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研究用

チューブリン【概要】

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チューブリンはαチューブリンとβチューブリンと呼ばれる密接に関連した2つの55KDaタンパクから構成されるヘテロダイマーです。この2つのタンパクは、小さな遺伝子ファミリーとして、異なる遺伝子にそれぞれコードされ、その塩基配列は真核生物界で高度に保存されています。
したがって、ウシの脳組織から分離したチューブリンはいかなる真核生物から分離したチューブリンとも、かなり高いホモロジーがあります。この事実は、ウシのチューブリン(微小管の形、下図B参照)を、様々な種のタンパクアッセイに使用しても、多くの情報をもたらすことを示しています。以下にその文献例を示します。

A 微小管の概要, B in vitroで形成したウシの微小管の電子顕微鏡写真, C Tubulin crystal structure developed using T237 Nogales et al1998. Nat. 391, p. 199-206.

A 微小管の概要
B in vitroで形成したウシの微小管の電子顕微鏡写真(拡大率×100,000)
C Tubulin crystal structure developed using T237 Nogales et al1998. Nat. 391, p. 199-206.

出芽酵母 Saccharomyces Cerevisiae;
Hyman, A.A., Middleton, K.M., Centola, M., Mitchison, T.J., and Carbon, J. Microtubule-motor activity of a yeast centromere-binding protein complex. Nature 359, 533-536 (1993).
Jiang, W., Middleton, K.M., Yoon, H., Fouquet, C., and Carbon, J. An essential Yeast protein, CBF5, binds in vitro to centromeres and microtubules. Mol. Cell. Biol. August (1993).
Barnes, G., Louie, K.A., and Botstein, D. Yeast proteins associated with microtubules in vitro and in vivo. Mol. Biol. Cell. 3, 29-47.

ショウジョウバエ Drosophila melanogaster;
Walker, R.A., Salmon, E.D., and Endow, S.A. The Drosophila claret segregation protein is a minus-end directed motor molecule. Nature 347, 780-782 (1990).
Zhang, P., Knowles, B., Goldstein, L.S., and Hawley, R.S. A kinesin-like protein required for distributive chromosome segregation in Drosophila. Cell. 62, 053-062 (1990).

微小管形成におけるチューブリンヘテロダイマーの重合
チューブリンは重合して微小管(MTs) と呼ばれる構造を形成します。チューブリンは重合を開始する際、最初にプロ繊維を形成します。微小管は13のプロ繊維からなり、直径は25nmです。微小管長の各mmはそれぞれの1650ヘテロダイマーで形成されています。微小管は内因性の極性がある、高度に配列された繊維です(上図A参照)。
チューブリンはin vitroでその両端から重合できますが、その重合速度は等速ではありません。それ故重合速度が速い末端をプラス末端、遅い末端をマイナス末端と呼びます。in vivoではプラス末端は微小管形成中心から離れています。

分光測光器を使ったチューブリンの重合追跡
チューブリンの重合による微小管の形成能力はOD340nmでチューブリン溶液の吸光度を測定することで簡単に追跡することができます。チューブリンが重合している最中を分光光度計で読み込んだ3種類の標準曲線の例を下図に示します。

微小管の重合特性

微小管の重合特性; 340nmの吸光度によって決定されたもの
Method: Tubulin (5mg/mL ) in G-PEM buffer pH 6.8 plus 10% glycerol was incubated at 35 ℃ in a cuvette. The optical density at 340 nm was taken at time intervals. A value of 0.8 OD unit indicates that > 90% of the tubulin has polymerized.

実験に必要な重合条件の条件設定
In vitro で純粋なチューブリンが重合する内因性の能力は、実験条件に大きく左右されます。例えば、ある特定の長さの微小管を作成したり、薬物やあるタンパクを加えることで重合が開始される“エンハンサー”因子を加えるまでは重合が起こらないようにする等、重合条件は操作することができます。重合条件のより詳細な記述は製品の説明書をご覧ください。

グリセリンによるチューブリン重合の開始
微小管へのチューブリンサブユニットの会合傾向は、微小管末端への親和性に依存します。微小管重合を引き起こすこの親和度( 臨界点CCと呼びます) は全てのチューブリン濃度より低くなくてはなりません。このパラメータのため、純粋なチューブリンは一般的に10mg/mL以下のタンパク濃度では重合しません。CCより高い濃度では、チューブリンはフリーのサブユニット濃度がCC 値と等しくなるまで重合します。
単に微小管の集合体が必要な場合、CC値を下げ、ほぼチューブリンの全てを重合させることが可能です。CC値を低下させる因子を添加することで可能です。グリセリンは重合のためにCC値を下げる最も一般的に使用されている物質の一つです。重合反応において10%のグリセリンを加えると、1‐2mg/mL低いタンパク濃度で、微小管を形成することができます。10mg/mLのグリセリン添加チューブリンは、例えば、微小管結合タンパクのアッセイをする場合など、微小管を前もって形成する必要性のある様々な試験に理想的な基質です。
チューブリンの重合を促進させる因子を調べようとする場合、グリセリンのような重合を促進する因子を全く含まないバッファーを使用したチューブリンを使用することが望ましいと思われます。グリセリンを全く含まないチューブリンは、例えば、重合を促進するような薬物の探索を目的としたスクリーニングに有用です。

修飾チューブリンの使用
修飾されたチューブリンタンパクを使用することが望まれたり、必要とされる時もあります。蛍光標識されたチューブリンは、生体内に注入されたチューブリンの動的挙動を捉えることができるため、微小管の動態研究に有用です。さらに蛍光標識チューブリンは、例えば微小管モーターアッセイといった、in vitroのアッセイにも有用です。

GTPの非加水分解アナログとタキソールによる微小管の安定化
微小管の重合は可逆反応なので、微小管の集合体は伸長と収縮を繰り返しています。この現象は“動的不安定”と呼びます。しかしながら、微小管はGTPの非加水分解アナログ(例GMPPCP)や最も一般的に使用されている薬物のタキソールを加えることにより簡単に安定化できます。10μmのタキソール存在下では微小管は何時間も室温で安定です。この微小管の動態を抑圧する作用は、微小管の安定化が求められるような実験に非常に重要な役割を果たします。

商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。

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