ダウン症や急性冠症候群のマーカーである妊娠関連血漿タンパク質(PAPP-A)を測定するELISAキットです。
背景
妊娠関連血漿タンパク質(PAPP-A)について
妊娠関連血漿タンパク質(Pregnancy associated plasma protein A, PAPP-A)は発達中の胎盤で生成されるタンパク質で、妊娠7週後、母体血において急激に濃度が上昇します。妊娠前期におけるPAPP-Aの測定は、ダウン症やその他異数体の出産前スクリーニングに有用であることが報告されています。妊娠11-14週にPAPP-A値が減少していることの他、出産年齢やFree β-HCGの測定値、後頚部浮腫(Nuchal translucency, NT)超音波検査の結果を考慮することで、妊娠中のダウン症の90%を検知できます。
一方ここ数年、PAPP-Aが急性冠症候群(Acute coronary syndrome, ACS)患者、特に不安定冠動脈プラークを持つ患者において上昇していることが示されています。重要なことに、心筋トロポニンIおよび/またはCRPが陰性の患者においてもPAPP-A値が上昇しているという結果が得られています。このためPAPP-Aは、ACS患者のリスク評価や診断のための独立したマーカーであるといえます。
使用目的
- PAPP-A ELISAキット
妊娠初期のダウン症(トリソミー21)のリスク評価にお使いいただけます。 - PAPP-A US (ultra sensitive) ELISAキット
妊娠している女性と比較すると健常者およびACS患者のPAPP-A値は非常に低いため、ACS患者のPAPP-A測定用に超高感度タイプのキットが開発されました。
インキュベーション時間 | 60/60/30/15 分 |
---|---|
適用サンプル | 血清 |
サンプル量 | 100μl |
測定範囲 | 11.25 - 450 ng/ml |
検出感度 | 0.023 ng/ml |
構成内容
- 抗PAPP-A抗体コート済96wellマイクロプレート(ストリップタイプ)
- スタンダード(凍結乾燥品)
- 酵素複合体
- 基質溶液
- 停止液
- 洗浄液
- 酵素複合体希釈液(品番:2397のみ)
- アッセイバッファー(品番:2397のみ)
- コントロール (low & high)(品番:2397のみ)
- サンプル希釈液(品番:4512のみ)
- コンジュゲート(ビオチン標識抗体を含む)(品番:4512のみ)
測定例
図 測定例(品番:4512)
DRG社が行ったACS患者106人(mean 42.9 ng/ml)と健常者119人(mean 12.8 ng/ml)の測定結果。
PAPP-A 測定ELISAキット
品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 |
---|---|---|---|---|
Pregnancy-Associated plasma protein A ELISA Kit | DRG | EIA2397R | 1 KIT |
¥114,000 |
商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。
※ 表示価格について
- 「PAPP-A 測定ELISAキット」は、下記のカテゴリーに属しています。