RNase Rは大腸菌のエキソリボヌクレアーゼで、3'-5'エキソヌクレアーゼ活性を示し、ほとんどすべての線状RNA種を効率的に消化します。この酵素は、環状、ラリアット、または短い3'突出部(7ヌクレオチド未満)を有する二本鎖RNAは消化しません。したがって、この酵素は従来のスプライシングによって生成されるラリアットRNAや、バックスプライシングによって生じるcircRNAの研究に理想的です。RNase Rは、細胞またはRNA抽出物から線状RNAを除去することができるため、RNAシーケンシングを介したcircular speciesの同定を大幅に促進します。これにより、研究者はスプライシング事象の全体像をより深く探索することが可能になります。
アプリケーション
- 生体試料中のcircRNAの濃縮
- イントロンのラリアット配列の識別
- エクソン環状RNAの同定
- 選択的スプライシングの研究
- 人工環状RNAの産生
製品データ
Format | 10X Reaction Bufferとともに提供 |
---|---|
Expression System | 組換え大腸菌 |
Reaction Definition | 1X RNase R Reaction Bufferを用いて37℃でインキュベート |
Reaction Buffer | 200 mM Tris-HCl、1M KCl、1 mM MgCl2、pH7.5 |
Storage Buffer | 50 mM Tris-HCl(pH7.5)、100 mM NaCl、0.1 mM EDTA、1 mM DTT、及び50%(v/v)グリセロール |
- 分解が不十分な場合は、インキュベーション温度をやや高く(40〜45℃)し、酵素を途中で追加してください(例:1時間後に0.5 µL)。高温は、rRNAなどの高度に構造化された線状RNAを分解するのに特に有用です。non-enzymatic RNA degradationが起こる可能性がある為、45℃を超えたり、3時間かけてインキュベートしたりしないでください。
- 最適な活性には0.1〜1.0 mMの濃度のマグネシウムが必要です。EDTAが存在する場合は、1.0 mM最終濃度にMgCl2を追加して補正してください。
- RNase Rは、tRNA、rRNA、およびその他の高度に構造化されたRNAに対して低い活性を示すことがあります。これらのRNAの3'末端は、短い3'突出部を有する二本鎖です。これらのRNAは酵素を停止させ、活性を大きく低下させる可能性があるため、最良の結果を得るためには、全RNA抽出物からrRNAを除去することが強く推奨されます。
37℃、10分間でポリ(A)を酸可溶性ヌクレオチドに変換するRNase Rの量を1Uと定義しています。
RNase R
品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 |
---|---|---|---|---|
RNase R![]() |
APB | E049 | 500 UNIT [50 ul] |
¥63,000 |
商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。
※ 表示価格について