α-conotoxin BuIA は、魚食性の巻き貝 Conus bullatus から単離された 13 アミノ酸のペプチド性毒素です(1)。
この毒素は、α6/α3β2β3, α3β2, α3β4ニコチン性アセチルコリン受容体 (nAChR) に強い阻害作用を示し、β2-サブユニットではオフレートが速く、β4-含有nAChRでは非常に遅く、β2とβ4含有受容体のサブタイプを動態的に識別する独自の能力を持っています。
この毒素は、異なるα、βサブユニットを持つnAChRを区別するための貴重なプローブであると考えられています(1-4)。
nAChRは五量体のリガンド依存性イオンチャネルで、神経細胞の生存や認知機能、アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患の制御に決定的に重要な役割を担っていることが知られています。
nAChRのサブタイプは共通の基本構造を有していますが、その生物物理学的、薬理学的特性はサブユニット構成に依存します。
従って、nAChRサブタイプのサブユニット構成の理解は、神経系における多様な機能の発現や、特定のサブタイプを対象とした創薬等に重要であると考えられています(5-7)。
背景
特長
適用例
図.α-Conotoxin BuIAは Xenopus oocytes で発現する α3/β3 nAChR を阻害する。
(A) 膜電位を-80 mVに保った状態で20 µM Achを50秒毎に作用させ、α3/β2 nAChR currentを記録した。α-Conotoxin BuIA (品番:STC-030) 10nM (緑) および100nM (マゼンタ) の適用により、著しい阻害が見られた。
(B) α-Conotoxin BuIA適用後のACh (矢印) 刺激で誘発されるα3/β2 nAChR currentのトレース。コントロール(黒)、10 nM (緑) 、100 nM (マゼンタ)。 値はAの実験のものを使用している。
- Azam, L. et al. (2005) J Biol Chem., 280, 80.
- Chi, S-W. et al. (2006) Biochem. Biophys. Res. Commun., 349, 1228.
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- Shiembob, D. L. et al. (2006) Biochemistry, 2006, 45, 11200.
- Zoli, M. et al. (2015) Neuropharmacology, 96, 302.
- Gotti, C. et al. (2009) Biochem. Pharmacol., 78, 703.
- Levin, E. D. et al. (2006) Psychopharmacology, 184, 523.
α-conotoxin BuIA
品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 |
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Alpha-conotoxin BuIA![]() |
ALO | STC-030 | 0.1 MG |
¥19,000 |
Alpha-conotoxin BuIA![]() |
ALO | STC-030 | 0.5 MG |
¥38,000 |
Alpha-conotoxin BuIA![]() |
ALO | STC-030 | 1 MG |
¥68,000 |
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