本製品は、96ウェルプレートフォーマットで、溶液、食品、細胞/組織ライセートサンプル中の総無機リン酸(Pi)量を測定する簡便な蛍光アッセイです。各キットにはブランク、リン酸スタンダード、内在性コントロール、未知サンプルを含む1000アッセイ分の試薬が含まれます。

無機リン酸(Pi)を定量的に検出 リン酸測定アッセイ(蛍光)
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背景
リン酸(Phosphate)について
遊離の可溶性リン酸塩として存在するリンは、無機リン酸(Pi/inorganic phosphate)と呼ばれ、アミノ酸代謝、タンパク質活性化、炭素代謝、細胞シグナリング、およびエネルギー移動などの多くの生物学的プロセスの調節に重要です。また、ATP、核酸、リン脂質、およびタンパク質の生合成にも使用されます。
特長
- ライセート、溶液、食品、その他生物学的サンプルに適用
- 検出限界:1.56μM リン酸
- リン酸スタンダード付属
構成内容
- リン酸スタンダード
- 10X アッセイバッファー
- 蛍光プローブ
- HRP
- マルトース
- マルトースホスホリラーゼ
- グルコースオキシダーゼ
アッセイ原理
本製品は、溶液、細胞培養上清、ライセート、食品サンプル中の総無機リン酸塩量を蛍光測定します。
無機リン酸(Pi)が存在すると、キットに含まれるマルトースは、マルトースホスホリラーゼ酵素によってグルコース-1-リン酸とグルコースに変換されます。続いて、グルコースがグルコースオキシダーゼによってD-グルコン酸と過酸化水素に変換されます。得られた過酸化水素は、その後特異性の高い蛍光プローブを用いて検出されます。プローブと過酸化水素は1:1で結合し、HRP(Horseradish peroxidase)がその反応を触媒します。
サンプルおよびスタンダードを3時間インキュベートし、次いで、標準的な96ウェル蛍光プレートリーダーで測定します。サンプル濃度は、96ウェルマイクロタイタープレートフォーマット内のリン酸スタンダードと比較して算出されます。
図1. リン酸測定アッセイの原理
※サンプル中の内在性グルコースがアッセイに干渉する場合があるため、内在性コントロールを置いての実験を推奨します。
プロトコール
- キット使用前に全ての試薬を混合、調製してください。
(サンプルおよびスタンダードの各試料はデュプリケートまたはトリプリケートでのアッセイを推奨します。) - スタンダード50 μLを、蛍光プレートリーダー適合の黒色96ウェルプレート添加します。
- サンプル50μLを、異なる2ウェルに加えます。
- 「反応液ミックス((+)マルトースホスホリラーゼ)」50 μLを、全てのスタンダードウェルと、2つのサンプルウェルの片方に加えます。
- 「内在性コントロールミックス((-)マルトースホスホリラーゼ)」50 μLを、もう一方のサンプルウェルに加えます。
- よく混合し、遮光・37℃の条件で3時間インキュベートします。
Note:このアッセイは、連続したものですが、反応速度に応じて複数の時点で測定できます。 - 蛍光マイクロプレートリーダーで測定します(励起:530-570 nm、蛍光:590-600 nm)。
- 反応液ミックスを添加したサンプル(ステップ4)のRFU値と、内在性コントロールサンプル(ステップ5)のRFU値の差を求めます。
- 測定サンプルのRFU値とスタンダードカーブを比較することで、サンプル内のリン酸濃度を計算します。
使用例
図2. リン酸スタンダードカーブ
リン酸測定アッセイ(蛍光)
商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。
※ 表示価格について
- 「リン酸測定アッセイ(蛍光)」は、下記のカテゴリーに属しています。
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