用途に合わせて、キット・添加剤をお選びください。
キット
はじめてPUREfrex®、無細胞系タンパク質合成をご使用になる方
→PUREfrex®2.0 mini
反応液の組成情報が必要な方
→PUREfrex®1.0
より多くのタンパク質を必要とする場合、多品種のタンパク質解析を必要とする方
→PUREfrex®2.0
ジスルフィド結合を含むタンパク質を合成したい方
→PUREfrex®2.1
タンパク質合成反応液から特定の因子を抜くなどのカスタムをしたい方
→PUREfrex® Custom
PUREfrex®2.0 mini -はじめての方にオススメ!
タンパク質発現を行うとき、宿主、発現ベクター、誘導、不溶化など、検討することは意外と多くあります。はじめてPUREfrex®を使う方、はじめて無細胞系をお試しになる方は、本当に合成できるのか、合成できたとしても合成量が少ないのではないかなどの不安を抱えている方もいらっしゃると思います。
PUREfrex® は、どんな生物由来のタンパク質でも鋳型の構成は同じなので、宿主やベクターの検討も不要です。全タンパク質共通のプライマーや詳細な解説が付いた、PUREfrex® 2.0 mini で、まずは、お客様のタンパク質が合成できるかどうかお試しください。合成ができなかった場合も、サポートいたします。
構成内容 |
お客様にご用意いただくもの |
PUREfrex®2.0(タンパク質合成試薬) |
目的タンパク質の遺伝子 |
T7PRO-SD primer(5'UTR配列を含むプライマー) |
FwとRevのプライマー
(PCR産物を鋳型DNAとしてご利用の場合) |
DHRF DNA(ポジティブコントロール用の鋳型DNA) |
PUREfrex®1.0
PUREfrex® 1.0は、反応液の組成が公開されているため、カスタム品をお考えなど、構成内容の情報が必要な場合にお奨めします。また、PUREfrex 2.0でタンパク質を合成した際合成速度が速くて、ジスルフィド結合形成やフォールディングなどが間に合わずに不溶化してしまう場合には、合成速度が遅い PUREfrex® 1.0での合成が有効な場合があります。
(反応液の組成はこちら
)
PUREfrex®2.0
PUREfrex®2.0は、PUREfrex® 1.0 の反応液組成を見直し、タンパク質の合成効率を増大させるよう改良した結果、反応液当たりのタンパク質合成量が高くなっています。より多くのタンパク質を必要とする場合や多品種のタンパク質解析を必要とする研究にお奨めします。反応液組成は非公開となっています。

PUREfrex®2.1
PUREfrex® 2.1は、酸化還元状態のコントロールが重要となる、ジスルフィド結合を含むタンパク質の合成にお奨めします。PUREfrex® 2.0の反応液組成をそのままに、還元剤を別添したことにより、添加する還元剤(及び酸化剤)の種類や量により、合成時の酸化還元状態を調整できます。これにより、例えば、細胞での発現では難しいジスルフィド結合を含むタンパク質合成に最適な条件も検討できます。また、添加剤である、DsbC Set (旧:DS supplement)やDnaK Mix も反応液に添加して使用できます。
PUREfrex® Custom
PUREfrex®はカスタム品もご用意しております。
カスタマイズしたいSolutionとその内容をご指定頂くことで、オリジナルのPUREfrex®キットを作製いたします。
カスタマイズの例
Solution I をカスタマイズする例:特定のアミノ酸、tRNAを除きたい。
Solution II をカスタマイズする例:特定の因子を除きたい。
その他:特定の因子のみ欲しい
など。
カスタマイズの詳細につきましては
こちら をご確認ください。
タンパク質合成用添加剤
- DnaK Mix
高度に精製した大腸菌由来のDnaK、DnaJ、GrpEを適切な濃度比であらかじめ混合した溶液です。
- GroE Mix
高度に精製した大腸菌由来のGroEL、GroESを適切な濃度比であらかじめ混合した溶液です。
単独では高次構造を形成しにくいタンパク質を、活性を有した状態で合成しやすくします。どちらがいいのか判断する明確な基準はなく、合成するタンパク質によって効果は異なりますが、
はじめて試す場合は、経験的に、広く効果があるとわかっている DnaK Mix の方をおすすめします。
- DsbC Set (旧:DS supplement)
酸化型グルタチオン(GSSG)とジスルフィド結合イソメラーゼとして大腸菌のDsbCが含まれています。
- PDI Set
酸化型グルタチオン(GSSG)、ヒト由来のジスルフィド結合イソメラーゼ(PDI)、及び PDI の酸化酵素である Ero1α が含まれています。
ジスルフィド結合形成に最適な環境を作り出します。酸化剤であるGSSGのみでジスルフィド結合形成が可能な場合や、ジスルフィド結合異性化活性を有する DsbC や PDI が必要な場合があります。酸化剤であるGSSGは、Ero1α のように PDI も酸化しますが、反応液全体も酸化方向にもっていく役割があります。一方で、Ero1α は、PDI を特異的に酸化する酵素であるため、反応液全体を酸化に傾けたくない場合は、Ero1α(PDI set) をおすすめします。
- EF-P
大腸菌の翻訳因子のひとつで、連続したプロリン残基を含むタンパク質の合成時に添加すると合成量が増加することがあります。