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PI3K は110 kDa の触媒サブユニットと85 kDa の制御サブユニットから成る酵素である。110 kDa の触媒サブユニットおよび85 kDa の制御サブユニットはそれぞれ、細胞内に多数のアイソフォームが存在する。p110 α触媒サブユニット(PIK3CA) は卵巣がん、大腸がん等の様々ながんにおいて頻繁に変異や増幅がみられ、PI3K の変異体の一つとされている。PIK3CA遺伝子のコピー数は卵巣がんで30%以上増加し、このことはPI3K 活性の増加をもたらす。さらに、p110 αの活性は血管形成に必要不可欠であり、p110 αを不活性化することで血管発芽や血管リモデリング異常を引き起こす。