3'-スルホ-ルイス X (3-SLeX) とは
3'-スルホ-ルイス X (3-SLeX) は、接着分子 E- および L-セレクチンのリガンドとして機能することが報告されている糖鎖エピトープです。3-SLeX は、転移能の高い細胞株で発現される酵素(ガラクトース-3-O-スルホトランスフェラーゼ (GAL3ST2)) によって触媒され、合成されます。
したがって、3-SLeX の発現は、予後が悪く進行および転移の可能性が高い腫瘍の同定に潜在的に関連していることが示唆されています。
3-SLeX は、嚢胞性線維症の肺のムチンで高レベルで発現していることがわかっています。緑膿菌はこの型の LeX に優先的に結合しており、高発現することにより重篤な感染症および嚢胞性線維症における気道ムチンの慢性定着に関連している可能性があることが示されています。
3-SLeX の発現と機能の研究は、特異的な抗体を得ることが難しく、課題が残されていましたが、Glykogen社では、独自の免疫システムを使用して、組換えモノクローナルウサギ IgG 抗体であるクローン B4 を開発することにより、これらの試薬の課題を克服しました。この抗体により、正常組織およびがんの両方における 3-SLeX の発現と機能の研究が促進されることが期待されます。