血液・食品サンプルの抗酸化能を評価 OxiSelect™ FRAP アッセイ（鉄還元/抗酸化力測定試験）

OxiSelect™ FRAP アッセイキットは、鉄イオン（Fe³⁺ → Fe²⁺）の還元反応を利用して、抗酸化力を測定するキットです。血清、血漿、ライセート、生体液試料、精製食品サンプル、薬剤抽出物などの抗酸化力測定ご利用いただけます。

抗酸化物質とFRAPアッセイについて

酸化ストレスは、活性酸素種（ROS）と抗酸化物質（antioxidants）濃度の不均衡を生じる生理的条件を指します。過剰な ROS の蓄積によって、DNAやタンパク質、脂質膜の損傷などの細胞損傷が引き起こされます。ROS による損傷は、がん、糖尿病、心血管疾患、アテローム性動脈硬化症、および神経変性疾患など多くの病理状態の発症への関連が示唆されています。正常な生理条件下では、細胞内のROS生成は、細胞の抗酸化酵素、マクロやミクロ分子、レドックス分子の作用により相殺されます。抗酸化物質は、一個以上の自由電子を含む分子で、電子を供与することでROSを安定化します。抗酸化物質は、親水性分子と親油性分子の両方が含まれ、ROSを代謝します。抗酸化物質は、異なる組織や細胞内部に一過性的の局在を示します。ROSの有害な影響のため、過剰な ROSはあらゆる抗酸化防御機構によって細胞から速やかに除去されなければなりません。

OxiSelect™ FRAP アッセイは、様々な試料中の抗酸化力を定量的に測定します。血清、血漿、尿、唾液、涙、組織ホモジネート、細胞抽出物、精製食品、薬剤抽出物などでご利用いただけます。本アッセイは、広く引用されている Benzie and Strain ら文献のプローブと鉄の反応による青色比色産物の生成に基づいています［1、2］。FRAPアッセイは、年齢、病気、食事、または他の生理学的変化と抗酸化状態とを評価する簡便で効果手的な手法です。

• 迅速な 10 分間プロトコール
• 三価鉄（Fe³⁺）から二価鉄（Fe²⁺）への還元反応で、サンプル中の抗酸化力を測定
• 感度：約 2 µM Fe²⁺ 鉄当量
• 血清、血漿、ライセート、生体液試料、精製食品サンプル、薬剤抽出物に適用

サンプル、スタンダードを含め200アッセイ分の試薬が含まれます。

• 比色プローブ
• 塩化鉄溶液
• 鉄(II) スタンダード
• アッセイバッファー (5X)

サンプル中の電子供与抗酸化物質によって、三価鉄イオン（Fe³⁺）は、二価鉄イオン（Fe²⁺）に還元されます。Fe²⁺イオンは、比色プローブと反応し、540-600nmの波長可能な暗青色の生成物を形成します。

図1．FRAPアッセイの原理

図2．鉄（II）スタンダードカーブ

図3．様々な抗酸化物質でのFRAPアッセイの結果

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