【商品詳細】
1.ABEE Labeling Kit(品番:J710)について
- 【01】 ABEE試薬の保存性
- 【02】 標識糖の保存性
- 【03】 バイアル瓶のネジ口部分にABEEの結晶が付着している
- 【04】 クロロホルムを使用したくない
- 【05】 検出できない糖は
- 【06】 酸処理による糖の分解
2.分析カラム(品番:J715 Honenpak C18)について
3.分析について
1.ABEE Labeling Kit(品番:J710)について
酢酸と還元剤を添加した後はなるべく早く使用する。使い切れなかった場合は-20℃で1ヶ月程度保存可能。凍結品を再度使用する場合、加温して再融解する(凍結再融解は1回のみ)。
溶剤が入っているため微量漏出してしまう。ABEE試薬は大過剰量添加しているため、多少漏出していても問題なく使用できる。溶剤が完全に蒸発していないことを要確認。
酢酸エチルで代替可能。酢酸エチルは比重が水より軽いため、抽出後回収する水層は下の層になる。
【参考文献】S Suzuki, Analytical Sciences, 2013, 29(12), 1117-1128, DOI:10.2116/analsci.29.1117
糖の還元末端(アルデヒド)を標的として蛍光標識化するキットなので、スクロースなどの非還元糖は標識化できず検出もされない。非還元糖であっても酸加水分解で還元末端が露出すれば標識化できる。
2.分析カラム(品番:J715 Honenpak C18)について
- ホウ酸系の場合、バッファーA(ホウ酸緩衝液)はカラムを劣化させる。連続分析の最後はバッファーB(0.01%TFA/50%アセトニトリル水溶液)で終了し、分析終了後は速やかに50%以上のアセトニトリル水溶液で洗浄する。
- 高温での分析を行わない(○30℃ ×45℃)。
- アルカリ耐性のない部材を使用した機器構成の場合、材質が溶出しカラム詰まりの原因となることがある。
移動相B(0.01%TFA、50%アセトニトリル水溶液)で洗浄する。洗浄にかかる時間はカラムの使用頻度や試料の種類などによるので、洗浄中のクロマトグラムを見ながら調整する。
3.分析について
- 保持時間はアセトニトリル濃度に大きく影響されるため、バッファーを正確に調製する(品番:J712 Solvent Set の使用を推奨)。アセトニトリルを購入後半年以上経過している場合、劣化している可能性があるため新規購入する。
- 分析時間を短縮するとカラムに標識糖が蓄積され、2 回目以降の分析でピークのずれが生じたり、ダブルピークとなることがある。