Rockland社 プロテインA、プロテインG、プロテインA/G 〜選択ガイド〜

プロテインA とプロテインG は、抗体、特に免疫グロブリンG (IgG) の Fc領域に結合する能力を持つことで知られている細菌タンパク質です。それぞれ黄色ブドウ球菌とレンサ球菌に由来するこれらのタンパク質は、免疫学とバイオテクノロジーの分野で抗体の精製と検出に極めて重要な役割を果たしています。プロテインA/Gは、プロテインAとプロテインG両方のIgG結合プロファイルを併せ持つ組換えタンパク質であり、IgGの様々な動物種やサブクラスにわたって幅広い特異性を提供します。この汎用性により、プロテインA、プロテインG、プロテインA/G は、様々なアッセイや精製プロセスで有用であるため、生化学研究に欠かせないツールとなっています。

免疫沈降（IP）とIgG精製は、プロテインA、プロテインG、プロテインA/Gの結合特異性を活用する分子生物学の重要な技術です。IPでは、多くの場合固相担体に固定化されたこれらのタンパク質を使用して、対応する抗体に結合することによって混合物から特定の抗原を分離します。これにより、タンパク質間相互作用、翻訳後修飾、およびタンパク質機能の研究が可能になります。IgG 精製では、これらのタンパク質は IgG の Fc領域に結合することによって、血清や細胞培養培地などの複雑なサンプルから IgG 抗体を選択的に抽出します。この精製は、高純度抗体を生成するために重要です。

以下の表は、プロテインA、プロテインG、プロテインA/G の抗体への結合特性の簡略化した概要です。実際の結合強度 (親和性) は、バッファーのpHやイオン強度、特定のタンパク質のバリアントなど、いくつかの要因によって変化する可能性があることに注意してください。

●●● 強い結合、●● 良好な結合、● 中程度の結合、○結合無し、 - データ無し

プロテインA (UniProt P38507) は、黄色ブドウ球菌由来の 56 kDa タンパク質で、さまざまな哺乳類種における IgG のFcフラグメントを認識する5つのIg結合ドメインを備えています。IgG に対するプロテインAの親和性は、動物種やサブクラスによって異なるため、精製における用途に合わせたカスタマイズが可能です。さまざまな生体試料から IgG を効率的に精製するために、多くの場合、セファロース™、磁気粒子、ラテックスなどの固相担体に結合されます。

プロテインG (UniProt P19909、63 kDa) はプロテインA に比べてより広範囲の IgG サブクラスに結合し、組換え体ではアルブミン結合を除去するように改変されており、IgGに対する特異性を高めています。プロテインA同様、プロテインGコンジュゲートは免疫グロブリンの精製と検出に広く使用されており、生化学および免疫学研究において汎用性の高いツールとなっています。

Rockland社のプロテインA、プロテインG、プロテインA/G セファロース™ 製品は、モノクローナル抗体とポリクローナル抗体の高純度分離用に設計されています。これらの高流速かつ漏出の低い親和性樹脂は、実験室およびプロセススケールのアプリケーションの両方で、効率と拡張性を実現するように設計されています。各ロットは、抗体精製プロセスにおける最適なパフォーマンスと信頼性を保証するために、ヒト IgG 結合アッセイを含む厳格な品質管理を受けています。

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