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記事ID : 12518
研究用

癌・アルツハイマー・アレルギー等 疾患研究ツール マクロキラー(クロドロン酸内包リポソーム)

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マクロキラーは、クロドロン酸を内包したリポソームです。

使用目的

クロドロン酸(clodronate)は、ビスホスホネートの一つで骨粗鬆病の治療薬と知られており、細胞内でATP類似体としてATP代謝を阻害することで破骨細胞を枯渇します。 クロドロン酸は、破骨細胞、ミクログリアなどのマクロファージに対しても殺細胞作用を示しますが、クロドロン酸単剤ではマクロファージへの取込量が少ないためにその効果が低くなることがデメリットでした。

本製品は、クロドロン酸をリポソームに封入することによりマクロファージ貪食効率および細胞透過性も向上することができ、クロドロン酸単剤と比較して殺細胞効果を高めることが可能となりました。 癌、アルツハイマー、アレルギーなどの多くの疾患に対するマクロファージの関与が報告され、これらの研究する上でクロドロン酸内包リポソームであるマクロキラーは有用なツールとなります。

構成内容

コード 品名 容量
MKV300 マクロキラーV300
  • マクロキラーV300 1 mL 1本
    (クロドロン酸濃度10mg/mL、平均粒子径300nm)
  • コントロール用空リポソーム 1 mL 1本
NEW
MKV100
マクロキラーV100
  • マクロキラーV100 1 mL 1本
    (クロドロン酸濃度10mg/mL、平均粒子径100nm)
  • コントロール用空リポソーム 1 mL 1本

製品特性/用途

  • MKV100の特長:
    小径なので毛細血管等の組織を標的にした時に使用可能です。標的が腫瘍や炎症部位の腫瘍関連マクロファージ(TAM:tumor-associated macrophage)の場合は静脈注射で使用可能です。
  • MKV300の特長:
    マクロファージの認識が強く貪食されやすいです。標的マクロファージが肝臓、膵臓等の場合は腹腔投与で使用可能です。
  • 使用量はどちらもマウス1匹で 0.05〜0.2mL でお試しください。どちらも24〜48時間後に研究対象組織を摘出し、免染・遺伝子発現等で評価してください。

製品データ

マクロキラーV300 と他社類似品との性能比較
図1 マクロキラーV300 と他社類似品との性能比較
マクロキラーとクロドロン酸単剤、他社類似品についてマウスマクロファージ株化細胞 RAW264.7 に対する影響について検討しました。 RAW264.7 細胞に対して各試薬を1時間曝露し、48時間培養後の細胞生存率を測定しました。
その結果、マクロキラーはクロドロン酸単剤および他社類似品と比べて殺細胞作用が高く、細胞内へのクロドロン酸取込効率が高いことが判明しました。

PMC_Macrokiller_2.gif
図2 初代ミクログリアに対するマクロキラーV300 の殺細胞効果
初代ミクログリア(関連商品を参照)にマクロキラーを1時間曝露し、48時間後の細胞生存率を測定しました。
その結果、濃度依存的にミクログリアの細胞生存率が減少し、ミクログリアに対しても有効であることが確認できました。

マクロキラーV300による内臓脂肪細胞・マクロファージ共培養系における遺伝子発現の変化
図3 マクロキラーV300による内臓脂肪細胞・マクロファージ共培養系における遺伝子発現の変化
内臓脂肪細胞(関連商品を参照)・マクロファージ共培養系にマクロキラーを1時間曝露し、2日間培養しました。 さらにLPSを添加し2日間培養した細胞をリアルタイムPCR法で遺伝子発現の解析を行ないました。
その結果、単球/マクロファージマーカーである5種類の遺伝子(CD11b/c, CD13, CD14, M-CSFR)全てで遺伝子発現量が低下し、マクロキラーによるマクロファージが枯渇したことが確認できました。

マクロキラー投与量の違いによるマクロファージマーカー遺伝子の発現に及ぼす影響
図4 マクロキラー投与量の違いによるマクロファージマーカー遺伝子の発現に及ぼす影響
異なる投与量(12.5, 25.0, 50.0 mg/kg)のマクロキラーV100およびV300を腹腔内もしくは静脈投与した1日後の肝臓におけるマクロファージのマーカー遺伝子(F4/80)の発現をリアルタイムPCRにより解析した。腹腔内投与(左)および尾静脈投与(右)後、いずれの濃度においても未投与群と比較してF4/80の発現はマクロキラー投与により減少した。(GAPDHを内部標準として相対mRNA量を定量、未投与群を1とした時のそれぞれの遺伝子の発現量を示す)

マクロキラー投与後のマクロファージマーカー遺伝子の発現変動
図5 マクロキラー投与後のマクロファージマーカー遺伝子の発現変動
マクロキラーV100およびV300を腹腔内もしくは尾静脈投与(50.0 mg/mL)した3, 5, および7日後の肝臓におけるマクロファージのマーカー遺伝子の発現をリアルタイムPCRにより解析した。マクロキラー投与によりF4/80の発現は、腹腔内(左)および尾静脈(右)投与7日後まで未投与群と比較し減少した。(GAPDHを内部標準として相対mRNA量を定量、未投与群を1とした時のそれぞれの遺伝子の発現量を示す)

マクロキラー V300

品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
マクロキラーV300
Macrokiller V300詳細データ
PMC MKV300 1 SET
¥35,000

マクロキラー V100

品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
マクロキラーV100
Macrokiller V100詳細データ
PMC MKV100 1 SET
¥35,000

関連商品

商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。

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