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技術情報

Cytodiagnostics社 金ナノ粒子・金コロイドの基礎と応用

記事ID : 14547
研究用

金ナノ粒子を用いたラテラルフローアッセイ

5. ラテラルフローイムノアッセイ


迅速アッセイ法は長年にわたり数々の診断や検査方法に大きな影響を与えてきました。しかしながら、これまでに開発されてきた手法の中で実際の応用試験を実施されたのはほんの一握りです。

その中で、ラテラルフローイムノアッセイ(Lateral Flow Immunoassays)は広く普及した試験方法の一つで、イムノクロマトグラフィーアッセイやストリップテストとも呼ばれます。ラテラルフローイムノアッセイは、非常に優れ洗練された技術であり、誰でも使用可能な簡便な手法を提供します。

背景

ラテラルフロー技術

ラテラルフローイムノアッセイの基礎的技術は 1960年代にすでに記載されていましたが、商業用途で最初に登場したのは、1988年に上市された Unipath社 の Clearview 一般用妊娠検査薬でした。それ以来、ラテラルフロー技術は、臨床、獣医学、農学、食品産業、生体防御や環境などの幅広い分野で多様なアッセイの開発に採用されています。

ストリップアッセイは、非常に汎用性が高く、血液タンパク質やマイコトキシン、ウイルス性病原体〜細菌毒素まで、幅広い分析対象に利用できます。例えば、ワイン生産者が新たに収穫したブドウの灰色かび病を評価するためのアッセイや、臨床研究室で心臓の物質を特定するためのアッセイが開発されており、ラテラルフロー技術が非常に広い範囲で応用されていることがわかります。

ラテラルフローイムノアッセイは、ラテラルフローストリップの単一軸方向に沿って動作する免疫アッセイです。市販品へと展開されたラテラルフロー技術にはいくつかバリエーションがありますが、基本的な原理は全て同じです。

ラテラルフローイムノアッセイの原理

一般的なテストストリップは、次のコンポーネントで構成されています。

  1. サンプルパッド(Sample pad)
    ‐ 試験サンプルを塗布する吸着パッド。
  2. コンジュゲートパッド(Conjugate pad) または 試薬パッド(reagent pad)
    ‐ 着色粒子で標識した分析対象特異的抗体を含みます。(通常は コロイド金ナノ粒子 、またはラテックス微粒子)
  3. 反応メンブレン(Reaction membrane)
    ‐ 一般的にはニトロセルロース膜または酢酸セルロース膜を使用され、分析対象に対する抗体がライン状に固定化されています(キャプチャーゾーンまたはテストラインと呼ばれる)。
    一方、コントロールラインには粒子に標識された抗体を捕捉する抗体を含みます。
  4. 吸水リザーバー または 廃液リザーバ(Wick or waste reservoir)
    ‐ 毛管現象によって、反応膜を移動しきったサンプルを吸い上げるように設計された吸収パッドです。

通常、ストリップの成分は不活性なバッキング材に固定化され、簡便なディップスティック形式やプラスチックケースに入った状態(サンプル添加窓と反応窓を持つ)で製品化されます。

 

ラテラルフロー/イムノクロマトアッセイの原理

Cytodiagnostics 社 金ナノ粒子製品

Cytodiagnostics 社は、ラテラルフローアッセイで使用する豊富な金ナノ粒子(金コロイド)製品を製造しています。

豊富なナノ粒子製品ラインアップは、狭い粒径分布(CV値が12%以下)、優れた吸着性、結合性、95%を超える球状粒子を有します。また、バッチ間変動は極めて低く(+/- 2nm)、常に特定の粒径サイズの範囲内の製品を提供します。また、金コロイド形状の高い均一性は、アッセイ内のばらつきを最小限に抑えます。再現性と全体の結果のために、メンブレンを移動する時のより均一なフローレート(flow rate)を実現します。

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