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学会セミナー情報

ランチョンセミナーのお知らせ 7月7日(金) (第33回日本DDS学会学術集会)

本セミナーは終了いたしました。

演者:

  • 演題1:小川 英知 先生 (大阪大学大学院生命機能研究科 特任准教授)
  • 演題2:柳沼 みづほ (コスモ・バイオ株式会社 製品情報部)

座長: 三村 知子(コスモ・バイオ株式会社 製品情報部長)

日時: 2017年7月7日(金)12:05−13:05 ※(時間の変更になる場合もございます)

セミナー名称: ランチョンセミナー 5

会場: D会場 特別展示場 A面(京都市勧業館 みやこめっせ)

演題1: 効果的な遺伝子導入法の確立を目指したオートファジーレセプターp62/SQSTM1の解析

演者: 小川 英知 先生 (大阪大学大学院生命機能研究科 特任准教授)

細胞への効率の良い遺伝子導入法の確立は、細胞を用いた研究や遺伝子治療などにおいて極めて重要である。近年、新たな遺伝子導入試薬やキャリアの開発に伴い様々な細胞に遺伝子や核酸を導入する方法が進歩してきた。一方で細胞には進入した外来核酸などの異物を排除する自己防衛機能が存在する。これはautophagy機構の一種でxenophagyと呼ばれているが,この分子機構のため外来核酸は細胞内で安定に存在できずに分解されてしまう。
我々は、細胞内に取り込まれた外来核酸を安定に保持することが遺伝子導入効率を上げるために重要であると考え、遺伝子導入後速やかに外来DNA周囲に集結するオートファジーレセプターp62が、外来遺伝子の排除機構に重要な役割を担っていると予測した。初めにp62ノックアウトマウス胚から樹立したMEF細胞(p62 KO MEF細胞)と野生型マウスMEF細胞にGFPレポーター遺伝子を導入したところ、p62 KO MEF細胞で野生型マウスMEF細胞に比べ約10倍導入効率が高いことが確認された。またp62 KO MEF細胞にp62を一過的に発現させると遺伝子導入効率が減少することから、p62の減少が遺伝子導入効率を向上させることが明らかとなった。さらにマウスES細胞やHeLa細胞においても、siRNAを用いて一過的にp62の発現を減少させたところ、遺伝子導入効率が促進されることが確認された。これらの分子機構を明らかにするため、DNA結合ビーズを細胞に導入しXenophagyを誘導することでビーズ周囲の分子を蛍光染色で観察したところ、コントロール細胞ではビーズ上のDNAにp62およびオートファジーマーカーであるLC3が集積した。これに対しsiRNAにてp62を減少させた細胞では、ビーズDNAへのLC3の集積は顕著に減少した。
以上の結果から、p62は細胞に取り込まれた外来核酸の排除機構に極めて重要な因子であり、p62の制御により効率の良い遺伝子導入法の確立が可能であることが示唆された。

33dds-luncheon_01.jpg
小川 英知
Hidesato Ogawa
大阪大院・生命機能,
Grad. Sch. of Front. Biosci., Osaka Univ

写真はsiRNAでES細胞のp62を一時的にノックダウンしてGFPが効率よく遺伝子導入され発現している様子

演題2: コスモ・バイオのいいもの紹介
演者: 柳沼みづほ(コスモ・バイオ株式会社 製品情報部)

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