PhosphoWorks™ 蛍光ADPアッセイは、ADP形成を高感度にモニターするためのキットです。
背景
アデノシン二リン酸(ADP)とは、細胞代謝において主要な役割を果たす重要な有機分子です。それは、生細胞においてエネルギー移動に必須で重要な反応であるATP脱リン酸化の産物であり、再リン酸化を介してATPに再循環されます。ADPとATPのこの相互変換は、ホスファターゼ、ホスホリラーゼおよびキナーゼのようなATPアーゼにより主にミトコンドリアと葉緑体で起こります。ADPは血小板内の濃密体(dense body)に保存されており、血小板が活性化されると、ADPが放出されてプリン作動性受容体のファミリーと相互作用し、それによって細胞機能を調節します。
原理
酵素結合を利用した本アッセイでは、キナーゼ活性をモニターすることでADP形成を測定します。産生されるADPの濃度は酵素ホスホトランスフェラーゼ活性に比例し、ABD社独自のADPセンサーを使用してキナーゼ活性をモニターし、蛍光マイクロプレートリーダー(Ex/Em = 540/590 nm)で測定します。
特長
- HTSアプリケーションに最適な「mix and read」フォーマット
- 96ウェルまたは384ウェルのマイクロタイタープレートに対応
構成内容
- Component A: ADP Sensor Buffer, 1 vial (2 mL)
- Component B1: ADP Sensor I (Light-sensitive), 1 vial powder
- Component B2: ADP Sensor II, 1 vial (1 mL)
- Component B3: DMSO, 1 vial (100 µL)
- Component C: ADP Standard, 1 vial
- Component D: ADP Assay Buffer, 1 vial (10 mL)
プロトコール概要
- キナーゼ反応
- ADPセンサーバッファーの添加
- ADPセンサーの添加
- 室温で15分-1時間インキュベート
- 蛍光強度の測定
製品データ
図.1 PhosphoWorks™ 蛍光ADPアッセイキットを用いたADPの用量反応測定
分析機器:Gemini蛍光マイクロプレートリーダー(Molecular Devices)
384ウェル黒色プレート使用, インキュベーション時間:15分、30分、1時間
0.3 µMのADPを検出(Z'ファクター= 0.65)。
PhosphoWorks™ 蛍光ADPアッセイ
品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 |
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PhosphoWorksTM Fluorimetric ADP Assay Kit *Red Fluorescence* | ABD | 21655 | 1 KIT [100 Tests] |
¥84,000 |
【関連情報】
商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。
※ 表示価格について
- 「PhosphoWorks™ 蛍光ADPアッセイ」は、下記のカテゴリーに属しています。