トポイソメラーゼIまたはIIとDNAの複合体を検出するキットです。抗癌剤、抗ウイルス剤など、トポイソメラーゼ阻害活性を有する薬剤の検出や評価等をin vivo条件下で行うことができます。

トポイソメラーゼ阻害剤のin vivoスクリーニングに Topo I/II In vivo リンクキット
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背景
トポイソメラーゼ(Topo)はDNAの超らせん構造と呼ばれるねじれ構造を解消し細胞が正常に機能するように調整する酵素で、ある種の抗癌剤ではこの機能を阻害することで癌細胞を死滅させています。本キットはTopo-DNA複合体を遊離Topoと物理的に分離し、DNAに結合したTopoを抗体で検出します。薬剤で処理した後にサルコシルで処理をすると、阻害剤の存在下でTopoは、DNA切断面に共有結合によりトラップされます。処理後のサンプルを希釈し非共有結合複合体を完全に解離させ、Topo-DNA複合体を塩化セシウム勾配で分離します。この複合体はDNAピーク中に含まれ、その量は抗体を用いた免疫ブロット法により測定されます
Camptothecin(Topo I 阻害剤)やEtoposide(Topo II 阻害剤)といった阻害剤の非存在下ではDNAピーク中のTopoは低レベルでしか検出されません。この傾向はTopo II の場合に顕著となります。その理由は、Topo IIでは阻害剤が存在しない限りトラップされることがないのに対して、Topo I ではCamptothecin非存在下でもわずかにトラップが生じることにあります。DNA分画におけるTopoのタンパク分画に対する比率は阻害剤の相対的な効果を反映します。
また、本キットを用いることによって、異なる組織やウイルス感染細胞における化合物のTopo I やTopo II に対する活性を評価することが可能となります。さらに、Topo I に対する抗体及びTopo II に対する抗体をそれぞれ使用することで1回の実験でTopo I 及びTopo II に対する活性を同時に測定することも可能です。
構成内容
【Topo I In Vivo Link-Kit(品番:1021)】
- Camptothecin(Topo I 阻害剤)
- サルコシル(20%)
- Topo I 抗体
- CsCl保存溶液
【Topo II In Vivo Link-Kit(品番:1022)】
- Etoposide(Topo II 阻害剤)
- サルコシル(20%)
- Topo II 抗体
- CsCl保存溶液
プロトコール
- 細胞をインキュベート
Topoが活性化するように、細胞をインキュベートします。内在性酵素がDNAを切断し再接続すると同時に、DNAの複製、翻訳及び修復も進行します。 - 細胞を溶解
サルコシルを用いて細胞を溶解します。その際に細胞を冷却したり、溶解前に操作したりすると、切断されたDNAのre-ligationが起
こり、結果が陰性となります。 - 塩化セシウム勾配による分離
塩化セシウム勾配によって、遊離TopoとTopo-DNA複合体を分離します。 - ウェスタンブロット法による測定
トポジェン社で開発した抗体を用い、Topo-DNA複合体と遊離Topoの量をスロットブロットもしくはドットブロット法によるウェスタンブロット法によって測定します。
図1 Topo I In Vivo Link-Kitの原理
Topo I/II In vivo リンクキット
品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 |
---|---|---|---|---|
Topoisomerase I In Vivo Link Kit![]() |
TOP | TG1021 | 200 ASSAY |
販売終了 |
Topoisomerase II In Vivo Link Kit![]() |
TOP | TG1022 | 200 ASSAY |
販売終了 |
商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。
※ 表示価格について
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