ウエスタンブロットから中和アッセイ適用まで、幅広い取り揃え！ アデノ随伴ウイルス（AAV）認識用抗体（カプシドタンパク質・ウイルス粒子・レプリカーゼ）

Progen社では、AAV感染の異なるステージの同定とAAVのアセンブリプロセスの効果的な解析に有用な3種類の抗体を提供しています。

【商品ラインアップ】

• AAVカプシドタンパク質抗体
  変性したAAVカプシドタンパク質に特異的な抗体で、ウイルスカプシドの線状エピトープを認識します。
• AAV粒子抗体
  インタクトなAAVウイルス粒子に特異的な抗体です。空のカプシドまたはフルカプシドを含む立体エピトープを認識します。
• AAVレプリカーゼ抗体
  4つの調節タンパク質Rep78、Rep68、Rep52、Rep40と反応します。

図1　3つのカプシドタンパク質の一次配列と結合部位

AAVカプシドタンパク質抗体は、隣接するアミノ酸からなるウイルスカプシドタンパク質の線状エピトープを認識します。これらのエピトープは配列類似性が高く、抗体は血清型（セロタイプ）の種類をまたいでウイルスカプシドタンパク質VP1、VP2およびVP3を検出します。
これら3つのカプシドタンパク質は同じ遺伝子によってコードされており、選択的スプライシングのみが異なります（図1）。したがって、抗体B1はすべてのカプシドタンパク質に結合できますが、抗体A1の結合部位はVP1にのみ存在します。同じ理由で、抗体A69はVP1とVP2にのみ適しています。
抗体は、アフィニティークロマトグラフィー、免疫沈降法または免疫蛍光法によりタンパク質の局在またはタンパク質間相互作用を決定するために、ウエスタンブロットにおけるVP1,VP2およびVP3の発現レベルを研究するのに有用です。

図2　抗AAV VP1 / VP2 / VP3抗体（品番：61056）を用いたAAV2カプシドタンパク質のウエスタンブロットでの検出

AAVカプシドタンパク質抗体の交差性

＊：抗体は、対応する血清型のAAVカプシドタンパク質の線状エピトープを認識
参考文献：Mietzsch, M. et al. OneBac: Platform for Scalable and High-Titer Production of Adeno-Associated Virus Serotype 1-12 Vectors for Gene Therapy. Hum Gene Ther. 25(3): 212-222 (2014).

＊：抗体は、対応する血清型のAAVカプシドタンパク質の線状エピトープを認識
参考文献：Wobus, C. E. et al. Monoclonal antibodies against the adeno-associated virus type 2 (AAV-2) capsid: epitope mapping and identification of capsid domains involved in AAV-2-cell interaction and neutralization of AAV-2 infection. J. Virol. 74, 9281-93 (2000).

＊：抗体は、対応する血清型のAAVカプシドタンパク質の線状エピトープを認識
参考文献：Mietzsch, M. et al. OneBac: Platform for Scalable and High-Titer Production of Adeno-Associated Virus Serotype 1-12 Vectors for Gene Therapy. Hum Gene Ther. 25(3): 212-222 (2014).

AAV粒子抗体は、会合したカプシド上にのみ存在するウイルスカプシドタンパク質の立体構造エピトープを認識します。これらのエピトープは、アミノ酸配列上では距離が離れている近接したタンパク質領域によるアミノ酸からなり、血清型によって異なる可能性があります。ただし、一部の抗体については、いくつかの交差反応性が知られています。

使用プロセス

• ドットブロット分析による、インタクトなカプシドの研究
• ELISAによりインタクトなウイルスカプシド（空および完全）を定量化
• 血清中の中和抗体を検出
• タンパク質間相互作用を決定するため、アフィニティークロマトグラフィーまたは免疫沈降法でウイルス調製物を精製
• 免疫蛍光法によるウイルス粒子の局在を分析

Progen社では、4つの調節タンパク質Rep78、Rep68、Rep52、Rep40と反応する抗体も提供しています。これらのタンパク質はRep遺伝子によってコードされており、AAVゲノムの複製とパッキングに重要な役割を果たしています。AAV感染期間中には、タンパク質は常にヒト細胞で異なる濃度で発現されます。下の表から、ご自身の研究に必要な抗体をご確認ください。

図3　AAVレプリカーゼ抗体の反応

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