分子間相互作用は、化学、バイオロジカルプロセス、酵素活性の作用、ターゲッティングや構造力学において、非常に重要な鍵を握っています。相互作用の強さと特異性を定量することは、薬剤の新しい効能の開発において、非常に重要です。
■マイクロスケール熱泳動(MicroScale thermophoresis / MST)について
マイクロスケール熱泳動は、uLスケールで、液体中の分子間相互作用を高感度に定量する新しい方法です。
分子の熱泳動性は、分子のサイズ、チャージ、水和状態に依存しており、分子間の相互作用により、これらの少なくとも1つのパラメーターに変化が起こることで、分子の熱泳動性にも変化が生じます。2bind社のマイクロスケール熱泳動では、この熱泳動性の変化をもとに低分子・タンパク質/ペプチド・核酸などの様々な物質での分子間相互作用を検出します。
図1
サイズ、チャージ、水和状態の変化が分子の熱運動性に影響を与えます(左)。また、2種類の分子が相互作用した場合、それらのパラメーターが変動します(右)。