
mRNAベースのCOVID-19ワクチンが承認されて以来、薬物送達における脂質ナノ粒子(LNP)の重要な役割が一般的に認識されるようになりました。これまでに承認されたすべてのLNPは、かなりの程度(30〜50%)天然脂質であるコレステロールまたはその誘導体で構成されています。コレステロールのモル含量は、LNPのサイズと形状、トランスフェクション効率、輸送されたmRNAによってコードされるタンパク質の発現レベルに多大な影響を与えます。
伝統的に、コレステロールは、薬局方 (European Pharmacopoeia : Ph. Eur.) グレードのものでさえも、天然の動物性原料、よくラノリン(羊の毛脂)から抽出されています。しかし、動物由来の製品には、TSEのような病気の伝染、好ましくない免疫反応、製品の品質変動などリスクが付きまといます。植物から抽出されたフィトステロールからコレステロールを得る合成戦略の発明により、動物性原料を一切使用しない、薬局方 (European Pharmacopoeia : Ph. Eur.) の要件に適合した高品質で安定した賦形剤グレードのコレステロールが大量生産されるようになりました。
IRS社では植物由来コレステロール(LS-4330)をグラム単位から数キログラム単位までご提供いたします。