ZytoLight ® SPEC NTRK1 Dual Color Break Apart Probeは、NTRK1(神経栄養性チロシンキナーゼ受容体1型、TRKAまたはTRKとも呼ばれる)遺伝子を有する染色体領域1q23.1が関与する転座を検出するよう設計されています。

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NTRK1は、神経成長因子(NGF)に対するチロシンキナーゼ(TK)受容体をコードしています。NTRK1遺伝子は、甲状腺乳頭がん(PTC)症例中およそ12%において転位されていることが報告されています。PTCは甲状腺がん全体のおよそ80%を占めています。NTRK1の転位により、NTRK1遺伝子の3'末端と他の活性化遺伝子(TPM3、TPR、またはTFG)の5'末端との融合が生じます。これらの融合遺伝子は全て、NTRL1のTKドメインやコイルドコイルドメインをもつパートナータンパク質のN末端から構成されるハイブリッドタンパク質をコードします。NTRK1転位は甲状腺における発がんに関与することが示されています。近年、NTRK1転位が肺腺がんにおいても確認されています。in vitroでは、NTRK1由来融合タンパク質を標的する様々な阻害剤により、融合遺伝子を発現する細胞の増殖の阻害が報告されており、これらの融合遺伝子が潜在的なターゲットであることが示唆されています。
したがって、蛍光in situハイブリダイゼーションによるNTRK1転位検出は、甲状腺発がんの研究において有用なツールとして注目されています。
SPEC NTRK1 Dual Color Break Apart Probeは、1q22-q23.1帯にハイブリダイズする2種類の直接標識した混合プローブです。緑色蛍光色素を直接標識したプローブはNTRK1遺伝子の近位にハイブリダイズし、橙色蛍光色素を直接標識したプローブはNTRK1遺伝子の遠位にハイブリダイズします。
図.1 プローブの検出位置
図.2 SPEC NTRK1 Probeのマップ
1q22-q23.1 帯が関与する転位のない間期細胞の核では、2つの正常(無転位)1q22-q23.1座位を示す2つの橙色/緑色融合シグナルが得られることが期待されます。1つの橙色/緑色融合シグナルと離れた緑色シグナルから成るシグナルパターンは、1つの正常1q22-q23.1 座位と転位の影響を受けた1つの1q22-q23.1 座位を意味します。
図.3 SPEC NTRK1 Dual Color Break Apart Probeをハイブリダイズした正常間期細胞より、核ごとに2つの橙色/緑色融合シグナルが得られた。
図.4 NTRK1遺伝子転位をもつ肺癌組織切片では、1つの無転位の橙色/緑色融合シグナルと、1つの橙色と1つの離れた緑色シグナルが確認でき、転位が示唆された。
Image kindly provided by Prof. Buttner, Cologne, Germany
品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 |
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ZytoLight(R) SPEC NTRK1 Dual Color Break Apart Probe, ZyOrange/ZyGreen![]() |
ZYV | Z-2167-200 | 200 UL [20 test] |
¥310,000 |
* Test:各試験に 10 µL プローブ溶液を使用した場合です。
品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 |
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ZytoLight(R) FISH-Tissue Implementation Kit![]() |
ZYV | Z-2028-20 | 20 TEST |
¥60,000 |
商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。
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