- 細胞内で高い安定性
- 高い標的miRNA特異性
- 高い標的miRNA結合力
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細胞内で長期間安定的に作用
細胞のがん化と深く関係するmiR-21を標的とする CL-AMO(品番:CLAM-H21-5)を乳がん細胞株(MCF-7、ZR-75-1)にトランスフェクションし(終濃度:10 nM)、細胞増殖変化をWST-8法により測定しました。CL-AMOは9日間にわたって安定的に細胞増殖を抑制しました(図1A、B)6。

図1.
miR-21を標的とするAMOを終濃度が10 nMとなるようにトランスフェクションしたMCF-7細胞(A)およびZR-75-1細胞(B)の細胞数の変化。トランスフェクションした日を1とした相対値で表示。
高い標的特異性
MCF-7細胞に、miR-21を標的とするCL-AMO(品番:CLAM-H21-5)またはランダム配列を有するネガティブコントロールCL-AMO(品番:CLAM-NC1)をそれぞれトランスフェクションし(終濃度:20 nM)、細胞増殖変化をWST-8法で測定しました。miR-21を標的としたCL-AMOのみが増殖抑制効果を示しました(図2)6。

図2.
miR-21を標的とするCL-AMOまたはネガティブコントロールCL-AMOをMCF-7細胞に終濃度が20 nMとなるようにトランスフェクションした場合の細胞数の変化。トランスフェクションした日を1とした相対値で表示。
低発現miRNAにも効果的
一般的に低発現miRNAの抑制効果は検出しにくいと考えられています。乳がん細胞における発現量が少ないとされるmiR-148aを標的とする様々なAMOをMCF-7細胞にトランスフェクションしたところ、CL-AMOのみが低濃度でも増殖抑制を示しました(図3)7。

図3.
miR-148aを標的とするAMOを終濃度が20 nMもしくは200 nMとなるようにトランスフェクションしたMCF-7細胞の細胞数の変化。トランスフェクションした日を1とした相対値で表示。
2021年 論文発表しました!
従来のAMOでは解らなかったmiRNAの機能を、CL-AMOが明らかにしました。
『Stable duplex-linked antisense targeting miR-148a inhibits breast cancer cell proliferation』
Okumura et al., Scientific Reports 11, 11467 (2021)
類似miRNAを見分ける高い標的特異性
miRNAには類似した配列を持つものが多く存在するため、正しい標的miRNAのみを特異的に阻害することが重要です。miR-148aを標的とするCL-AMO、配列の一部にミスマッチを含むCL-AMO、さらにmiR-148aと類似したmiRNAであるmiR-148bを標的とするCL-AMOをMCF-7細胞にトランスフェクションしたところ、miR-148aと完全に相補なCL-AMOのみが増殖抑制を示しました(図4)7。

図4.
各CL-AMOの終濃度が20 nMとなるようにトランスフェクションしたMCF-7細胞の細胞数の変化。トランスフェクションした日を1とした相対値で表示。