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記事ID : 14175
研究用

ATPベースの発光測定を用いた細菌・バクテリア検出キット細菌・バクテリア検出キット(発光法) ‐RubyGlow™‐

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RubyGlow™  細菌検出アッセイキットは、代謝的に活性な細胞のATP生成に基づき細菌細胞・微生物量を発光を用いて高感度に測定します。ホタル類似体の緑色光(Em 562 nm)を使用している他社ルシフェラーゼキットとは異なり、赤色光(Em 619 nm)を使用します。

背景

ATP測定と細菌数測定

異なる細菌サンプル中の細菌数測定は、多くの研究分野で非常に重要ですが、従来の方法では測定に数日を要しました。迅速に結果を得るための微生物・細菌細胞数を推定する方法の一つとしてアデノシン三リン酸(ATP)量に基づく測定法があります。ATPベースの測定法は、生細胞であればATPを生産しており、なおかつ微生物細胞のATP含有量は成長のすべての段階にわたって比較的一定であるということに基づく手法です。また、ATP量の測定のための最も高感度な技術の一つとして、ルシフェリン-ルシフェラーゼ生物発光アッセイがあります。ルシフェラーゼ-ルシフェリンの発光反応は、以下のとおりです。ルシフェラーゼ-ルシフェリン反応においてATPが制限要因である場合には、放出される光の強度は、試料中のATP濃度に比例します。

ルシフェラーゼ + ATP + ルシフェリン + O2 → オキシルシフェリン(Oxyluciferin) + AMP + PPi + CO2 + Light

使用目的

Marker Gene Technologies(MGT)社では、遺伝子工学的手法により長波長(619 nm)の発光を生成する新規ルシフェラーゼを開発しました。改変ルシフェラーゼは多くの発光アッセイで用いられるネイティブのホタルルシフェラーゼに比べて熱安定性が向上しており、発光は数時間にわたって安定なため、基質のインジェクションの必要がなくなります。

RubyGlow™ 細菌検出アッセイキットは、耐熱性のルシフェラーゼを利用し、培地や生物学的サンプル中の細菌を検出します。また、インキュベート時間を延長することで(37 ℃で2〜4時間)、検出レベルの低いサンプルにも適用できます。インキュベート時間の延長で検出感度が上昇する一方、測定は一日で完了します。また、他社品と比較し、データのばらつきが小さく、信頼度の高い測定を実現します。安定した発光を得られるため、本キットはマイクロタイタープレートフォーマットでご使用頂け、同時に多数のサンプル(例えば、食品サンプルや臨床サンプル)の処理を可能にします。マイクロタイタープレートフォーマットでのアッセイはまた、薬物や抗生物質スクリーニングアッセイなど、ハイスループットなアプリケーションにも最適です。市販のルシフェラーゼのほとんどが緑色の発光(562 nm)を示しますが、RubyGlow™ルシフェラーゼは、ルシフェリン転換時に赤色光(Em 619 nm)を生成します。このユニークな特徴は、標準的なルシフェラーゼを用いたアッセイや他の緑色(フルオレセインベース)または青色(クマリン)を用いた手法と互換性があります。

構成内容

  • RubyGlow™ ルシフェラーゼ:1 x 0.5mg
  • 反応バッファー:1 x 6mL
  • ルシフェリン(粉末):1 x 1.4mg
  • 溶解バッファー:1 x 12mL
  • リン酸/EDTA バッファー:1 x 2mL
  • リゾチーム(Lysozyme):1 x 20mg

必要な機器・器材

  • ルミノメーターまたはプレートリーダー(with luminescence detector)
  • 96-ウェル黒壁アッセイプレート(Corning #3792 round-bottom or #3915 flat bottom)
  • 96-ウェルクリアープレート(マイクロプレートでサンプル処理する場合) または 遠心チューブ(シングルチューブでサンプル処理する場合)
  • マルチチャンネルピペット
  • ドライアイス

細菌のATP 測定プロトコール

細菌からのATP抽出は、単一のチューブまたはマイクロプレートフォーマット(複数のサンプルを同時に処理することが必要な場合)で行うことができます。

  1. 溶菌ミックス(Bacterial Lysis Mix)の調製:
    リン酸/EDTAバッファー、溶解バッファーを融解し、使用まで4℃で保管してください。リゾチームバイアルに、脱イオン水 3.6mL と 0.4mLのリン酸/EDTAバッファーを加え、完全に溶解してください。
  2. ステップ1で調製した4mLのリゾチーム溶液を溶解バッファーへ移し、混合します。本溶解液を「溶菌ミックス(Bacterial Lysis Mix)」として、細菌の溶解およびATP 抽出に使用します。
  3. 45μLの細菌培養サンプル(複数可)を、チューブまたはマイクロプレート(リン酸/EDTA バッファー5μL を含む)に移します。ピペッティングにより数回上下してよく混合し、その後、完全に凍結するまでドライアイス上に置きます。サンプルを室温で融解し、ステップ2で調製した150μLの溶菌ミックスを添加し、混合液を室温で10分間静置します。(サンプルの溶解混合液の総ボリュームは200μLになります。)
  4. 細胞ライセート50μl を黒色壁の96ウェルマイクロタイターアッセイプレート(丸底もしくは平底)に移します。1ウェルあたり、50μl のルシフェリン/ルシフェラーゼ溶液(ワーキング)を添加し、混合後プレートリーダーで測定します。[time for integration:≥ 1 秒]

細菌数検出キット アッセイプロトコール概要図

測定例

抗生物質による細菌の増殖阻害の評価
図2a. 抗生物質による細菌の増殖阻害の評価
JM109 または アンピシリン耐性を付与する発現ベクターを導入した BL21(DE3) pLysS株(クロラムフェニコール耐性)菌株に、数種類の抗生物質で希釈・混合した。この混合物を5時間37℃でインキュベートした。その後、細胞を溶解し、抽出されたATPをRubyGlow™ ルシフェラーゼを用いて測定した。発光を測定し、異なる抗生物質に対して発光量(RLU)をプロットした。
[AMP:アンピシリン; Tet:テトラサイクリン; Strep:ストレプトマイシン; CAM:クロラムフェニコール]。その結果、アンピシリンとクロラムフェニコールは、JM109の成長を阻害したが、耐性株の生育に影響を及ぼさなかった。

細菌のハイグロマイシンに対する用量応答的増殖阻害
図2b. 細菌のハイグロマイシンに対する用量応答的増殖阻害
JM109の培養液を希釈し、ハイグロマイシンの希釈系列と混合した。その後、細胞を溶解し、抽出されたATP をRubyGlow™ルシフェラーゼを用いて測定した。発光を測定し、ハイグロマイシン濃度に対して発光量(RLU)をプロットした。

細菌数測定キットによる細菌の検出限界
図3. RubyGlow™キットによる細菌の検出限界
指数関数的に増殖したW3110の希釈液を溶解し抽出したATPから、発光を測定した。37℃でのインキュベーション時間の延長によって高い希釈倍率の培養液の検出を補助するかについて検討した。2時間と4時間のインキュベーション時間で試験したところ、検出限界が下がった。

細菌の増殖と発光の直線性
図4.細菌の増殖と発光の直線性
指数関数的に増殖したW3110の希釈液を溶解し抽出したATPから、発光を測定し、発光量(RLU)をOD600で示される細菌の増殖に対してプロットした。直線性は、0.8のOD600 の値までに観察された。内部に表示した図は、 OD600 が0.1以下の時の直線性を示す。

よくある質問 Q&A

【01】 キットはどのようにワークしますか?

本キットは、独自の赤色ルシフェラーゼを使用して、細菌のATPレベル検出を行い、生菌数を測定します。細菌は細胞壁を含んでいるので、 ATPの抽出が必要です。MGT社キットと競合他社品を比較したところ、培地中の細菌数が低い場合、後者では多くの変動が観察されました。一方、MGT社キットでは、抽出のステップと赤色のルシフェラーゼによる安定したシグナルによって、一貫した発光シグナルを測定することができました。

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【02】 どのような種類の細菌サンプルに設計されていますか?

キットに使用される技術は非常に一般的であり、生細菌によって生成されたサンプル中のATPレベルを測定することに基づきます。キットには、細胞からATPを放出させる溶解バッファーが含まれます。データシートに種々の菌株についての代表的なデータを記載してありますが、ご使用の際には既知の細菌サンプル量についてのコントロールを含めて測定することを推奨いたします。

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参考文献

Sharpe AN, Woodrow MN, Jackson AK (1970) “Adenosine triphosphate (ATP) levels in foods contaminated by bacteria”. J. Appl. Bacteriol. 33: 758-767

Stannard CJ, Wood JM (1983) “The rapid estimation of microbial contamination of raw meat by measurement of adenosine triphosphate (ATP)”. J. Appl. Bacteriol. 55:429-438 

細菌・バクテリア検出キット(発光法) ‐RubyGlow™‐

品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
RubyGlowTM Luminescent Bacterial Detection Kit詳細データ MGT M1573 1 KIT
¥44,000

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商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。

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