本キットは、ヒトインスリン濃度を ELISA 法により検出・定量します。
背景
インスリンとは
インスリンは、血液から筋肉、脂肪、肝細胞へのグルコースの吸収を介して、炭水化物、脂肪、タンパク質の代謝を制御するペプチドホルモンです。ランゲルハンス島β細胞で産生され、多くの組織でタンパク質合成に影響を及ぼします。このような同化作用は、グリコーゲン生成や脂質生成を介して、グルコースをグリコーゲンや脂質に変換することで引き起こされます。血中グルコース濃度が上昇するとβ細胞からインスリンが分泌されますが、逆に血中グルコース濃度が低下するとα細胞からグルカゴンが分泌され打ち消し合います。インスリンの作用は、DNA複製の増加、脂質やタンパク質の合成の増加、グリコーゲン合成の増加、カリウムの取り込みの増加、糖新生や腎臓ナトリウム排出の減少などの経路に影響します。また、インスリンは脳において記憶機能や認識機能も亢進させます。血中グルコース濃度のバランスが崩れると、糖尿病などの疾患につながることも知られています。
図1 インスリン(上)とグルカゴン(下)による血中グルコースの制御
特長
- 検出限界:50 pg/mL
- 血清、血漿、ライセートなどの生体液サンプルを測定可能
- キットにはヒトインスリンスタンダードが付属
構成内容
- 抗インスリン抗体コートプレート
- 抗インスリンビオチン標識酵素(1000×)
- ストレプトアビジン-酵素コンジュゲート
- アッセイ希釈液
- 10× 洗浄バッファー
- 基質溶液
- 停止溶液
- インスリンスタンダード
製品データ
図2 ヒトインスリンELISAスタンダードカーブ
図3 ヒト血清および血漿中のインスリン濃度
ヒト血清・血漿を、希釈なし、および 1:10、1:100 に希釈して試験に用いた。
- Morgan, C.R., et al. (1863) Diabetes 12(2): 115-126.
- Reaven, G.M. (1988) Diabetes 37(12): 1595-1607.
- Van den Berghe, G., et al. (2001) N. Engl. J. Med. 345: 1359-1367.
- Yalow, R.S., et al. (1959) Nature 184: 1648-1649.
インスリン ELISA キット(ヒト)
品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 |
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Insulin ELISA Kit, Human | CBL | MET-5063 | 96 ASSAY |
販売終了 |
Insulin ELISA Kit, Human | CBL | MET-5063-5 | 5*96 ASSAY |
販売終了 |
商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。
※ 表示価格について
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