(1) α-CDE Transfection reagent と pDNA のチャージ比が不適
α-CDE Transfection reagent と pDNA のチャージ比が最適でない場合には、α-CDE Transfection reagent - pDNA 複合体の正味電荷が負、中性あるいは極端に正となり、細胞表面への吸着が非効率的となる。よって、α-CDE Transfection reagent と pDNA のチャージ比を変更する。
(2) α-CDE Transfection reagent - pDNA 複合体量が不充分
トランスフェクション効率が低いが、細胞障害性は観察されない場合は、α-CDE Transfection reagent - pDNA 複合体を増量する。
(3) pDNA とα-CDE Transfection reagent の混合の際に、血清入りの培地を使用している
無血清の培地を使用する。
(4) pDNA と α-CDE Transfection reagent 複合体形成後、時間を空けて使用した
複合体調製処理後、速やかにトランスフェクションする。
(5) 遺伝子発現のためのインキュベーション時間が不適
トランスフェクション後の最適インキュベーション時間は細胞系により異なる。最適インキュベーション時間が不明の場合には、発現レベルと経過時間の相関関係を調べる実験を行う。
(6) ベクターの影響
プロモーター、複製起源および pDNA のサイズなどのファクターは遺伝子発現率に影響を及ぼす。トランスフェクションに使用した pDNA の量もプラスミドの発現率に影響する。
(7) α-CDE Transfection reagent - DNA 複合体の添加時における細胞密度が高すぎる
付着細胞の場合には、複合体添加時の最適な細胞密度は 通常 40~60 %。
(8) pDNA の純度が低い
トランスフェクションには、純度の高い pDNA を使用する。 pDNA 精製中に存在する不純物によりトランスフェクション効率は著しく低下する。
(9) レポーターアッセイが問題
レポーターアッセイの測定法が確実に最適となるよう、ポジティブコントロール実験を常に一緒に行う。