本キットは、ヒト血清中のC3タンパク質を定量するELISAキットです。
背景
補体システムは、自然免疫および適応免疫応答の両方において重要な役割を果たし、適応応答が起こる前に病原体からの攻撃に対する炎症反応および防御反応を示します。補体系システムは、循環系、組織、その他の体液中にみられるタンパク質と受容体の複合体ファミリーから構成され、補体の活性化には3つのパスウェイがあります。従来から知られる経路は免疫複合体、レクチン経路はレクチンに結合した表面、APはレクチンに対して特異的に保護されていないすべての表面から開始します。それぞれがC3転換酵素、すなわちセリンプロテアーゼを生成し、これが中央の補体タンパク質C3を切断し、主要な切断断片であるC3bを生成します。C3およびC5転換酵素は、補体経路の活性を開始および増幅し、最終的に細胞溶解性MACを生成する酵素複合体となります。C3の合成は組織特異的であり、様々な刺激物質に応答して調節されます。C3転換酵素による切断の後、アナフィロトキシンC3aと活性化C3bが形成されます。細胞表面にC3bが結合すると、C5転換酵素の形成を開始することによって、補体の終末経路が開始されます。C3は約180kDaの分子量を有する補体系に最も多く存在するタンパク質であり、血清タンパク質濃度は約1.3mg/mlです。C3は主に肝臓で産生されますが、マクロファージ、好中球、内皮細胞、上皮細胞でも産生されます。生物学的反応性が低く、循環血液中の濃度が高いため、C3は、例えば病原体による危険に遭遇した場合、迅速かつ強力に作用することができます。
C3の欠損は宿主にとって好ましくなく、反復性の感染症や自己免疫疾患を引き起こすことがあります。
これらの疾患は、オプソニン作用の欠如による肺炎球菌や髄膜炎菌の再発性感染症だけでなく、DCやTregの発生も障害されることが知られています。
C3の多型はAMDおよびaHUSと関連することが知られています。C3は病原体のクリアランスのほか、マクロファージの貪食能を補助することによって、循環血中の免疫複合体を除去するのにも重要です。
この系の機能不全は、自己免疫疾患および組織における補体沈着の発生につながる可能性が示唆されています。
仕様
仕様 | |
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感度 | 1.6 ng/mL |
測定範囲 | 1.6-100 ng/mL |
サンプル | 血清・血漿(ヒト) |
非交差 | ウマ、マウス、ラット、ブタ |
構成内容
- 洗浄溶液 20x
- 希釈用バッファー 10x
- スタンダード
- ビオチン標識トレーサー
- ストレプトアビジンペルオキシダーゼ
- TMB基質
- 停止液
- コート済み12マイクロタイターストリップ
C3 ELISA キット(ヒト)
品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 |
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C3, ELISA kit, Human![]() |
HCB | HK366-01 | 1*96 WELL |
¥162,000 |
C3, ELISA kit, Human![]() |
HCB | HK366-02 | 2*96 WELL |
¥262,000 |
商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。
※ 表示価格について
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