ヒト血清、血漿(EDTA/クエン酸)中の非対称ジメチル-L-アルギニン(ADMA)の定量的測定に有用です。
背景
非対称ジメチルアルギニン(ADMA)はNOシンターゼの内因性阻害剤です。メチル化タンパク質の分解中に形成し、酵素ジメチルアルギニンジメチルアミノヒドロラーゼ(DDAH)による腎排泄または代謝分解によって除去されます。ヒト内皮細胞および管状細胞を含むいくつかの細胞タイプは、ADMAを合成および代謝することができます。血中のADMA濃度の上昇は、内皮機能不全に関連する多くの疾患において見出されています。例えば、透析患者の血液中のADMAレベルの上昇は、動脈硬化および心血管リスクの程度と有意に相関しています。さらに、高コレステロール血症、高血圧、動脈硬化、慢性腎不全および慢性心不全を有する患者において、ADMAレベルの上昇が見られ、内皮血管拡張の制限が伴います。
近年では、一酸化窒素(NO)による血管緊張および構造の調節の重要な臨床的関連性が示されています。さらに、ヒト内皮細胞は、ADMAおよびADNによる内因性内皮NO制御を示す酸化窒素を産生することが報告されています。したがって、慢性腎不全患者の高血圧、動脈硬化および免疫機能不全は、L-アルギニン/ NO代謝の機能不全およびADMA蓄積に関連すると推定されました。L-アルギニン/ NO代謝が調節できなくなる原因はまだ部分的にしか解明されていませんが、例えば、遊離スーパーオキシドラジカルO2-)の上昇や、ADMA蓄積、NO合成酵素活性の減少のような複数の要因がL-アルギニン/ NO代謝制御に関与しています。近年の臨床研究では、新規心血管リスク因子としてのADMAの重要性が示されています。
特長
種 | ヒト |
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サンプルタイプ | 血清、血漿(EDTA/クエン酸) |
測定範囲 | 0.1-2.0 µmol/L |
交差性 | L-Arginin < 0.01 % SDMA < 0.2 % |
構成内容
- 抗体コート済みマイクロプレート
- スタンダード (0, 0.1, 0.25, 0.5, 1.0, 2.0 µM)
- コントロール 1、2
- 洗浄バッファー(10x)
- ADMA抗体
- コンジュゲート
- 反応バッファー
- 誘導化試薬
- DMSO
- 希釈バッファー(誘導化後)
- 基質(tetramethylbenzidine)
- 停止液
ヒト ADMA ELISA キット
品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 |
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ADMA, ELISA Kit, Human![]() |
IMD | KR7828 | 96 WELL |
¥126,000 |
商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。
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