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技術情報

Applied Biological Materials(APB)社 創薬研究用細胞株培養方法

記事ID : 16506
研究用

細胞の継代


プロトコール

細胞が約 80% コンフルエントになったら、継代培養の準備をします。下記は、接着細胞用のプロトコールです。浮遊細胞の場合は、ステップ6から始めてください。

  1. 細胞株のデータシートに示された増殖培地を、37℃のウオーターバスであらかじめ温めておきます。トリプシン-EDTA(品番: TM050)を、室温に戻しておきます。
  2. 細胞面を傷つけないように注意して、培養容器から培地を吸引除去します。
  3. 培養容器に、あらかじめ温めておいたトリプシン-EDTAを加えます。培養容器を静かに揺らし、トリプシン-EDTAが完全に細胞を覆うようにします。(表1に、各サイズの培養容器で必要となるトリプシン-EDTAの量を示します)。
  4. 細胞を顕微鏡で観察し、細胞一つ一つが剥がれて丸くなっていることを確認します。培養容器の側面を軽くたたき、細胞の剥離を促進します。剥がれにくい細胞の場合は、37℃に数分間置いて剥離を促進します。
  5. 大部分の細胞が剥がれたら、トリプシン-EDTAを中和するために、培養容器に等量の完全培地を加えます。培養容器を穏やかに回すように混ぜる、または、細胞懸濁液をピペッティングし、トリプシンの活性を止めます。
  6. 滅菌された遠心チューブに細胞懸濁液を移します。
  7. 細胞懸濁液を 1,500 rpm × 3分間遠心します。(細胞の種類によって、遠心時間と速度の調整が必要となる場合があります)。
  8. 細胞が全てペレットになったことを確認し、上清を吸引除去します。細胞ペレットを、あらかじめ温めておいた新しい完全培地に再懸濁します(表1を参照し、必要に応じて培地の量を調節します)。
  9. 新しい培養容器に、適切な細胞密度で播種します。
  10. 培養容器をインキュベーター(37℃、5% CO2)に入れます。細胞を少なくとも 24-48 時間培養してから、実験に使用してください。
  11. 細胞が 80% コンフルエントに達していない場合は、2-3 日ごとに新しい培地に交換します。
表1 各サイズの培養容器で必要なトリプシン-EDTAの量
培養容器 トリプシン-EDTAの量 培地の量
12ウェルプレート 0.5 mL/ well 2.0 mL/ well
6ウェルプレート 1.0 mL/ well 3.0 mL/ well
T-25 フラスコ 3.0 mL/ flask 7.0 mL/ flask
T-75 フラスコ 5.0 mL/ flask 20.0 mL/ flask
100 mm ディッシュ 3.0 mL/ dish 10.0 mL/ dish
150 mm ディッシュ 5.0 mL/ dish 20.0 mL/ dish
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