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研究用

目視による糖鎖-タンパク質の相互作用解析ツール 糖鎖固定化金ナノ粒子(SGNP)

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糖鎖固定化金ナノ粒子(SGNP)は、目視で糖鎖-タンパク質の相互作用を解析できるツールです。

背景

糖鎖固定化金ナノ粒子(SGNP)とは

SGNP ( Sugar-Immobilized Gold Nano-Particle ) は糖鎖を修飾した金の粒子です。多価のタンパク質と架橋し沈殿する特徴を持っているので、糖鎖とタンパク質との相互作用を目視で確認できます。また、530 nmに吸収を持つため、凝集度の数値化も可能です。使い方次第で糖鎖-タンパク質相互作用の検出を初めとした、さまざまなアッセイが可能です。

特長

糖鎖-タンパク質の研究に大変便利なツールです

  1. 目視で結果がわかります。
  2. 530nm 付近に吸収極大を持つので、吸光度を測定することで解離定数等の定量化も可能です。
  3. タンパク質の精製・単離・同定にも使用出来ます。
  4. 微量のサンプルも検出可能(実験例2)

実験例

1. SGNP-タンパク質の凝集実験

96 穴タイタープレート(丸底)に、各濃度に調製したレクチンなどの多価の糖鎖結合性タンパク質溶液(レクチンなど)に対して、各SGNP 溶液を添加する事により、タンパク質との結合活性を調べます。

【実験方法】

  1. バッファーを添加して、SGNP 溶液をAbs 530 nm = 3.0 に調製。
  2. 96 穴タイタープレート(丸底)に、各濃度に調製したサンプル溶液(レクチンなど)を、25 µL 添加。
    * サンプルの最大濃度200 µg/mL 程度(または4 µM 程度)より、2 倍連続希釈で、8 点程度調整します。
  3. 1.にて調製したSGNP 溶液 25 µL を添加した後、30 分〜2 時間程度緩やかに攪拌。
  4. 凝集塊を除く上清の吸光度(Abs 530 nm)を測定。
SXB_G00M250_1.jpg

 

SXB_G00M250_2.jpg

2. SGNP-タンパク質凝集阻害実験

単糖類、二糖類、オリゴ糖類、糖鎖類似物質あるいは糖タンパク質を共存させることにより、その多価の糖鎖結合性タンパク質溶液(レクチンなど)の糖結合特異性を明らかにする時に使用します。

【実験方法】

  1. バッファーを添加し、SGNP 溶液をAbs 530 nm = 4.0 〜 6.0 に調製。
  2. 96 穴タイタープレート(丸底)に、一定濃度に調製したサンプル溶液(レクチンなど)25 µM とSGNP 溶液25 µM を添加。
    *サンプル濃度は、「SGNP-タンパク質凝集実験」にて、完全に凝集が起こる最低濃度を使用する事をお奨めします。
  3. 阻害溶液(オリゴ糖鎖など)を0.1 〜 50 mM/バッファーを調製したものを、それぞれ50 µM を添加後、1 時間から一晩緩やかに攪拌。
  4. 凝集塊を除く上清の吸光度(Abs 530 nm)を測定。
SXB_G00M250_8.jpg

3. ドットブロッティング

ニトロセルロース膜にタンパク質等の糖鎖結合性サンプルをスポットしておき、SGNP 溶液に浸す事によって、糖鎖結合の有無を確認できます。
 * 単価結合の糖鎖結合性タンパク質に対しても結合実験が行えます。

【実験方法】

  1. 使用するバッファーを添加し、SGNP 溶液をAbs 530 nm = 0.15 〜 0.30を10〜20 mL 調製。
    * SGNP 溶液は、使用するメンブレン寸法およびガラス容器に合わせた容量を作製ください。
  2. ニトロセルロース膜を1.0 x 3.0 cm 程度にカット。
    * 例)Trans-Blot Transfer Medium, Pure Nitrocellose Membrane (0.2 µM) (Bio-Rad 社, Cat. No.162-0146)
  3. 0.1〜2.0 µg /spot になるように、サンプル溶液をスポット。
  4. φ 5.0 cm のシャーレなどのガラス容器にSGNP 溶液10 mL を注ぎ上記にて作成したメンブレンを、ピンセットなどを用いて浸漬し、5〜30 分間緩やかに攪拌。
    * 適宜ピンセット等を用いてメンブレンをSGNP 溶液より取り出して、染色具合を確認してください。
  5. メンブレンをバッファーにて洗浄し、乾燥。
    * メンブレンのみが染色する場合は、SGNP 溶液濃度を下げるか、浸漬時間を短くしてください。
  6. SXB_G00M250_3.jpg

     

    SXB_G00M250_4.jpg

    4. 粗抽出液から目的タンパク質の単離・同定

    多価の糖鎖結合性タンパク質が含まれる植物などの抽出液や細胞ライセートなどと、SGNP 溶液を混合して形成させた凝集塊には、 特定の糖鎖結合性を有するサンプルが存在します。その凝集塊自体をポリアクリルアミド電気泳動(SDS-PAGE)等に供する事により、 特定の目的タンパク質を同定する事が可能です。

    【実験方法】

    1. バッファーを添加し、SGNP 溶液をAbs 530 nm = 3.0 に調製。
    2. 植物からの抽出液等のサンプル溶液を50 µL、とSGNP 溶液 50 µLをエッペンチューブ内で混合し1 時間 から 一晩、緩やかに攪拌。
      * 抽出液等内の目的物濃度によって、サンプル溶液濃度は、0.5 〜 10 mg/mL 程度を目安としてご検討ください。
      * サンプルの性質によって、4℃下で緩やかに攪拌してください。
    3. 6,000 〜 10,000 x g で10 分間遠心し、上清を除去。
    4. バッファーを500 µL 添加し、6,000 〜 10,000 x g で10 分間遠心し、上清を除去。
    5. 3.、4.のステップを2 回繰り返し。
    6. 凝集塊をそのままSDS-PAGE 用sample Buffer 10-30 µL で溶解し、10 分間煮沸。
      * 例 Laemmli Sample Buffer (Bio-Rad 社, Cat. No.161-0737)
    7. 電気泳動。
      * 還元/非還元のどちらの泳動条件でも問題ありません。
    SXB_G00M250_6.jpg

     

    SXB_G00M250_7.jpg

製品仕様

  • それぞれbuffer 1mLに溶解時、Abs530 nm = 3.0 [/cm]
  • 本品1本で96穴マイクロタイタープレート1/2枚分の実験が可能です。

糖鎖固定化金ナノ粒子(SGNP)

品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
αGlucosyl GNP詳細データ SXB G-00M-250 1 VIAL
¥7,000
βGlucosyl GNP詳細データ SXB G-00C-250 1 VIAL
¥7,000
αGalactosyl GNP詳細データ SXB G-00E-250 1 VIAL
¥7,000
βGalactosyl GNP詳細データ SXB G-00L-250 1 VIAL
¥7,000
αGlcNAc GNP詳細データ SXB G-AGN-250 1 VIAL
¥18,000
βGlcNAc GNP詳細データ SXB G-BGN-250 1 VIAL
¥18,000
αGalNAc GNP詳細データ SXB G-AAN-250 1 VIAL
¥18,000
βGalNAc GNP詳細データ SXB G-BAN-250 1 VIAL
¥18,000
αFucosyl GNP詳細データ SXB G-0AF-250 1 VIAL
¥18,000
βFucosyl GNP詳細データ SXB G-0BF-250 1 VIAL
¥18,000
αMannosyl GNP詳細データ SXB G-AMA-250 1 VIAL
¥9,000
3SialylGalactosyl GNP詳細データ SXB G-03S-250 1 VIAL
¥18,000
6SialylGalactosyl GNP詳細データ SXB G-06S-250 1 VIAL
¥18,000
αMannosyl GNP詳細データ SXB G-AMA-100 1 VIAL
SXB社
GAMA250
1 を参照

商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。

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「糖鎖固定化金ナノ粒子(SGNP)」は、下記のカテゴリーに属しています。

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