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Q&A

記事ID : 11819

FAQ : ORIGENE(ORG)社 抗体について

【01】 抗体はどのように最適化されていますか?

ORG社の全ての抗体は、ウェスタンブロット解析によりバリデートされ、抗原スタンダードによって予測される分子量のタンパク質を検出することが保証されています。加えて、全ての抗体にポジティブコントロール(対応する抗原を過剰発現させた細胞ライセート)を添付しています。

【02】 ORG社の抗体の保証にはどのようなものがありますか?

各抗体が遺伝子特異的ウェスタンブロットにおいて、対応するタンパク質(抗原スタンダード)を検出することを保証します。過剰発現ライセートにおける抗原の検出ができない場合には、テクニカルサービスの専門家が、問題解決及び実験条件の最適化をお手伝いします。

【03】 品質保証の方法は?

ORG社は、完全長、expression-readyのcDNAクローンの世界最大級のコレクションを持っています。この莫大なコレクションを用いて、HEK293T細胞にTrueORF cDNAを一時的にトランスフェクトし、過剰発現細胞ライセートを生成します。生成した遺伝子特異的なmycタグ及びDDKタグ抗原スタンダードが、抗体に対するウェスタンブロットによる高品質バリデーションツールとなります。厳しい品質管理試験をパスし、特異性及び感度の基準に適合した抗体だけを供給します。

【04】 対象となる抗体が、内在性の(又は過剰発現又は下方制御された)タンパク質を検出することをどうやって確認しますか?

遺伝子特異的抗原スタンダードから予測される分子量のタンパク質を検出する抗体しか販売しません。

【05】 抗体が、ユーザーが調製した内在性又は過剰発現タンパク質を検出することを保証しますか?

いいえ。お客様の細胞種、組織、過剰発現構築物がウェスタンブロットで検出できるレベルの特異的なタンパク質を生成していることを確認することができないため、抗体のバリデートに用いた抗原スタンダードの検出のみ保証します。

【06】 他社品と比べて価格は?

平均して、ORG社の抗体及びウェスタンブロット試薬は他社品よりもコストは低いですが、最高品質を保証します。加えて、抗体確認用のVERIFYタグつき過剰発現ライセートを無償で1バイアル添付します。

【07】 過剰発現ライセートは別売りされてますか?

はい。VERIFYタグつき過剰発現ライセートの大きいサイズを個別販売しています。購入可能なライセートのリストはORG社webページをご参照ください。

【08】 抗体はモノクローナルですか?ポリクローナルですか?

遺伝子特異的な抗体は、モノクローナル、ポリクローナル両方をご用意しています。詳細情報は、ORG社の抗体webページでご確認いただけます。タグ抗体はモノクローナル(マウス)、HRP標識二次抗体は抗マウスヤギポリクローナル抗体(TA100015)です。

【09】 抗体は、免疫組織化学又は免疫蛍光法に使用できますか?その場合、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)サンプルに適用できますか?

個々の抗体により適用できるアプリケーションは異なります。コスモ・バイオ社の商品検索結果詳細にてご確認ください。

【10】 各抗体に対応する抗原の予想分子量は、何を元に算出していますか?

主にswissprotを利用しています。https://www.expasy.org/sprot/をご参照ください。

【11】 ORG社のウェスタン検出試薬にはどのような保証がありますか?

ウェスタンブロット分析において、HRP標識抗マウス二次抗体(TA100015)とウェスタンブロットルミノール試薬(TA100016)を合わせてご使用いただくことで、対応するモノクローナル抗タグ抗体を検出することを保証しています。 VERIFY過剰発現細胞ライセートで抗原を検出できない場合には、テクニカルサービスの専門家が、問題解決及び実験条件の最適化をお手伝いします。

【12】 アイソタイプコントロールは取り扱っていますか?

ORG社では、バリデートされた抗体を供給することで、ウェスタンブロットにその種のコントロールを添付することは不要と考えています。もしお客様の実験に必要な場合には、他社のコントロールイムノグロブリンをご利用ください。

【13】 適切な二次抗体の選択方法は?

二次抗体の選択は、ご使用になる一次抗体に依存します。二次抗体は、一次抗体の宿主種に対して産生させたものを選択します。例えば、一次抗体がマウスモノクローナル抗体の場合は、二次抗体には抗マウス抗体が必要です。ORG社は、ECL分析用のHRP標識二次抗体(TA100015)をご提供しています。

【14】 一次抗体の希釈倍数は?

ORG社の抗体の多くは、そのデータシートに推奨希釈倍数が記載されています。この希釈倍数は、実験を開始する際の推奨濃度であり、実験結果によって適宜調節が必要です。もし希釈倍数についての情報がない場合は、実験開始時の大まかなガイドラインとして下表をご利用ください。

アプリケーション組織培養上清腹水全抗血清精製抗体
WB / dot blot 1/100 1/1000 1/500 1 μg/mL
IHC / ICC neat - 1/10 1/100 1/50 - 1/100 5 μg/mL
EIA / ELISA 1/1000 1/10000 1/500 0.1 μg/mL
FACS / Flow Cytometry 1/100 1/1000 1/500 1 μg/mL
IP - 1/100 1/50-1/100 1 - 10μg/mL

【15】 実際のウェスタンブロットのバンドサイズと、理論上の予想分子量が異なるのはなぜですか?

ウェスタンブロットでは、ゲル中でのタンパク質の移動距離はタンパク質の分子量に依存します。しかし、状況によっては、予想分子量と矛盾が生じることがあります。その一般的な原因は下記のとおりです。

  1. 翻訳後修飾:リン酸化、グリコシル化などにより分子量が増加します。
  2. 翻訳後切断:多くのタンパク質は、プロタンパク質として合成され、その後活性型になるために切断されます(例:プロカスパーゼなど)
  3. スプライスバリアント:同一遺伝子から、選択的スプライシングにより異なるサイズのタンパク質が生成されることがあります。
  4. 相対電荷:アミノ酸の組成により、電荷又は非電荷になります。
  5. 多量体:二量体などに重合化することがあります。通常は還元条件により防ぐことができますが、強い相互作用の場合は、高い分子量のバンドとして現れます。

【16】 抗体の保存方法は?

抗体受領後、データシートに記載の取り扱い説明に従って保存してください。適切な保存がなされていなければ、抗体の性能を保証できません。

【17】 抗体確認用のVERIFYタグつき抗原スタンダードの調製方法は?

ウェスタンブロットバリデーションの場合は、過剰発現ライセートサンプルを2×SDSサンプルバッファーで希釈します。希釈後、ライセートサンプルは-80℃で長期保存できます。SDS-PAGEの前に、還元試薬(100mM DTT又は2.5%β-ME)を加え、ローディングの前に70℃で10分間加熱します。

【18】 ローディングごとのライセートサンプルの使用量は?

VERIFYタグつき抗原スタンダードは、遺伝子過剰発現細胞ライセートのため、SDS-PAGEへの適切なローディング量については、お客様ご自身での予備実験によりご検討いただく必要があります。ORG社の経験では、ライセートを2×SDSローティングダイ20μLで希釈し、1レーンにつき約5μLをロードすることをお奨めします。

【19】 抗原スタンダードを、免疫沈降やその他の実験に使用できますか?

抗原スタンダードは、RIPAバッファーで液体のフォーマットとして提供しています。免疫沈降、ELISA、タンパク質間相互作用などの実験のスタンダードとしてご利用いただけます。

【20】 ウイエスタンブロットで、抗体スタンダードに複数のバンドが検出されます。

その結果にはいくつかの可能性があります。まず、各ライセートは、HEK293T細胞から調製され、発現された抗原が各種翻訳後修飾を様々な程度で受ける場合があります(例:グリコシル化、ユビキチン化、アセチル化)。これにより、ウェスタンブロットで検出されるバンドの数が増加します。また、抽出バッファーにプロテアーゼ阻害剤が含まれていますが、タンパク質分解が起こることがあります。この場合、ORG社の抗DDK抗体では、DDKタグが残っているタンパク質断片しか検出しません。タンパク質特異的抗体はその他の断片も検出します。更に、いくつかの膜タンパク質は、SDS-PAGE電気泳動中、又はサンプル調製中に凝集する傾向があり、これにより非常に高い分子量の位置に移動します。その他の可能性としては、抗体が、若干分子量に差異のある、内在性のタンパク質と、Myc又はDDKタグ過剰発現タンパク質の両方を検出していることです。

【21】 論文発表に際し、本商品をどのように引用すればよいですか?

特定のカタログ番号を用いて商品を参照するとともに、製造元に関してはOriGene Technologies (Rockville, MD)とご記入ください。また、お客様の論文が公表された際には、ぜひコスモ・バイオ社までご連絡ください。ご連絡頂いたお客様にはORG社よりプレゼントをご用意しています。

【22】 キャリアフリー抗体を接合の目的で使用する場合、更なる精製は必要ですか?

はい。脱塩精製することを推奨します。これらのキャリアフリー抗体が、アミンを含む化学物質を除去するためにPBSで広範囲に透析されていたとしても、脱塩処理することを強く推奨します。それにより、カップリングの効果が増強されます。脱塩処理には、Thermo Scientific社のZeba Spin Desalting Columns, 7K MWCOをお奨めしています。

【23】 これらのキャリアフリー抗体を直接ELISAアッセイに使用することはできますか?

はい。これらの抗体は、BSA及びグリセロールを含まないため、ELISAプレートコーティングに直接使用できます。


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