本キットは、マウスの脳サンプルから微小血管を分離するためのキットです。
簡便なプロトコールで、かつ高収量が期待できます。
特長
- 簡便なプロトコールかつ高収量
- 組織をすり潰す乳棒(再使用可能)が付属
構成内容
- 溶液A
- 溶液B
- 乳棒
- ストレーナー1
- ストレーナー2
プロトコール
サンプルの前処理 | |
1. | 溶液Aと溶液Bを氷上で冷やします。 |
2. | 採取したマウスの脳を1X PBSで洗浄し、組織屑を除去します。 大脳皮質、海馬、線条体を切り出し、60 mm Falcon® ペトリ皿(Corning社 品番:353004)上で8 mL の溶液Aに浸します。 |
3. | ペトリ皿を解剖顕微鏡下に置き、素早く髄膜を取り除きます。 |
組織ホモジネートの調製 | |
4. | 組織のみを1.5 mL マイクロ遠心チューブに移します。 氷上もしくは冷蔵室にて、付属の乳棒でチューブ内の組織をホモジェナイズします。 |
4.1 組織を十分にすり潰します(100回程度) 4.2 0.2 mL の溶液Aを添加し、さらにすり潰します(200回程度) 4.3 0.2 mL の溶液Aを添加し、さらにすり潰します(100回程度) |
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脂質層の分離・除去 | |
5. | 5 mL の溶液Bを50 mL 遠心チューブに分注し、氷上で冷やします。 |
6. | 4.で調製したホモジネートを、5.の50 mL 遠心チューブに移します。 0.4 mL の溶液Aで1.5 mL マイクロ遠心チューブを洗浄し、溶液を50 mL 遠心チューブに回収します。 洗浄-回収の工程をさらに3回繰り返します。 50 mL 遠心チューブ内の液量は、7 mL(0.2 mL + 0.2 mL + 5 mL + 0.4 mL x 4)になります。 |
7. | 同じ50 mL 遠心チューブにさらに3 mLの溶液Aを添加します。 ボルテックスでよく混合し、4℃にて4,000 rpmで10分間遠心します。 |
8. | 50 mL 遠心チューブ内の一番上の脂質層を、1 mL ピペットチップで慎重に取り除きます。 脂質層を取り除くと、50 mL 遠心チューブ内のホモジネートは7-7.5 mL残ります。 |
9. | 残ったホモジネートと同量の溶液Aを50 mL 遠心チューブに添加します。 ボルテックスして混合し、4℃にて4,000 rpmで10分間遠心します。 |
微小血管の回収 | |
10. | 上清を取り除いた後、ペレットに2 mL の溶液Aを添加しピペッティングにより再懸濁します。 |
11. | 新しい50 mL遠心チューブにストレーナー1をセットし、10.で調製した懸濁液をストレーナー1に通しろ液を回収します。 |
12. | 別の容器にストレーナー2をセットし、11.で回収したろ液をストレーナー2に通します。 マウス脳微小血管はストレーナー2に回収されます。 |
13. | ストレーナー2を0.75 mL の溶液Aで洗浄します。 微小血管のロスを最小限にするために、洗浄はむらがないよう丁寧に行ってください。 |
14. | ストレーナー2を逆さまにして、35 mm 培養皿(Corning社 品番:430165)にセットします。 1.5 mL 溶液Aでストレーナー2に回収された微小血管を洗い落とします。 |
マウス脳微小血管分離キット
品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 |
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Mouse Brain Microvessel Isolation Kit![]() |
OBL | P750-4 | 4 RXN |
¥362,000 |
商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。
※ 表示価格について
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