モノクローナル抗体クローン4G2は、ヒト、ウサギ、ラットの補体C5を認識し、ELISA、ウェスタンブロッティング、機能性研究に使用できます。

補体系は自然免疫反応と適応免疫反応の両方において重要な役割を果たしており、病原体からの攻撃に対して炎症反応と防御反応を引き起こします。補体であるC5は3つの経路の中心的分子であり、そのコンバーターゼ(転換酵素)による切断後、細胞溶解性MAC(膜侵襲複合体)を生成するための終末経路を開始します。
C5は主に肝臓で一本のポリペプチド鎖として合成され、血清中に50-80µm/mlの濃度で存在します。それに加えて、C5の局所合成は、単球/マクロファージ、好中球、線維芽細胞、アストロサイトなどの他の細胞型によってもサポートされています。分泌前にこの分子はグリコシル化され、ジスルフィド結合したα鎖(111kDa)とβ鎖(75kDa)からなる190kDaの糖タンパク質として血漿中に分泌されます。
補体は臨床分野でも注目を集めています。特に、C5に対するモノクローナル抗体であるEculizumabがaHUSやPNHの治療に使用されており、他の多くの疾患の臨床試験にも応用されています。本抗体は、Eculizumabと同等に作用し、ヒトおよびウサギのC5を認識しますが、ラットのC5に対する親和性はさらに強力です。この交差反応性により、本抗体はトランスレーショナルな動物実験において強力なツールとなりえます。本抗体はC5以外にC5b6も認識しますが、C6は認識しません。本抗体は無傷のα鎖を認識し、Eculizumabとは異なるエピトープに結合します。溶血アッセイを用いると、本抗体はすべてのモデルにおいてCP(古典的経路)と同様にAP(代替経路)を効率的に阻害します。
クローン4G2はラットにおいて、比較的遅いオフ速度でC5への強い結合を示しています。in vivoの研究ではこれが機能していることがわかっており、ラットの予防的重症筋無力症モデルに応用されています。この研究では、動物は疾患から保護され、筋終板の破壊も抑制されました。本抗体はウェスタンブロッティング、ELISA、機能性試験で実績があります1
1. Zelek_W et al; Development and characterization of novel anti-C5 monoclonal antibodies capable of inhibiting complement in multiple species; Immunology, 157, 283?295
製品タイプ | モノクローナル抗体 |
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形状 | 0.2 µm filtered in PBS+0.1%BSA+0.02%NaN3 ※サイズ500UG以上はPBSのみで構成された低エンドトキシン仕様のため阻害活性にご使用いただけます。 |
抗原 | Human C5b6 |
アイソタイプ | Mouse IgG2b |
種 | Rat |
交差種 | Human - Yes, Rabbit - Yes |
別名 | Complement Component 5 |
Gene | Gene Name:Complement C5, Uniprot: P01031, Entrez Gene ID: 727 |
分野 | Gastroenterology |
品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 |
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Anti C5, Rat (Mouse) , 4G2![]() |
HCB | HM3044-20UG | 20 UG |
¥29,000 |
Anti C5, Rat (Mouse) , 4G2![]() |
HCB | HM3044-100UG | 100 UG |
¥109,000 |
Anti C5, Rat (Mouse) , 4G2![]() |
HCB | HM3044-500UG | 500 UG |
¥266,000 |
Anti C5, Rat (Mouse) , 4G2![]() |
HCB | HM3044-1MG | 1 MG |
¥380,000 |
Anti C5, Rat (Mouse) , 4G2![]() |
HCB | HM3044-5MG | 5 MG |
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Anti C5, Rat (Mouse) , 4G2![]() |
HCB | HM3044-10MG | 10 MG |
お問い合わせ |
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