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記事ID : 43919
研究用

ピロリン酸アッセイキット

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ピロリン酸(二リン酸とも呼ばれる)は、P-O-P結合に2個のリン原子を含むリン酸アニオンです。ピロリン酸は、アデノシン三リン酸(ATP)や他のヌクレオチド三リン酸などの重要な生化学分子に見られます。ピロリン酸は、生物学的に重要なさまざまな反応でATPがアデノシン一リン酸に加水分解されるときに生成します。例えば、デオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP)またはヌクレオチド三リン酸(NTP)が、DNAポリメラーゼまたはRNAポリメラーゼによって、それぞれヌクレオチドをDNAまたはRNA鎖に組み込むために使用される場合、ピロリン酸が形成されます。ピロリン酸はカルシウムなどの遷移金属と容易に複合体を形成し、尿、滑液、血漿中にカルシウム塩の蓄積を阻害するのに十分な量が認められます。強直遺伝子産物(ANK)などの非酵素的膜ピロリン酸チャネルは細胞内ピロリン酸を細胞外滑液中に移動させる可能性があります。ピロリン酸カルシウムが過剰に産生されると、結晶化して関節に沈着し、ヒトでは関節炎を引き起こすことがあります。本キットは、生体試料中に存在するピロリン酸の量を96ウェルのマイクロタイタープレート形式で測定する簡易蛍光アッセイです。各キットには、ブランク、ピロリン酸標準品、未知試料など、最大100のアッセイ*を実施するのに十分な試薬が用意されています。試料のピロリン酸塩濃度は、既知のピロリン酸塩標準物質との比較により決定します。本キットの検出限界は4µMピロリン酸です。
*注:各検体の複製には2種類のアッセイが必要であり、1種類はピルビン酸リン酸ジキナーゼ(+PPDK)で処理し、1種類は処理しません(-PPDK)。ピロリン酸は、2つのウェルからのRFU測定値の差異から計算されます。

背景

本キットは、生体試料内の総ピロリン酸を測定します。ピロリン酸(とホスホエノールピルビン酸)はPPDKによってピルビン酸+アデノシン三リン酸(ATP)とリン酸に変換されます。ピルビン酸はリン酸と酸素の存在下でピルビン酸オキシダーゼによってアセチルリン酸、二酸化炭素、過酸化水素に変換されます。次に、得られた過酸化水素を、高度に特異的な蛍光プローブで検出します。西洋ワサビペルオキシダーゼはプローブと過酸化水素の反応を触媒し、1:1の比率で結合します。96ウェルマイクロタイタープレート法で、試料を既知濃度のピロリン酸標準物質と比較します。試料および標準物質を30分間インキュベートした後、標準的な96ウェル蛍光プレートリーダーで読みとります(図1)。

ピロリン酸の測定原理
図1:ピロリン酸アッセイキットの測定原理

構成内容

  • ピロリン酸 スタンダード
  • AMP
  • リンオルピルベート(PEP)
  • Na2HPO4
  • 蛍光プローブ
  • Flavin Adenine Dinucleotide(FAD)
  • チアミンピロリン酸塩(TPP)
  • ピルビン酸オキシダーゼ
  • リン酸ピルベートジキナーゼ(PPDK)
  • 10×アッセイバッファー

解析例

CBL_MET5159_02.jpg
図2:ピロリン酸アッセイキットを用いたニワトリ肝臓中のピロリン酸検出
ニワトリ肝臓を、プロトールに従い、ホモジナイズし、除タンパクした。

ピロリン酸アッセイキット

品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
Pyrophosphate Assay Kit詳細データ CBL MET-5159 100 ASSAY
¥113,000
CBL_bnr_05.jpg Cell Biolabs(セルバイオラボ)社商品一覧 セルベースアッセイ商品 ウイルス発現商品 幹細胞研究商品 酸化ストレス / 酸化損傷商品 代謝研究商品 Cell Biolabs(セルバイオラボ)社商品一覧

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