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記事ID : 43578
研究用

選択的NMDA受容体ブロッカー。てんかん等の研究に。 IEM-1921

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背景

N-methyl-D-aspartate(NMDA)受容体は、L-glutamate受容体の一種で、中枢神経系で重要な役割を担っています。NMDA受容体の活性化は、細胞質内遊離カルシウム([Ca2+]i) の増加をもたらし、シナプス可塑性につながります(1)

NMDA受容体の異常な活性化は、アルツハイマー病、ハンチントン病、パーキンソン病などの神経変性疾患や、てんかんの病因に関連していることが知られています(1)

IEM-1921は、1-phenylcyclohexylamineとしても知られ、NMDA受容体の選択的ブロッカーです。WistarおよびKrushinskii-Molodkinaラットの慢性実験では、IEM-1921(5mg/kg)が抗けいれん薬として作用することが見出されました。IEM-1921は、けいれんの持続時間を82%減少させ、脳の神経異常を予防することが報告されています(2-3)

特長

商品名 IEM-1921
品番 I-180
別名 1-Phenylcyclohexylamine, 4-Amino-4-phenylcyclohexane, PCA, 1-phenylcyclohexan-1-amine
構造式 ALO_IEM1921_01.png
分子式 C12H17N
純度 >99% (HPLC)
CAS番号 2201-24-3
分子量 175.27
商品形態 凍結乾燥粉末(Lyophilized powder)
由来 合成品
PubChem CID 31862
ターゲット NMDA受容体
有効濃度 1-10µM
活性 IEM-1921は、選択的NMDA受容体ブロッカーであり、強力な抗けいれん作用を有する(2, 4, 5)
溶解性 DMSOに200mMまで溶解可。使用前に5000gで1分遠心ください。
溶解後の保管温度、期間 4℃で4週間、-20℃で3ヶ月。

適用例

図.IEM-1921はXenopus卵母細胞に発現するNMDA(NR1+NR2A)受容体を阻害する。
図.IEM-1921はXenopus卵母細胞に発現するNMDA(NR1+NR2A)受容体を阻害する。
(A) 膜電位を-60 mVに保った状態で、50秒ごとに20 µMグルタミン酸+20 µMグリシンで一過性の刺激をして誘発されたNR1/NR2A currentの代表的なタイムコースデータ。10 µM IEM-1921 (品番:I-180) によって著しい阻害が見られた。
(B) Aに示した記録から、コントロールと10µM IEM-1921を使用した後の電流トレースを重ね合わせたもの。一過性の刺激は矢印で示されている。

参考文献
  1. Liu, J. et al. (2019)?Front. Neurosci.,13, 43.
  2. Zaitsev A.V.et al. (2015) J. Neurosci. Res., 93, 454.
  3. Vataev S.I. et al. (2020) Neurosci. Behav. Physi., 50, 374.
  4. Bolshakov, K.V. et al. (2005) Neuropharm., 49, 144.
  5. Bolshakov, K.V. et al. (2003) J. Neurochem., 87, 56.

IEM-1921

品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
IEM-1921詳細データ ALO I-180 5 MG
¥23,000
IEM-1921詳細データ ALO I-180 10 MG
¥37,000
IEM-1921詳細データ ALO I-180 25 MG
¥73,000
IEM-1921詳細データ ALO I-180 50 MG
¥116,000

商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。

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