サービス詳細 二次元電気泳動/比較解析受託サービス
- 【01】 イメージ解析に利用した match set file はもらえるのですか?
- 【02】 以前依頼した結果ファイルを再度もらうことはできますか?
- 【03】 反復実験の結果をいただきましたが、前回選定されたスポットと同一スポットを区別する方法を教えてください。
- 【04】 選定された候補の中で、いくつかのスポットは詳細イメージ像でのスポット発現のパターンとデータの数値が一致しないのは何故ですか?
- 【05】 Distance treeの見方を教えてください。
- 【06】 Proteome組成が互いに異なるため、相互比較ができないという結果をいただきましたが、その意味を教えてください。
- 【07】 イメージ解析の結果で degradation (タンパク質が壊れた) の意味を教えてください。
- 【08】 互いに異なる種の二次元電気泳動イメージを比較分析することはできますか?
- 【09】 興味深いスポットがありますが、タンパク質を同定するにはどうすればいいですか?
- 【10】 イメージ解析の結果をいただきましたが、選定された候補が多すぎます。タンパク質同定のための候補はどう選択すればいいですか?
- 【11】 選定された候補以外に肉眼で観察された他の スポット データがほしいです。
- 【12】 結果レポートで選定されたスポットの詳細イメージはどのように解釈して理解すればいいですか?
- 【13】 イメージ解析結果を見ると capture した match set でサンプルイメージ以外に master image がありますが、何を表しているのでしょうか?
- 【14】 結果レポートで最初のイメージ、即ち縦横を線で表示してある数値の意味を教えてください。
- 【15】 選定されたスポット候補らをゲルイメージ像に任意の番号で表示したいのですが、プログラムを通して表示していただくことは可能ですか?
- 【16】 二次元電気泳動解析で観察されるスポットの個数は数百個ありますが、その選定はどのように行われるのでしょうか?全て比較して候補を選定するのですか?
- 【17】 反復実験を行う理由はなぜですか?また1次で選定された候補らの中で再現実験では選定対象から除外された理由を教えてください。
- 【18】 Excel file のスポットグループとグラフ、イメージの見方を教えてください。
- 【19】 全体スポットのデータを提供して頂く事は可能ですか?
- 【20】 結果ファイルのエクセルに選定された候補らの中で、スポット intensity部分が空欄になっているスポットがあります。どう解釈すればいいのでしょうか?
- 【21】 反復実験を行ったらスポット番号の後に「R」と表記されてありますが、何を表しているのでしょうか?
- 【22】 「MW」、「 PI」、「SSP」の表記の意味を教えてください。
- 【23】等電点のみの電気泳動は可能でしょうか?
基本的に match set file はどんな場合でも提供しません。解析が完了している match set file には Genomine 社のイメージ解析技術がそのまま入っているため、外部への流出は禁止されております。
反復実験により追加で取得した二次元電気泳動 image を利用して match set を作る場合は前回のimageと統合して行います。その過程で前回付与されたSSP番号、即ち固有スポット番号をtransferします。従って、前回の番号と同じ番号のSSPは同じ座標にある同一スポットです。
スポット intensityはプログラムでスポットを検出すると同時に area を感知して計算されます。非常に弱い、あるいは高いスポットを感知する時に周辺の background や隣接したスポットの area に影響を受ける場合があります。これはプログラム上のエラーですので、確認できる部分は手作業で改めてスポット検出を行い、正確なデータが得られるようにします。しかし、選定された候補数が多すぎて確認作業から漏れてしまうこともありますので、お問い合わせいただければ直ぐに修正させて頂きます。
サンプル間の類似性を一目で簡単に見られるように作られたもので、距離が遠く離れているサンプルほど相違部分が多いサンプルであり、反対に距離が近いほど比較的似ているタンパク質の発現変化を示すサンプルになります。
サンプルは同じものなのにプロテオームの組成が明らかに異なるケースはほとんどありません。一般的にプロテオームの組成が異なる場合は、双方が異なる種か部位である場合のみに該当します。しかし、同一種の同一サンプルにもかかわらずプロテオーム組成が異なる場合があり、一部のサンプルでタンパク質の分解が起きた場合とサンプルが互いに異なるプロテオーム組成を持つ状況にあった場合などが該当します。このように解析を依頼されたサンプルの解析が不能なほど互いに異なるプロテオーム組成を持つ場合、発現変化を分析して候補を選定する作業は遂行するとこができません。
Degradationとはタンパク質が何らかの物理的、生理的現象によって分解されることを意味します。例えば植物の場合、サンプルの調製過程で抽出前に中性以下のpHに曝されると、プロテアーゼ活性によってタンパク質が分解されてしまいます。ある特定の細菌などでもこのような分解がよく観察されます。このように何らかの理由によってタンパク質が分解されてしまったサンプルの場合、正確なイメージ解析を行うことが出来ません。タンパク質が分解されると元々の分子量より小さいスポットが現れ、プロテアーゼの露出時間などによってサンプル毎に差が見られることがあるためです。そのためサンプルの調整や配送時にタンパク質が分解される可能性は最大限排除することが望ましいです。サンプルは調製後、液体窒素で凍らせ、 配送まで-70℃以下で保管してください。
不可能です。基本的に同じプロテオーム組成であってこそ同じ座標にあるスポットは同一タンパク質だと言えるのです。種あるいは部位がまったく違うサンプルの二次元電気泳動イメージを比較して同じ座標に見えるスポットが観察されるとしても当然同一タンパク質ではないのです。仮に同一種の違う部位の二次元電気泳動 イメージを比較して偶然に同じタンパク質が各サンプルに共存して同一座標に見えるとしてもMS解析を通して必ず同一タンパク質かを確認しなればなりません。
二次元電気泳動のイメージを見てスポットがあるところに位置するとしてもそれがどのタンパク質かは分かりません。そこで、イメージ解析を通して得られた結果を基にして興味のあるスポットの番号を提示し、タンパク質同定のサービスをお申し込みください。料金はサンプルのoriginとどんな同定方法を使うかによって違いますので、MS解析のFAQを参考にしてください。
反復実験を行わずに singlicate 分析をすると少しでも変化のある多数のスポットが選定対象になりますが、この場合選定された候補の数が一般的に非常に多いのが特徴です。そこで、サンプルとgel variationの差からありえる候補選定のミスを最大限排除できる反復実験をお薦めします。反復実験をすることによって選定される候補の個数を singlicate に比べかなり減らすことが可能です。もしサンプルの調製に時間がかかる等の理由により反復実験ができない場合は、スポットのintensity値を基準にして増減変化幅が非常に大きい候補を選定することをお薦めします。
Capture した詳細イメージにご興味のあるスポットを矢印などで表示して頂ければ、イメージ解析プログラムから解析してデータをお送りします。
Master image に選定されたスポットの SSP 番号が表示されていて、残りのサンプルimage に選定されたスポットが同じ位置に見えるようになります。それぞれのサンプルでスポット発現の差が肉眼で確認することができます。
ご依頼サンプルのゲルイメージ中の一枚を使用して、すべてのサンプルで見えるスポットが管理できるように作られた仮想のイメージです。後で同じ origin サンプルをご依頼いただく場合、以前の master image を使用するため、同じスポット (タンパク質) の場合は同じ SSP 番号が付けられます。
横軸に表示したのは pI (等電点) であり、縦軸は分子量です。おおまかな参考数値として見てください。正確な数値はタンパク質同定により確認できます。
プログラムを通して選定された候補をゲルイメージに表示することはできます。ただし、プログラムで表示する場合、選定された候補が多い場合は隣接しているスポットの番号と数字が重なってしまい、識別しにくくなってしまいます。そこでこの場合はお客様の任意の番号ではなく、単純に赤色の点で表示しています。またスポットの番号 (SSP:Standard Spot) はプログラムで自動的に固有番号がつけられるため、お客様の希望する任意番号を指定して表示することはできませんのでご了承ください。
サンプルのゲル image が出ますとイメージ分析用プログラムを利用して match setを作り、プログラムで auto-match をする大略的な match になります。これに追加して match されていない一部スポットに対して手作業をしながら細密なイメージ分析ができるように match 作業を行います。その後、染色された全体のスポットに対して肉眼で比較分析をして有意な変化のあるスポットに対してのみ候補選定を行います。
同一サンプルではありますが、二次元電気泳動実験で生じる微妙な差異などを考慮し、反復実験を通して再現される候補のみを選定するのです。反復実験はサンプル間の差異のみを反映する正確な候補を選定するために有効な過程です。実際、反復実験を行うと選定される候補の数を減らすことができ、確実な候補選定のために大変有効です。
C format 分析時に選定された候補のデータを利用して発現変化のパターンを分け、グループごとにグラフと代表イメージを提供しておりますが、それぞれ分けられたグラフには類似なパターンの候補と発現パターンの代表イメージが編集されてあります。同一グラフにある候補らは同じ増減の様相だと解釈してください。
全体スポットのデータを正確に提供するためには、少なくても数百個であり、多ければ千個余りのスポット全部をサンプルの数ほど個別に手作業で検出し、データを確認しなければならないため、all スポットのデータをご提供することは人力的・時間的に不可能です。しかし、発現変化の見える候補の選定は、一次的に観察されるすべてのスポットを基準に肉眼で観察・分析して、後でintensityを正確に算出して比較する作業を行います。時間がかかっても正確なデータをご提供するために手作業で全部matchを行ってからデータをご提供しますので、選定された候補を中心にデータをご確認ください。
A format分析を申請した場合には全体スポットのintensity データは提供されませんので、空欄がある場合もございます。B, C formatの場合に存在しないスポットの場合はintensityが1として表示されますので参考にしてください。
分析の時期を違うようにして反復実験を行った場合に表記されます。既存の実験で存在していたSSP番号(スポット)という意味です。「R」のない番号は追加実験の時に新しく観察されて付けられたSSPであるとご理解ください。
MW (Molecular weight) は分子量、pI (Isoelectronic point) は等電点の意味です。SSP(Standard スポット)は、プログラムで指定したスポットの固有番号で、後で同一サンプルを依頼する時には同じSSPとして管理されます。番号自体に特別な意味をもって指定したわけではないので、参考にしてください。