サンプル中のL-アミノ酸を検出 L-アミノ酸測定キット（比色／蛍光）

サンプル中のL-アミノ酸（グリシン以外）のトータル量を測定できるアッセイキットです。

本キットでは、L-アミノ酸オキシダーゼでL-アミノ酸を脱アミノ化し、産生された過酸化水素を比色または蛍光プローブで検出します。L-アミノ酸量は、キットに付属のL-アラニン標準品でスタンダードカーブを作成し算出します。

アミノ酸とは？

アミノ酸はアミノ基（-NH3）とカルボキシル基（-COOH）両方の官能基を持つ有機化合物であり、側鎖（R基）によって各アミノ酸の特徴が決まります。いくつか例外は見られますが、アミノ酸の主な要素は炭素、水素、酸素、窒素です。現在は約500種類のアミノ酸が知られていますが、ヒトのゲノム上にコードされているのはそのうち20種類のみです。アミノ酸はモノマーであり、それぞれが繋がることで短鎖のペプチドやより長鎖のタンパク質を合成します。タンパク質を構成しないアミノ酸は、生物学的に重要な分子を形成する働きを担っており、例えばトリプトファンは神経伝達物質のセロトニンに、チロシン（および前駆体のフェニルアラニン）は同じく神経伝達物質のドーパミン、エピネフリン、ノルエピネフリンに合成されます。

体内で消費・吸収されたアミノ酸は、タンパク質などに合成されたり、酸化されエネルギーとして利用されたりします。酸化経路はアミノ基からのトランスアミダーゼ除去を開始点とし、尿素サイクルへと進みます。その他のトランスアミダーゼ産物にはクエン酸サイクルで利用されるケト酸があります。糖新生工程においていくつかのアミノ酸はグルコースに変換される場合もあります。20種類の標準アミノ酸の内、9種類（ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、バリン）はヒトの体内で十分量を産生することができず食品などから摂取する必要があるため、必須アミノ酸と呼ばれています。

比色キット（品番： MET-5054）

• L-アラニン スタンダード
• 1X アッセイバッファー
• 比色プローブ
• HRP
• L-アミノ酸オキシダーゼ

蛍光キット（品番： MET- 5055）

• L-アラニン スタンダード
• 1X アッセイバッファー
• 蛍光プローブ
• HRP
• L-アミノ酸オキシダーゼ

本キットは、食品や生体試料中のL-アミノ酸を測定します。

L-アミノ酸はL-アミノ酸オキシダーゼによって酸化的脱アミノ化され、α-ケト酸とアンモニア、過酸化水素が産生されます。産生した過酸化水素を比色／蛍光プローブで検出します。ホースラディッシュペルオキシダーゼ（HRP）は、プローブと過酸化水素の反応（1：1で結合）を触媒します。サンプルとスタンダードの値を96ウェル用比色／蛍光プレートリーダーで測定します。

図1　比色法

図2　蛍光法

1. 使用する試薬をよく混ぜます。すべてのスタンダードとサンプルは、2重または3重で測定します。
2. 各スタンダードとサンプルをウェルに50 µLずつ加えます。
3. 反応液を各ウェルに50 µLずつ加えます。よく混合し、37℃で90分間インキュベートします（遮光）。
4. 分光光度マイクロプレートリーダー（比色法）または蛍光プレートリーダー（蛍光法）を用いて測定します。
5. サンプルの測定値とスタンダード曲線を比較し、L-アミノ酸の濃度を算出します。

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