SNAP-ChIP(Sample Normalization & Antibody Profiling for ChIP)のK-MetStat™パネルは、H3およびH4ヒストンのメチル化リジンに対するChIPアッセイのspike-inとして、抗メチル化リジン抗体の特異性の検証やエフェクタータンパク質の結合試験に適しています。
背景

SNAP-ChIPは、qPCRや次世代シーケンサーにより解読できる147bpのバーコードDNAに包まれた、E.coli由来の組み換えヒトヌクレオソーム(dNuc)を使用しており、クロマチン免疫沈降(ChIP)用に次世代のspike-inとして開発されました。
SNAP-ChIPのK-MetStat™(lysine-methylation status)パネルは、疾患に関連するH3およびH4ヒストンのリジン残基がメチル化された、16種類のdNucにより構成されています(右図参照、未修飾1(me0)+メチル化修飾15:修飾サイト5種(H3K4, H3K9, H3K27, H3K36, H4K20)とメチル化の状態3種(me1, me2, me3))。
EpiCypher社のK-MetStat™ パネルは、従来のプロトコールを変更することなく様々なChIPアッセイに容易に加えることができる上に、抗体特異性の厳密なバリデーション(製品データ参照)や手技的なバラツキのモニタリングを可能とします。
使用目的
- IP抗体の特異性およびプルダウン効率の特定
- サンプル間/実験間における手技的なバラツキをモニタリングし標準化
- DNAバーコードを定量PCRで測定することにより次世代シーケンスを行うべきか判断可能
- ホモジニアスに調製されたdNucによるlot-to-lotの厳密なコントロール

図1. SNAP-ChIPの概要
バーコードDNAによる識別可能な翻訳後修飾(PTM : post-translational modifications)をともなうdNucを、特異的抗体によるIP前にサンプルクロマチンに加えます。IP後、dNucのオンターゲット・オフターゲットの回収率をバーコードDNAで測定します。
詳細なプロトコールは、以下のマニュアルをご参照ください。
構成内容
SNAP-ChIP K-MetStatパネルには、ChIP実験10回分の試薬が含まれています。
- 組み換えモノヌクレオソーム16種類ミックス
(10 mM カコジル酸ナトリウム、pH 7.5, 100 mM NaCl、1 mM EDTA、50%グリセロール (w/v)、1× プロテアーゼ阻害剤カクテル、100 µg/mL BSA、10 mM β-メルカプトエタノール)
Molarity = 0.6 nM. MW = ~199382.1 Da (average MW of all 16 nucleosomes).
その他必要な試薬・機器
- ChIP用試薬
- TaqMan® or SYBR® green用試薬
*感度の良いTaqMan® qPCRを推奨しますが、SYBR® green qPCRでも可能です。 - SNAP-ChIPプライマー(Forward/Reverse)
- qPCRプレート
- qPCR機
- Grzybowski AT et al., Calibrating ChIP-Seq with Nucleosomal Internal Standards to Measure Histone Modification Density Genome Wide. Mol Cell. 2015 Jun 4;58(5):886-99. PMID: 26004229
SNAP-ChIP K-MetStat Panel
品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 |
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SNAP-ChIP(R) K-MetStatTM Panel![]() |
ECY | 19-1001 | 20 UL |
¥96,000 |
商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。
※ 表示価格について
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