞の固定および透過処理の最適化は重要なパラメーターで、細胞透過性と細胞内構造の完全性のバランスをとるために、経験的に決定する必要があります。固定には必ず用時調整した高純度のパラホルムアルデヒド溶液を使用し、透過処理には最初は穏やかな界面活性剤(Tween 20 など)を試してください。固定および透過処理をさらに改善する必要がある場合は、ホルムアルデヒド濃度を段階的に 4% まで増やす、エタノールやメタノールを使用する、Triton X-100 またはサポニン(固定しないかアルコール固定)を含む他の界面活性剤を使用する、などの方法を試してください。

 

4.生細胞のみのデータを得るために死細胞を染色

死細胞は抗体に非特異的に結合するため、死細胞を検出し、解析から除外することが必要です。最も適した方法は、損傷した細胞膜を通過する蛍光色素を用いて死細胞を染色することです。多くの場合(特に細胞内ターゲットを染色する場合)には、細胞を透過処理した後に漏れ出ることを防ぐため、非生存細胞を共有結合によって染色する色素の使用を推奨します。

 

5.蛍光シグナルの強度を維持

細胞表面マーカーの染色を行う時には、細胞外抗原が抗体結合によって内在化する可能性を必ず考慮してください。蛍光シグナルを低下させる場合があります。防止するには次の方法を試してください。

・凝集しない抗体溶液を使用する
・サンプルを冷蔵または氷上に保つ
・染色バッファーにアジ化ナトリウムを添加し、染色を行う間、細胞の代謝活性を抑制する。また、F(ab) フラグメントの形で一価抗体の使用を検討する。

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