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記事ID : 14086
研究用

各種ヒストンとの相互作用をハイスループットスクリーニング EpiTitan™ ヒストンペプチドアレイ

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ヒストンペプチドに対する、エフェクタータンパク質、抗体、酵素の相互作用を、ハイスループットスクリーニングするために開発されたアレイです。ストレプトアビジンコートされたスライドガラスに、ビオチン化され、修飾されたヒストンペプチドの組み合わせが固定されています。4つのコアヒストン(H2A、H2B、H3、H4)、および、いくつかのヒストン変異体に対して、95種類以上の修飾を網羅しています。各アレイには、265種類以上のヒストンペプチドがそれぞれ12回スポットされ、抗体・タンパク質の結合、酵素活性を正確に評価できます。アレイにプリンティングされているペプチドは、広範囲にバリデートされ、精製された、高品質のものを用いています。

EpiTitan™ ヒストンペプチドアレイは、以前の EpiGold™ が大幅に改善された製品です。

  • マルチウェルガスケット(品番: 11-3001)の使用により、1つのアレイで複数の実験を行うことが可能に
  • 20種類以上のペプチドを追加し、修飾の種類が増加
  • エピトープタグと一次抗体のポジティブコントロールを改良
  • スキャンおよび解析ツールの向上

図1 EpiTitan™ ヒストンペプチドアレイのワークフロー

図1 EpiTitan™ ヒストンペプチドアレイのワークフロー
エフェクタータンパク質とペプチドとの相互作用を検出するために、タンパク質(またはタンパク質のエピトープタグ)に対する一次抗体と、蛍光(またはECL検出のためのHRP)標識二次抗体が必要になります(免疫蛍光顕微鏡での検出手順と同様)。ヒストン抗体特異性の解析には、ヒストン修飾に対する一次抗体と、一次抗体を認識する蛍光(またはHRP)標識二次抗体が必要です。

使用目的

  • 修飾ヒストン抗体の選択性および特異性の調査
  • ヒストン結合タンパク質の特異性解析
  • ヒストン修飾酵素の基質の同定

特長

  • 偽陰性および偽陽性を大幅に低減、実験にかかる時間とコストを削減
  • マルチウェルガスケット(品番: 11-3001)の使用により、1つのアレイで2種類の実験が可能
  • HPLCによる品質管理で、アレイ解析から以降の実験までペプチドの品質を保証
  • 結果の再現性が高く、研究室間での検証が可能
  • 高品質のヒストンペプチドアレイにより、誤差を低減
  • アレイスポットの前に合成・検証が行われ、20残基に限定されない EpiTitan ペプチド
  • 1つのペプチドに最大6種類の修飾が可能(他社製品は最大4種類)

アレイデザイン

図2 アレイデザイン
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図2 アレイデザイン
各アレイは、ストレプトアビジンコートスライドガラス上に固定された265種類以上のビオチン化ヒストンペプチド(長さは20アミノ酸以上)を含みます。ペプチドは、2つの同じサブアレイ(AとB)にスポットされています。それぞれのサブアレイに、各ペプチドが3個ずつのグループで2回スポットされており、各ペプチドのスポット数は合計12/アレイとなります(赤丸で示します)。

 

使用例

図3 ECL/蛍光によるアレイデータ
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図3 ECL/蛍光によるアレイデータ
ヒストン H3 K4Me3 抗体(品番: 13-0004)の結合特異性をヒストンペプチドアレイで検出。
左: 抗体結合の蛍光スキャン。スポットトレーサー(特許取得済み)を緑色、H3K4Me3 結合を赤色で示す。
右: K4Me3 抗体結合をECLで検出。X線フィルムに30秒間感光させて可視化。

 
図4 ヒストンメチルトランスフェラーゼアッセイ
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図4 ヒストンメチルトランスフェラーゼアッセイ
ヒストン Lys9 メチルトランスフェラーゼ(リコンビナント)を使用して、EpiTitan™ ヒストンペプチドアレイ上のペプチドをメチル化した。
左(-KMT): コントロール(酵素なし)
右(+KMT): 酵素をアレイに添加
H3K9me2 認識抗体を使用して、メチル化を検出した。白枠は、酵素を添加する前に、抗体によって検出された H3K9 メチル化ペプチドを示す。新しく検出されたスポットは、H3K9me2 の新しいサイトを示す。これらの結果から、ヒストン修飾酵素の基質特異性の検出に、EpiTitan™ ヒストンペプチドアレイが有用であることが示される。

 
参考文献

・ Fuchs SM, Krajewski K, Baker RW, Miller VL, Strahl BD (2011). Influence of combinatorial histone modifications on antibody and effector protein recognition. Curr Biol21: 53-58.
・ Rothbart SB, Krajewski K, Strahl BD, Fuchs, SM (2012). Peptide microarrays to interrogate the histone code.Methods Enzymol 512: 107-135.
・ Rothbart SB et al (2012). Association of UHRF1 with methylated H3K9 directs the maintenance of DNA methylation. Nat Struct Mol Biol 19: 1155-1160.

ヒストンペプチドアレイ

品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
EpiTitan Histone Peptide Array ver4詳細データ ECY 11-2001 1 SLIDE
販売終了

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マルチウェルガスケットを使用すると、1つのアレイで複数の実験を行うことが可能になります

 

  • 別々のタンパク質や抗体をテスト
  • 抗体の希釈倍率を変更
  • ポジティブコントロール用として
品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
Multi-well Array Gasket詳細データ ECY 11-3001 1 PC
販売終了

商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。

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