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研究用

特許取得の高特異性DNA増幅 Bioneer社 AccuPower® PyroHotstart Taq PCR PreMix

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AccuPower® PyroHotStart Taq PCR PreMixは、耐熱性のDNAポリメラーゼ、耐熱性のピロホスファターゼ、反応バッファー、dNTPs、トラッキングダイ、特許取得の安定剤を含む、ready-to-useのPCRマスターミックスです。
ユニークな酵素を用いたホットスタート PCRで信頼性の高い結果が得られます。

AccuPower® PCR PreMix シリーズ

背景

ホットスタートPCRとは?

ホットスタートPCRとは、PCRの反応成分を混合したときに低温状態で起こる非特異的プライム、プライマーダイマー等の反応を最小限にすることで、増幅の特異性、産物の収率を向上する方法です。PCRプロセス中の不要な副反応は、通常室温で起こります。

一般的に、ホットスタート技術は、反応温度が高温(>60℃)に達するまで、反応の必須成分を加えないようにするもので、通常、手動で実施します。しかし、この手法は煩雑かつ、コンタミネーションのリスクを高めます。

もう1つの手法として、低温でポリメラーゼに特異的に結合して重合を阻害する抗体を用いる方法があります。高温では抗体が解離し、ポリメラーゼの機能が解放されます。

その他の技術として、反応必須物質をワックスビーズに組み込み、高温で溶かして放出させる方法があります。

使用目的

Bioneer社のHotStart DNA ポリメラーゼは、ホットスタートPCR用にデザインされ、ピロホスファターゼとピロリン酸を用いることで、PCRの特異性を向上させました。HotStart DNA ポリメラーゼと独自のPCRバッファーを組み合わせることで、非特異的な増幅産物、プライマーダイマー、バックグランドを最小限に抑えます。複雑なゲノムやcDNAテンプレートなどを含む核酸、コピー数が非常に少ないターゲット、マルチプルプライマーペアなどの増幅反応に最適です。

HotStart DNA ポリメラーゼは、室温ではポリメラーゼ活性を持たない、不活化状態にあります。これにより、低温でのミスプライムやプライマーダイマーを防ぎます。HotStart DNA ポリメラーゼは、94℃、5分間のインキュベートをすることで活性化されるため、PCRの特異性を向上し、多くの場合PCR産物の収率を高めることもできます。PCRミクスチャーは、室温で調製することができ、簡便です。

また、AccuPower® PyroHotStart Taq PCR PreMixは、ホットスタートPCRの操作をシンプルで簡単にし、従来のホットスタート法における余分な操作やコンタミネーションのリスクを低減させます。

特長

  • 特異性
    Mg2+と強い親和性を持つピロリン酸をリアクションミクスチャーに加えることで、DNA ポリメラーゼ活性を阻害し、PCRサイクル前の非特異的産物の形成を防ぎます。サイクル開始時に、ミクスチャーに含まれるピロホスファターゼが活性化(>70℃)し、ピロリン酸を加水分解してMg2+を放出し、これによりDNAポリメラーゼが通常に反応できるようになります。
  • 安定
    室温で1ヶ月間、冷凍庫(-20℃)で2年間安定です。
  • 簡便
    テンプレートDNA、プライマー、水を加えるだけでPCRが開始できます。アガロースゲル電気泳動に必要な試薬もあらかじめ添加されており、PCR完了後ローディングダイを加える必要はありません。、PCR完了後ローディングダイを加える必要はありません。
  • 再現性
    厳格な品質管理体制で製造され、エラーが発生した場合には製品の包装過程で確実に除外されます。Bioneer社のバッチ処理システムにより、正確で再現性の高い製品が製造されます。

アプリケーション

高特異性、高感度PCR、cDNA・コピー数の少ないターゲット・マルチプルペアのPCR、T-Aクローニング

仕様

  • 5' - 3' エキソヌクレアーゼ活性: Yes
  • 3' - 5' エキソヌクレアーゼ活性: No
  • 3' - A オーバーハング: Yes
  • PCR産物サイズ: 5kb(ヒト)

使用例

PCR増幅特異性の他社ホットスタートPCRマスターミックスとの比較
図1 PCR増幅特異性の他社ホットスタートPCRマスターミックスとの比較
PCR反応は各社のプロトコールに従った。ヒトゲノムDNAから、2つの異なるプライマーペアで、PrP遺伝子を増幅した。
レーンM:100bp DNA ラダー
レーン1:100ng DNA、PrPプライマーセット(500bp)
レーン2:10ng DNA、PrPプライマーセット(500bp)
レーン3:100ng DNA、PrPプライマーセット(705bp)
レーン4:10ng DNA、PrPプライマーセット(705bp)

PCR増幅特異性の他社ホットスタートPCRマスターミックスとの比較
図2 PCR増幅特異性の他社ホットスタートPCRマスターミックスとの比較
ヒトゲノムDNA 100ngからApoE遺伝子を増幅した(PCR産物サイズは268bp)。
レーンM:100bp DNA ラダー
レーン1:AccuPower® PyroHotStart Taq PCR PreMix
レーン2:他社I HotStart Taq PCR PreMix
レーン3:他社S HotStart Taq PCR PreMix
レーン4:他社T HotStart Taq PCR PreMix
レーン5:他社Q HotStart Taq PCR PreMix

AccuPower(R) PyroHotStart Taq PCR PreMixの高い増幅効率と特異性
図3 AccuPower® PyroHotStart Taq PCR PreMixの高い増幅効率と特異性
p53遺伝子の7種類のプライマーセットを用いて特異性をテストした。
反応条件:95℃5分間→95℃20秒、55℃40秒、72℃1分間を30サイクル→72℃5分間
DAN量:10ng(ヒトゲノムDNA)
レーンM:100bp DNA ラダー
レーン1:P75/73プライマーセット(139bp)
レーン2:P55/53プライマーセット(211bp)
レーン3:P55/63プライマーセット(447bp)
レーン4:P75/83プライマーセット(618bp)
レーン5:P55/73プライマーセット(1082bp)
レーン6:P65/83プライマーセット(1296bp)
レーン7:P55/83プライマーセット(1561bp)

PCR増幅感度の他社品との比較
図4 PCR増幅感度の他社品との比較
ヒトゲノムDNAを段階希釈し、IRGC遺伝子を増幅した。
レーンM:100bp DNA ラダー
レーン1:10ng ヒトゲノムDNA
レーン2:1ng ヒトゲノムDNA
レーン3:100pg ヒトゲノムDNA
レーン4:10pg ヒトゲノムDNA

cDNAテンプレート増幅の他社品との比較
図5 cDNAテンプレート増幅の他社品との比較
ヒトトータルRNAから合成したcDNAをPCRで増幅した。
レーンM:100bp DNA ラダー
レーン1:10ng ヒトトータルcDNA
レーン2:1ng ヒトトータルcDNA
レーン3:100pg ヒトトータルcDNA
レーン4:10pg ヒトトータルcDNA

AccuPower® PyroHotstart Taq PCR PreMix

品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
AccuPower(R) PyroHotStart Taq PCR PreMix詳細データ BIN K-2611 96 TUBE
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AccuPower(R) PyroHotStart Taq PCR PreMix詳細データ BIN K-2612 480 TUBE
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AccuPower(R) PyroHotStart Taq PCR PreMix詳細データ BIN K-2613 96 TUBE
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AccuPower(R) PyroHotStart Taq PCR PreMix詳細データ BIN K-2614 480 TUBE
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商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。

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